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8話 合宿編 (ドMマラソン)

今回の話はちょっと長いです。

午前3時半に、太一は起床した。

空の色は、若干明るい。

暗と明のグラデーションが綺麗だった。

このような早朝に起きたのは、初めてである。

なぜ起きなければいけないかというと、早朝4時半に校門前に集合であったからだ。

太一は、制服に着替えると、まず楓花を起こした。

「楓花ちゃん、起きて」

楓花の身体を揺さぶる。

「んー? 今何時よ・・・。げっ、まだ3時半過ぎじゃない!?まだ寝る」

楓花は、布団をかけ直した。

「えっ、布団にもぐらないでよ。昨日話したでしょ?今日は、合宿で早いんだよ。楓花ちゃん、昨夜、一緒に行くって、張り切っていたでしょ?」

楓花は、布団から顔をだし、眠そうな顔を手で擦った。

「ふわぁ・・・。そうだった。太一の学校って変じゃない?普通、入学直後に、合宿なんてないよね」

「ほんとそうだよ。九曾高校って、なんかトップクラスの高校だから、普通じゃないみたいなんだ」

「まぁ、いいわ。これから着替えるから、少し待っていて」

「わかった」

太一は、楓花の着替えを待ち、自転車で出かけた。

自転車で出かけたのは、早朝のため、電車の始発がないからだ。

楓花は、太一の着替えなどが入ったかばんの中から上半身だけ出している。

「たまには、自転車っていうのもいいね。朝の空気も気分いいし」

朝焼けをみながら、太一はつぶやいた。

「そうね~。でも、さすがに眠いわ。昨日、夜遅くまで、お酒飲むんじゃなかった・・・」

「最近、姉貴との晩酌がやけに捗っているよね」

「蛍子と私は、社会人同士だから、話が合うし、一人で飲むのよりも、楽しいの。しかも、蛍子、美味しいお酒をいっぱい持っているのよ。日本酒でしょ、焼酎でしょ、ワインに、洋酒!次は、何が飲めるのかしらね!」

