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スキル『インターネット』で地球と異世界の知識を統合し、最強の生産職になる  作者: masame
第一章

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魔道具作製その2

 昨日に引き続き、俺は工房に籠もっている。今日やることは昨日と違い、ひたすらインゴットを作る作業ではなく、インゴットを加工してシャワーヘッドの部分を作るつもりだ。


 昨日やっていた時は鋳造で作ろうかと思っていたのだが、それだと型を作るためにほかの技術や素材も必要になるため、今回は大雑把に鉄を加工した後、あとから細工でいろいろ調整していくことにした。


 ちなみに今回作ろうとしているシャワーヘッドは、前世でよく使われていた手持ちのやつではなく、天井に固定してそこからお湯を流すタイプのやつだ。


 なぜ手持ちのほうにしないのかというと、俺の今の技術ではホースの部分の再現が難しいと思ったからだ。その点、天井に固定するやつは全部金属パイプでいいので、簡単にできるだろう。


 「まずはシャワーヘッドの部分になる鉄板を作っていくか」


 俺は昨日作ったインゴットをまずは平べったく伸ばしていって、箱状のものを作り上げた。これは一度冷やしておいて、あとから穴をあけていこう。


 次は鉄パイプを作った。本来ならこんなきれいな筒状にならないだろうが、さすが異世界といったところだろう。スキルを発動させながら鉄を叩いていれば、勝手に思い通りの形になるのだから。


 そんな感じで、俺はあっさりと鉄パイプとシャワーヘッドを作り上げた。


 ここまでは順調に見えたのだが、問題はここからだった。前世のようにシャワーヘッドから水を均一に出すのが、とても難しかったのだ。


 どうしても水が出てくる場所に偏りが出てしまう。シャワーというよりも、お湯が流れてくる滝みたいなものが出来上がった。


 俺は一度その問題を棚上げして、お湯を出すための魔道回路の作成に移った。


 そもそもなぜお風呂が貴族の特権と言われているかというと、魔道回路を作るための魔鉄の加工が非常に難しいからだ。


 そのため、魔鉄の加工ができる鍛冶師が少なく、どうしても魔道具の値段が上がってしまうのだ。そのため平民では手が出せないほどの高値になってしまう。


 俺は試しに魔鉄鉱石を炉に入れて溶かして叩いてみたのだが、全く変化がなかった。魔鉄というのは加工するために、高レベルの鍛冶スキルに加えて、魔力を込めながら打ち続けなければいけない。


 「やっぱりまだ鍛冶スキルのレベルが足りないっぽいな。ステータスを見てるけど、ちゃんとMPは減ってるし、やり方はあってるはずなんだけどな」


 結局いくら叩いても魔鉄の形は変わらなかったので、また昨日と同じくインゴットを作る作業に戻ってしまった。


 それから何日も鉱石を加工する毎日を送って、ようやく魔鉄を使えるようになったのは一週間もたった後だった。


 一日一回、その日の終わりに魔鉄を試しに打っていたのだが、その日は何か違った。魔鉄を火から出して槌を持った瞬間、頭の中にどこをどう打てばいいのか、なんとなく流れ込んできたのだ。


 その感覚のままに槌を振ってみると、確かに魔鉄鉱石が変形していた。


 「ようやくだ。加工できるようになるために一週間もかかっちゃったよ」


 俺が喜んでいると、近くで作業していた二人がほめてくれた。


 「おめでとうございます、ご主人様。これで立派な鍛冶師ですね」


 「さすがご主人様です。私なんて、つい一昨日ようやく錬金術を習得したというのに」


 ちなみにリュゼにはずっと錬金術を覚えてもらっていたのだが、シノにも新しく細工の勉強をしてもらっていた。


 シノも昨日ようやく細工のスキルを手に入れていたので、みんな順調に成長していっているだろう。


 ようやく魔鉄を加工できるようになったので作業の続きをしたかったのだが、もういい時間だったので明日やることにした。


 ちなみに俺の鍛冶スキルは今日の作業で5になっていたので、これが魔鉄を打てるようになる一つの基準なのだろう。


 俺は簡単にスキルレベルを上げられるからいいが、本来鍛冶スキルのレベルを5まで上げるのには3年の修業が必要と言われている。


 これ以上鍛冶スキルのレベルを上げるのには、1レベルに10年以上かかる人もいるらしい。そこは努力と才能次第だそうだ。


 ちなみに一週間の間に二人と試行錯誤をして、なんとかシャワーヘッドの改良に成功したので、明日からは本格的にシャワー作りに入れるだろう。


 次の日、俺は朝ごはんを食べた後、すぐに工房に来た。まずは魔鉄を加工して、魔道回路を描くための板を用意するところからだ。


 炉に火をつけ、すぐに魔鉄の加工を始めたのだが、やはりそう簡単にはいかない。かろうじて形を変えられるようになっただけなので、望んだ形に変形させるには長い時間と少なくないMPをつぎ込まなければならなかった。


 「まさか一日中打ち続けても完成できないとは思わなかったな」


 なんと、ただの均一な平たい板にするだけでも、一日では完成できなかったのだ。


 「それに、そろそろまた冒険者の方に行かないと生活費がなくなっちゃうんだよな」


 前回はキングウェアウルフの討伐という予想外の収入があったため、一週間以上の休暇をとれたのだが、普通に冒険者をしているだけでは、まとまった休みを取るためには何週間も働かないと無理だろう。


 「とりあえず明日まで休みにして、明後日は冒険者ギルドの方に行こうか」


 そう二人に伝えて、その日は終わりにした。


 長期休暇最終日。今日は何としても魔鉄の加工は終わらせたい。


 ちなみに二人には明日のために冒険者ギルドに行って、依頼を確認してもらっていた。なるべく稼ぎがいい依頼を受けたいので、一日でも早く確認しに行ってもらったのだ。


 俺は相変わらず魔鉄とにらめっこをしていた。


 少しずつ形は変わってきているのだが、なかなか難しい。魔道回路を描くだけの大きさに広げるだけでもこんなに時間がかかるのに、ここからさらに形を整えたりしなくてはいけないので、本当に気が遠くなる作業だ。


 気合で魔鉄をたたき続けて数時間。昼前になって、ようやく魔鉄の加工を終わらせることができた。


 ここまでくればあとは簡単だ。魔道回路はゴズさんからもらい受けた本の中に載っていたので、それを丸ごと移せばいい。


 あとは魔道回路を刻んだ板を、この間作ったシャワーの中に入れれば完成だ。ちなみにお風呂場にする部屋なのだが、屋敷の一階の洗い場を改良して作ることにした。


 俺は完成したシャワーをその部屋に持っていき、壁と天井に取り付けた。ゆくゆくはこの部屋に浴槽を用意したい。


 こうして俺は、目標の一つだったお湯が出るシャワーを完成させることができた。


 その日の夜、早速使ってみたのだが、やはりお湯が出るシャワーがあるだけで全然違うものだとつくづく思った。ちなみにリュゼとシノの二人にも好評だった。

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