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「──さて、確認だけど、私たち魔法少女の使命は?」
契約した事で人の姿に変身できるようになったユミアが指差し棒をパンパンとホワイトボードを叩き訊いてくる。
「野良の魔法少女より先に魔獣を発見して、元の人や異星人に戻す?」
「そう。それと、野良の魔法少女も稀に魔獣化するから、其奴らの対処もする、ね」
さて、どうやら魔法少女とはただ単に魔獣を倒すものではないらしい。正しい魔法少女は、魔獣を倒さず、元に戻すのが使命なのだとか。そして、野良の魔法少女たちは、何も知らずに魔獣を殺してしまうので、その妨害も含まれる。
ちなみに、この場には私以外に四人の魔法少女がいるのだが、契約した異星人は小動物なままだった。どうも、私とユミアは相性がとてもイイらしい。いったい何の相性がイイのかはユミアに尋ねたが誤魔化された。
さてさて、話を戻すと、私は自衛隊が魔法少女の採用に設けた臨時の合格者部屋に居るわけだが、五人目が来てから早くも小一時間。待てども暮らせども、次の魔法少女は来なかった。
──ガチャリ。
「──はい、それでは合格した皆さんに、詳しい説明を行いますので、着席してください。」
入ってきた自衛官の声に好き勝手に屯っていた私たちは席に着く。
──数時間後。
無事に説明と契約書へのサインをして正真正銘の魔法少女になった。スマホには自衛隊の魔法少女専用のアプリがインストールされ、いつでも出動できるようになっている。
ちなみに今日の合格者はこの街の担当で、五人で地区分担とのこと。
「これで、お金の方は大丈夫だね♪」
「そうだね」
今は魔法少女の姿ではなく、何時もの姿なのでユミアも小動物の姿。
「……ところで、イキナリ案件だよ」
ユミアの言葉に、一瞬、“?”となるも、彼女の視線の先に、魔獣がいた!
「…………なって早々、イキナリとか、ホント、クソね!」
私は手に力を込めて開くと、其処にはエメラルドグリーンの宝玉が顕れる。そして、その宝玉を天に掲げる。すると、天に掲げた宝玉から光が溢れ、私の全身を包む。やがて、緑色の光が弾けると、其処には魔法少女の姿になった私がいた!
「さあ、蒼、やっちゃって!」
「はいはい、えーっと、先ずは──」
私は魔獣より前に自衛隊への報告である。どうやら、スマホはかの魔法少女専用のアプリの影響でインカムに変わっている。
「──こちら、Mゼロ3。魔獣現象に遭遇、対処します。」
さて、自衛隊に連絡したので、私は武器を構える。私の武器はクロスボウ。
クロスボウを構え、遠距離にいる魔獣をターゲット。っと、その前に、
「──AC術式、起動!」
私の体全体に緑色の光が、一瞬、覆った。これで、魔獣を倒しても死ぬことは無い、と。
いまだ、魔獣はこちらには気付いておらず、かっこうの的だ!
私はクロスボウの照準を魔獣に合わせ、射つべし! 射つべし! 射つべし!
三本の魔法の矢が、魔獣の土手っ腹にクリーンヒット!
「ナイスよ、蒼!」
対して、気付いた魔獣は此方に向けて突進してきた!
私は魔法少女になったことによって飛躍的に上がった身体能力でヒラリと躱し、続けざまに、射つべし! 射つべし! 討つべし!
六本目の緑色の矢が、此方を振り向いた魔獣の眉間に突き刺さると、変化が起きた! 見る間に、魔獣は人の姿に戻り、其処には全裸の人物が横たわっていた。
「……生きてる?」
「……さあ?」
私は警戒しつつ、倒れた全裸の人物に近付き、
「…………大丈夫、生きてる」
心配していたユミアに報告。さて、
「──此方、Mゼロ3。状況終了。魔獣化した被害者の回収を要請」
「了解」