少しだけテンションのあがる楓花。

そんな楓花を乗せ、太一は、九曾高校にたどり着いた。

大体一時間くらいかかっただろうか。校門前には、すでに生徒たちが集まっていた。

太一は、自転車を自転車置き場に置き、校門前に着いた。

「はぁーい、みなさん。集まりましたか?班分けはしてあるので、班ごとに分かれて、点呼してください」

太一は、しおりをみた。太一の班は、3班であった。

メンバーをみてみると、4人の名前が記載されていた。


石田タカシ

加藤クレア

風上太一

聖生静


とりあえず、石田タカシを見つけたので、タカシと合流した。

「おはよう、タカシ君。まさか、班まで一緒になるとは思わなかったよ」

「おはよう、太一。ほんと偶然だな。楽しい合宿になるかもしれないな。それより、君づけはやめてくれ。あまり呼び慣れてないからな。呼び捨てで構わん」

「わかったよ、タカシ。あと聖生さんと加藤さんは、どこにいるんだろうね」

「リーダーは・・・、石田タカシ、俺か。俺が呼び出そう。加藤さん、聖生さん、3班の点呼をするので、ここに集まるんだ」

タカシは、大きな声で、呼び出した。

そうすると、二人の女子が、太一とタカシの前に現れた。

「そんなに大声で、呼び出さなくてもわかるよ。ほんと下品で困る」

「あの・・・」

生意気そうな発言をした少女は、赤い髪を後ろでまとめている。

いわゆるポニーテールというやつだ。全体的に、引き締まった体をしており、バランスの良いスポーツ少女という感じである。

大人しそうな発言をした少女は、小柄で、黒髪ツインテールであった。

制服の袖は手の甲の半分くらい隠れているいかにも女の子といった風貌である。

二人とも美少女といっても過言ではなかった。

「君たちが、加藤さんと聖生さんでいいのかな?」

太一は、二人にそう言った。

「そうよ、私が加藤クレア。今日から二泊三日世話になるわ。せいぜい、私の足をひっぱらないでね」

「はい、聖生静です。皆様に迷惑をかけないように、精一杯がんばります」

二人発言は、対照的であった。

「なんだ、その露骨なツンデレは。今から、お前のあだ名は、ロコツンだ」

タカシは、クレアに指を指して言った。

「ちょ。なんなの、そのあだ名!しかも、何がツンデレよ。馬鹿にすんじゃわないわよ」

にらみ合う二人。

「まぁまぁ、二人とも仲良くいこうよ。ほら、ロコツン、顔が引きつっているよ」

「あんたも、ロコツンって呼ぶなー!」

「なんだか、にぎやかですね」

そうして、1年F組の合宿が始まった。

太一たちは、合宿に向かうバスに乗り込んだ。

しおりには、どこへ向かうかは書いてなかったので、太一たちは、行先がわからなかった。

バスの席を確認するためしおりを確認する。太一の席の隣は、加藤クレアだった。

太一は、席に着いた。バスは、通路を挟んで二列、二列の合計四列であった。

クレアは、窓側で、太一は、通路側である。

「加藤さんが、隣の席なんだ。よろしく」

「よろしく」

窓を見ながら、肘をつき、足を組んでいるクレア。視線をこちらに寄越すだけだった。

「入学して早々合宿なんて、変だよね、この高校」

「そうだね・・・」

「でも、楽しまなきゃ損だよね。きっと、クラスの奴らと仲良くなれるとおもうし。バーベキューとか、やれたら最高だよね。あ、カレーとかも定番かな?」

「風上」

「ん、なに?」

「私、思うの。この合宿、そんなに楽しい物じゃないって。そんなにウキウキしていると、あとで痛い目見るよ」

「そうだね・・・」

太一とクレアの二人に沈黙が訪れた。1年F組の教師、浅田香奈が、マイクで喋りだした

「1年F組のみんな、おはようございます。朝早くの集合で、ごめんなさいね。入学式の時は、あまりお話できなかったので、今話をさせてもらうわね。今回の合宿は、みなさんに、仲良くなってくれる機会を作るというのと、学力と能力向上という、二つの目的があります。目的地は、教えられませんが、海か山っていったら、山ですね。今回、参加しているクラスは、我々Fクラスだけなのです。まぁ、入試で成績がボーダーギリギリだった生徒たちの補習といった意味合いが強いかしらね。せっかくだし、クラスの結束力の強化にもつなげて欲しいわ。何か質問あるかしら?」


一人の生徒が、手を挙げた。

「ミス浅田、質問なんだが?」

「なにかしら。ええと、君は、マイケル小西君ね」

「はい、クラス分けの質問だ。なぜ、この僕が、海外名門中学を主席で卒業した、この僕が!Fクラスというおバカなクラスに入らなきゃいけないんだ!」

「マイケル小西君、あなたの成績をみたところ、Fクラスに順当な成績よ。名門中学を卒業したからって、名門中の名門、九曾高校で簡単にトップを狙えると思わないことね」

「なんだと!?」

激昂するマイケル。

「随分、気性の荒い学生ね。あなた、浮いているわよ?」

マイケル小西が、顔を真っ赤にしている。今にも、暴れだしそうな雰囲気であった。

「やめろ、マイケル。お前がここで騒いだって、何も変わらない。自分の価値を下げるだけだ。見返してやりたいなら、この合宿でいい成績を残せばいいだけだろう」

マイケルの隣に座る生徒が、マイケルを制止する。

「だが、竜ケ崎、この教師は僕を侮辱したんだぞ!?」

「それにしたって、入学最初だ。これ以上悪い印象は残すと、ろくなことにはならない。落ち着け、マイケル」

竜ケ崎の落ち着いた発言に、我を取り戻す。

「あぁ・・・。確かに、そうかもしれないな。竜ケ崎、感謝する。ミス浅田、このマイケル小西が、この合宿で好成績をたたき出して差し上げよう」

「そうね、楽しみにしているわ。あ、そうそう。現地に着いたら、専任の講師の方がいろいろ指導してくれるから、期待していてね」

「じゃ、みんなでカラオケ大会でもしましょうか♪」

そういうと、バスが現地につくまで、カラオケ大会が始まった。

太一は、歌が下手なので、カラオケ大会は、割愛させていただく。


 バスは、現地に着いた。バスを降りると、太一が、感じたのは、空気の良さであった。

都会の小宮周辺よりも空気は、かなり澄んでいた。

周りには、木々が生い茂り、遠くから鳥のさえずりが聞こえる。

太一は、バッグのファスナーを少しだけ開けた。

「あ、なんだかすごく空気がいいね。私、田舎育ちだから、空気がいい場所好きなのよ。いまのうちに、美味しい空気たくさん吸っとこうかしらね」

楓花が、スーハーいいながら、美味しい空気を吸っている。

「バッグの中は、息苦しいだろうと思って。空気を入れて差し上げようと考えた所存でございます」

太一は、仰々しく言う。

「よきかな、よきかな」

楓花は、嬉しそうだった。拡声器を持った浅田香奈が、全員を集合させた。

「ここに集まってください。これから、二泊三日間お世話になる専任講師の方を紹介します」

浅田香奈の後ろから禿げたアロハシャツを着たグラサンじいさんが現れた。

「わしは、今日から二泊三日間、寝食を共にする鶴仙人じゃ。いやぁ、みなさん、若いのぅ。若いってええのぅ。ええと、基本的に、能力面の技能試験を用意させてもらった。がんばるんじゃよ。じゃ、男どもは、体操着に着替えて、マラソンじゃ。女子は、わしと特別メニューをするぞ」

女子生徒は、手を挙げた。

「すいません、特別メニューってなんですか?なんで、女子だけ特別メニューなんですか?」


「特別メニューとは、わしと一緒に体操をするんじゃ。男子と女子で、体のつくりが違うのは当たり前じゃろ?年頃のみずみずしい体は、しっかりとしたケアが必要じゃ。だから、女子は、柔軟性を極めるんじゃ。そんなに、警戒しなさんな。乳・・・自分の父のように思って接してくれて構わんよ」


