二人の実力
いろいろと購入した次の日、俺たちは南の草原に来ていた。なぜ南側の草原なのかというと、目的はヴェルディアスだ。
あれ、でもヴェルディアスってCランクの魔物だから今の俺では厳しいんじゃないかと。俺も正直難しいと思っていたのだが、予想以上に昨日購入した二人が予想以上に強かったのだ。
夕食後の空いた時間に二人と今後について話すことにした。
「二人ともステータスを見せてもらってもいい?」
「はい、構いませんよ」
二人の承諾を得たので鑑定を発動させて確認した。ちなみに鑑定で相手のステータスを見るには、相手の承諾かレベルが鑑定レベル×10以下の人のステータスしか見ることができないのだ。
ほかにもステータス隠蔽の魔道具やスキルもあるのだが、いったん今は気にしなくていいだろう。
そんな二人のステータスはこんな感じだった。
・名前:リュゼ
年齢:17歳
職業:竜騎士
レベル:33
HP:630
MP:120
攻撃力:130
耐久力:115
知 力:60
速 度:55
器 用:55
幸 運:35
スキル
・剣術Lv5・盾術Lv5・風魔法Lv4・槍術Lv3・馬術Lv3
・体術Lv2・料理Lv2・家事Lv2・魔力操作Lv2・魔力感知Lv2
・火魔法Lv1・解体Lv1
職業スキル
・竜剣術Lv3
・名前:シノ
年齢:16歳
職業:暗殺者
レベル:32
HP:620
MP:40
攻撃力:65
耐久力:45
知 力:40
速 度:115
器 用:115
幸 運:40
スキル
・短剣術Lv5・投擲Lv5・気配察知Lv4・料理Lv4・家事Lv4
・隠密Lv3・罠解除Lv3・裁縫Lv3・魔力感知Lv2・罠設置Lv2
・解体Lv2・水魔法Lv1・魔力操作Lv1
職業スキル
・闇討ちLv2
年齢は俺とほとんど変わらないのに、めちゃくちゃ強かった。ちなみにこの世界で30レベルというのは結構強い方で、ソロでCランクくらいの強さだと言われている。
大体冒険者で一流と認められるのは25レベルくらいからだそうだ。
ちなみに俺のステータスで空欄の職業だが、戦闘職はレベル30と武器術レベル5で就職できるらしい。しかしそれ以外にも条件がある職業もある。
例えばリュゼの竜騎士は種族固有職業らしく、竜人族も条件の一つらしい。シノの暗殺者も特殊で、短剣と投擲がLv5で隠密がLv3以上ないと就くことができないらしい。
職業スキルについてはその職業に就くと使えるようになるスキルらしい。別に特殊な効果があるわけでもなくただ珍しいスキルみたいな扱いらしい。
ちなみに獣人の種族固有職業はないのか聞いてみたところ、一応あるにはあるらしいが、なれる条件が分かってないらしい。あると言っても昔の書物に記録が残っているくらいで、現代で就いている人はいないらしい。
人間には固有職業がないのか聞いてみたところ固有職業はなくその代わりにほかの種族に比べてレベルが上がりやすいという特性があるらしい。
「二人とも強いんだね。俺も少しは強くなったのかと思ったけど、まだまだだったみたい」
「そんなことありませんよ、ご主人様。私たちは訓練を受けていたから強いだけです」
「そうです。ご主人様も訓練すればすぐに強くなれますよ」
そんなふうに二人は励ましてくれるのだが、そもそも戦闘に前向きではない俺は向いていないのだろう。
気を取り直して俺は明日の予定を決めるために二人に質問をした。
「二人ともヴェルディアスって魔物は知ってる? 二人の実力なら今の時期はその魔物が一番稼げるらしいんだよね」
二人の購入や家、そのほか日用品や武具などを買ったので、俺の財布にはほとんど残っていないのだ。
「私はその魔物と戦ったことがあるので大丈夫だと思います」
そう答えたのはリュゼだ。
「私も魔物相手なら隠密が有効ですから大丈夫だと思います。その分リュゼさんに負担がかかってしまうかもしれませんが」
「いいのよ気にしなくて。あれくらいの魔物なら1対1でも勝てるわ」
二人が問題ないというなら大丈夫だろうということで今南の草原にいる。
ちなみに昨日のうちにパーティーを組むために二人の冒険者登録とパーティー登録も済ませていた。それに合わせて、パーティーだと討伐数によっては素材の持ち運びが大変なため、そこまで高くないマジックバックも合わせて購入しておいた。
ヴェルディアスだが、早速レベル3に上がった俺の鑑定を活用してレベルの確認をしていたのだが、だいたい22~27レベルが多く、たまに群れのボスらしきやつが30レベルを超えていることもあるくらいだった。
とりあえず俺たちは一番レベルが低い22レベルのヴェルディアスに目を付けた。作戦は俺が矢を撃ち、突進してくるのをリュゼが止めて、とどめをシノが刺すというものだ。
俺が矢を撃つと、ヴェルディアスが怒ってこちらに向かってきた。それから守るように俺との間に入ったリュゼが、いとも簡単に盾で止め、攻撃を始めた。
さすがCランクの魔物というだけあってか、リュゼの攻撃力をもってしても一撃では倒すことはできないらしい。少しの間リュゼとヴェルディアスが戦っていると、急にその背後にシノが現れてとどめを刺した。
「ナイス、シノ、リュゼ」
「ありがとうございます、シノさん。私だけならもう少し手間取っていました」
「いえ、私が倒せたのはリュゼさんとご主人様が削ってくれたからです」
二人は謙遜しあっているが、今の俺から見ると二人ともとてつもなく強く見える。
倒した後は二人に周囲を警戒してもらって、俺が解体を行った。
二人は「解体なんて私たちに任せてお休みください」と言ってきたのだが、俺が役に立てるのがこれくらいしかないので断って俺がやっている。
それに解体レベルが3になったので、それの検証もしたかったのだ。ちなみに結果は明らかに捌く速度が上がっていた。
そんなふうに俺たちは南の草原で狩りをして、結果さらに3頭のヴェルディアスの討伐に成功した。
「ご主人様、一匹は売らずにうちで食べるのはどうでしょうか。もちろん料理はお任せください」
そんなことをシノが提案してきたので、今日の夕食はヴェルディアスのステーキの予定だ。
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