7月28日 『当たり前っぽい』高校生の会話
昨日は予定がともかくとして、部活を休んでしまった。そのせいで顔を出すのが少しだけ不安になってしまう。サボってどこ行ったとか何か言われるかもしれない。そんなこと考えていた矢先、悠真が隣で並走してきた。
「おはー。元気?」
悠真は俺の休みのことはどうでもよさそうだった。挨拶を交わしながら、自転車から降り、押しながら行くことにした。
「おはよう。今日の練習何やるか知ってる?」
悠真は一年生のリーダーとして監督から事前に練習メニューを送られており、円滑に練習を進めるよにしてくれてる。俺も手伝えるようにいつも聞くようにしてる。
「最初ストレッチやった後、パス練習してすぐゲームだって。」
「そーなの?」
「1年性だけの大会に参加するらしいからスタメン決めじゃないか?」
そういえば監督はそういう事言っていたような。
「まだ紀土さんのこと?」
俺がまぁと言った矢先悠真は少し不安な顔をしながら
「紀土さんの事件追いかけるのはいいけど、部活怠るなよ。絶対お前と試合出たいから。」
まっすぐな視線がこちらに向いて少し心がやられる。俺も少し部活に集中すべきか?大会が近い。だから一度離れるのも大事なのか。けど灯利さんと約束してしまったし…
「まぁけど…」
俺が葛藤してる中で悠真は
「おれもまぜろよ。楽しそうだし」
こいつは楽観的だな…本当に
「人死んでるのに楽しそうだしって…」
「見始めたアニメは全部見るタイプの人間なので。」
悠真はニコッとしながら俺の方を見てきた。高校生はやっぱり好奇心が強い気がする。高校生は知識が一層ついたからこそそこから更に深掘りしたがる。今回の件もそうだ。最後まで知りたがる。
「お前も来るか?」
悠真は「何が?」と不思議そうに尋ねてきた。
「紀土元就が住んでいたであろう家に。」
驚いた様子でこちらを見てきた。危うく悠真は電柱にぶつかりそうになっていたが驚くのも無理がない。
「そこまで進んでるの!?」
やはり自分の思ってる数倍進んでいて驚いていたようだ。
「とうとう紀土さんのお母さんに自殺の原因聞きに行くのか!?」
少しワクワクしていた悠真とは少し違って、俺はまた違う理由だった。
「少なくとも俺は紀土元就の母親に話を聞きに行くわけではない。ただの家探索だ。それに自殺の理由はわかってるだろ」
俺が紀土元就の家に行く理由は灯利さんの伝言通りなら何かキーアイテムになるものがあると考えてる。それを俺は探しに行きたい。
そう考えてる矢先、悠真は疑問を投げ掛けてきた。
「前から気になってたんだけどさ、お前は何のために紀土元就のことを調べてるのか?死因はわかってるのに。なぜ?」
俺は悠真は『当たり前』のことを聞いてきた。
確かに、死因は川に転落して自殺。理由は遺書に載ってある通りだ。だけど俺はそこを探しているわけではない。
「紀土元就とは話を聞く限り、色んな仮面を持ってる様な人だった。」
灯利さんの話、あの映画を見て思った。不思議なオーラが出てる、急にアホを丸出しにしたり、挙げ句の果ては自由を求めた少年。仮面を変えて人間性を変える。詐欺師みたいだ。
「じゃあ彼の本当の素顔を見てみたくないか?」
ガチファンがYouTuberの顔を知りたがる様に、俺は彼の『本心』を知りたくなった。
「彼は『自由』なのか、『愛情』なのか、『受け入れる世の中』なのか、その結論を探りたいんだ。」
俺はある程度自分の目的を信号が止まってる数分で話した。信号が青になりチャリを押しながら悠真は笑いながら
「じゃあ俺はその結末を見に行こうかな。」
「一緒に来る?紀土元就の家であろう場所に。」
「行かせてもらうよ。夏休みを楽しもうぜ。」
チャリを押しながら。俺と悠真はよくある夏休みの約束を結んだ。
キャラクター設定④
人波 灯利
19歳/7月24日
164/49/サラサラの長い髪
紀土元就とはひょんな形で過ごしことになった。性格は丁寧でどんな人でもさん付け。
家から出ることを嫌っており、そのせいで肌が透けてる様に白い。