鶴仙人は、呼吸が乱れ、明らかにいやらしい目つきをしている。

この場にいる全員の生徒は、悟っていた、鶴仙人がエロじじいであることに。

女子たちは、あきらかに嫌そうな顔をしている。

「ほら、ほら、早く全員準備するんじゃ」

有無を言わず女子たちを誘導する。

太一を含む男子学生たちは、マラソンをすることになった。

二泊三日間泊まる合宿の周りには、広い公園があった。

その公園の外周が、約4キロとかなり広い。

約3週して、ゴールすることになっている。

F組男子メンバーは、一斉に走り出した。

太一は、運動神経が良くなかったので、後ろからゆっくりとついていくはずだった。

だが、どうしたのだろうか。

いつもより、足が軽い。

太一は、先頭にでる。

普段は、余裕がなく景色など見ることができなかったが、今日は、公園の美しい木々をみることができた。

後ろをみると、石田タカシとマイケル小西が、太一の後ろを追いかけていた。

「太一、足が速かったんだな。運動神経には自信があるが、追いつけそうにないぞ・・・」

「一位を走るあいつは、誰だ。僕は、運動でも一位じゃなきゃいけないんだ」

太一は、ぐんぐんと二人を引き離す。

このままゴールが余裕だと思われたが、呼吸が乱れてきた。


(あれ?苦しくなってきたぞ。さすがに、調子の良いまま走れるわけないか。でも、なぜか少し気持ちいい・・・)


息が苦しくなり、足がだんだん痛くなってきた。肺が痛い。一番の痛みは、肺だった。普段から走り慣れていない太一は、呼吸困難になりかけた。でも、なぜか快感も少しずつ増してきている。


(苦しい・・・。このままだと、ゴールできないかも)


そう思い、太一は、ペースを落とそうとした。

その瞬間に、強い刺激が襲う。

「あはぁん」

太一は、喘いだ。

さきほどから快感が襲っていたが、足を遅くしようとした瞬間に快感が強くなった。

足が勝手に動き、どんどんペースを上げてゆく。


(まさか、楓花ちゃんがくれた能力のせいなのか!?ふわぁあ・・・)


気持ちいい。感じていた。

肺や、体が苦しいのに、体をいじめることを止めることができない。

足を制御することすら難しくなってきた。方向すら定めるのが難しい。

太一の足はふらついて、コース脇の茂みの中に入っていった。

茂みの先は、急な下り坂になっていて、転がるように落ちた。

「うわあああああああ」

落ちている間に、小枝が体操服にひっかかり所々破れた。

落下し終わると、マラソンコースの路上の上に転がった。

「ちょ、んきもちいいいいい」

体を起こそうすると、足が勝手に動き出し、自分の意思とは関係なくまた走り始める。

太一は、なんとか平常心を保とうとする。

快楽に飲み込まれないようにしていた。

走り続けていると、通りすがりのランナーや、前から歩いてくる子連れの奥さんたちが、太一のほうを凝視してくる。

驚いたような顔、顔を真っ赤にして目を背けるものがいた。

「ねぇ、ママ、あの人服が破けてるよ。丸いぽっちが二つみえてるよ?」

「しっ、みちゃいけません」

太一は、おかしいと思った。

(なぜ、通行者のみなさんは、俺を見て変な顔をするんだろう)

ただ走っているだけなら、そんなことはないだろう。

太一は、変に思い、自分の体を確かめることにした。

すると、まさかの乳首の部分だけ体操服が破れていた。

制服の乳首の部分だけ大きな丸い穴が二つ。

(なんだと・・・?これじゃただの変態じゃないか!!)

開いた乳首が、空気に触れる。

その感触に、太一は声を出さざる負えなかった。

「くほぅ・・・、快感が抑えられない」

空気に触れないように、片手で両乳首が隠れるように押さえた。

若干擦れるが仕方なかった。

乳首が見えないように、走り続ける。

足がガクガクして、力が入らない。

それでも、周囲の目を気にしつつ走り続けると、ゴールが見えた。

「ハァハァ、やったぁ・・・!ゴールが見えたぁ・・・!」

小鹿のような足取りで、ゴールテープを切った。

太一は、なんとか体の快感に耐え、地面に転がり込んだ。

ゴールには、浅田香奈が、待機していた。

「風上君、なに転がっているのよ!?」

「先生、俺、がんばりました」

「そうね、あなたが一番乗りよ!がんばったわね。でも、なんでマラソンのあとなのに、そんなエロい顔になっているの・・・?」

「あはは、特に気にせず・・・ビクンビクン」

倒れこんだ衝動で、エクシタシーを感じてしまう太一。

担任の前でも、アヘ顔を止めることができなかった。

そのあと、浅田香奈の太一に対する接し方が変わったのは言うまでもなかった。



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