7月28日② 天罰という名の悪戯
悠真とチャリを押しながら練習場の学校グラウンドに入った。
うちの高校はスポーツに力が入っていて土グラウンドではなく、少し小さめだが人工芝のグラウンドで練習ができる。相変わらずふかふかだ。
「悠真、新斗おはよー。新斗大丈夫か?」
大体の人は偽善だとしても心配してくれる。まぁサッカー好きなのは知ってるから休んでるのは珍しいのだろう。
「どうせサボりだろ。女と遊んでいたんだろどーせ。」
そんな嫌味を言いながらソックスを履いてるやつは山川 伊路士。問題児で先生や部活の人に迷惑をかけてる人だ。
「マネージャー。このボトルに水入れて欲しい。」
燈に自分のボトルを渡して水を入れてきて欲しい。チームのボトルとは別で自分専用のボトルだ。
「自分で淹れなよ!私今からスポーツドリンク作るからさ。」
伊路士は少しキレそうな顔になりながらボトルを渡そうとしてきた。流石に燈も伊路史は謎にこーゆう言い合いは引かない、だから
「俺が淹れといてやる。さっさと準備しな。」
「お…助かるわー」
ニヤニヤしながらまた取り巻きみたいな奴らと話し始めた。
「そんなことしなくていいのに…なんでそんなことするの?」
燈はどうやら不思議で仕方ないらしい。そりゃあ俺も伊路士好きじゃない。ただこのままあんまり気が強くない奴に押し付けられる。
「一度ぐらい痛い目に遭わなきゃねー」
俺は悪巧みをした顔で俺はみんなのチームボトルに水を汲みながら燈に説明した。
「うわーよく思いつくわ」
嫌な顔してる燈は『自分は嫌だ』と言わしめる顔をしている。
俺は水を汲みを他の人に水汲みを変わって、伊路士専用のボトルを本人に渡して自分の準備を済まして悠真の手伝いをする。
少し悠真に苛立ちが見える。
「あいつらなー…手伝えよ…」
俺がある程度の水汲み、準備をしてる時間の間、伊路士は喋ってスパイクも履いていなかった。
「いつもの事だろ。諦めろよ。」
「そうだけどなぁ…」
「それに…天罰ってのは簡単に起きるもんだぞ」
そういって俺はマーカーを置いて鳥かごの準備をした。悠真は少し面食らった顔をしたがまぁこの後わかる。
コーチが来て練習が始まった。俺は悠真含む4人で鳥かごをしていた。ダイレクトで綺麗に回すのは気持ちがいい。
ただ伊路士のグループは何処と無く気が抜けてるように感じた。ただコーチが見てる時は少し真面目にやってる。何せ、コーチは真面目にやってないとガチギレして試合に出さないことがある。それはどうやら嫌らしい。
アップとしてやった鳥かごを止めて給水をする。俺と悠真、マネージャーの燈はマーカーを回収して次の準備をしてる途中。
「濃!」
全体に聞こえるぐらいの声量で伊路士は驚いた声を発した。少し驚き、悠真は振り向いて伊路士に声をかけてた。
「どうした?」
次の練習の準備をしていた悠真は少し声を上げて伊路士に聞いた。
「このスポーツドリンク!味が濃すぎるんだよ!」
そのスポーツドリンクは俺がさっき作ってた伊路士専用のボトルだった。その大声を聞いたコーチは
「伊路士!何があった?」
圧がある質問をしてきた。何があった?そう聞いてるだけなのにコーチのドスの効いたでかい声で少し縮こまる伊路士。
「僕の専用ボトルが味濃くて驚いてました。」
「んなもん自分が悪いだろ!いい加減にしろ!大体自分で作ったんだろ!自分が悪いだろ!」
ごもっともな意見だ。ただ引っ掛かる点。それは俺がボトルを作った。そのせいで伊路士は俺にガンを飛ばしてきた。
「すみません…」
謝ってはいたが、多分内心俺を潰したくていっぱいだったのだろう。形だけはコーチに謝ってたが握り拳が強くなってるのを見た。
「お前あいつのボトルになにした…」
小声で悠真は俺に聞いてきた。もう悠真にはおれの悪戯とバレていた。
「元々入ってたあいつのボトルの粉およそ1L用+チーム用のスポーツドリンクの粉1L用をぶち込んで混ぜた。」
1Lしか入らないボトルに2L分の粉をいれる。それだけで味が濃いのは想像付く。まぁ人に頼むとこういうことになるぞ。
俺は少し笑いながら
「ざまぁみやがれマジで。」
「うわー邪悪な笑みだな。」
悠真は満足げにおれの背中を叩いて答えた。人のせいにしたらコーチにブチギレされるのは分かってる。だからおれの事は棚に上げれない。八方塞がりってやつかな?
ざまぁみろ。と思ってた矢先、燈が俺に向けて遠くからグッチョブしてた。『大成功』そんな意味を込めたグッチョブを俺もグッチョブと立てて返して上げた。
どうでもいい設定①
ちなみに、伊路士のボトルに入ってたのはレモン味のスポーツドリンク。チームのスポーツドリンクは普通のスポーツドリンク味のため、味は濃いしマズいスポーツドリンクが出来たかもしれない。




