愛車フェラーリ(2)
「おはようございます。お待たせしてすみません」
「おはよう!ゆきちゃん、いい車に乗ってるね」
「いえっ、大したことありません。こちらの車に比べたら〜凄いですね」
伊藤さんは ニッコリと微笑んだ。
私は愛車を駅前のパーキングに掘り込み 早々に伊藤さんの助手席へと乗り込んだ。
左バンドルの車の助手席は慣れているが、どこか違う!
やはり、スポーツカーだからなのか!?
包み込まれそうな助手席に少し恐怖さえも感じる。
いやっ、これは恐怖ではなく下手すると閉塞感をも感じさせる。
伊藤さんは、フェラーリについて専門用語を列べだした。
悪いが私には さっぱり解らないことばかり。
しかし、興味がなかったにしろ愛想よく解ったような返事だけをした。
と、言うより伊藤さんの真剣に話すことを私も真剣に聞いた。
すると、どうだろう〜全く興味がなかった車のことが楽しくなったきたではありませんか!
「フェラーリの車体番号はね‥ZZZZFFPR42B0××× 」
はぁ〜車体番号なんて私に理解できるわけないじゃん!
そう思いながらも
「へぇ〜なんでZZが、いっぱい付いてんの?」
「あっ、それはね、生産者の国籍を表わすんだ。イタリアのコードは「 Z 」なので、すべてのフェラーリはこの「 Z 」から始まるんだよ」
「ふぅ〜ん、凄いね!よく知ってはりますね」
「今後もここが変わることは考えられない、未来永劫「Z」のままだと思うよ」
伊藤さんは、自動車オタクなんだ!!
私は、本音を言えなかった。
(車なんて動けばいいのよ)




