↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/90

ノーチャンス

毎日1000文字を目標に続きを書いています。

次回の更新は明後日です。

「ちょこまかと!」


 渾身の一撃をかわされたからか、コレットはムキになって、連続で突きを繰り出してきた。


 刺突による攻撃は最短距離を飛んでくるため、基本的に避けにくいのだが、線ではなく点の攻撃であるため、慣れてしまえば最小限の動きで回避できるという弱点もある。


 つまり、コレットの攻撃が単調になっている今こそ反撃のチャンスなのだが……。


 俺はあることが原因で、試合に集中できずにいた。


(くそっ! スカートが……気になる!)


 交流戦では、試合時の服装に決まりはないが、アカデミーの制服は生地が厚手であるため、木剣などによるダメージを(気休め程度ではあるが)軽減するために、制服を着て試合に臨む生徒が多い。本校と分校ではデザインも異なるため、団体戦のユニフォーム的な意味合いもあるのだろう。


 そんなわけで、俺とコレットも制服で戦っているのだが、女子用の制服はスカートなので、コレットが攻撃する度にひらひらと捲れ上がるスカートの裾が気になってしまい、俺は反撃の糸口を掴めずにいた。


「くっ……! 卑怯だぞ……!」


「何のことですか! 言いがかりはおやめなさい!」


 コレットは、自分の猛攻で俺がたじたじになっていると勘違いして、ますます単調な攻撃を仕掛けてくる。


(冷静になれ……。どうせ、下にスパッツ的なものを穿いているに違いないんだ)


 普通に考えれば、女子がスカートで動き回る際に、何も対策をしていない確率は低い。


 だから、期待するだけ無駄。そんなこと、頭では分かっているのだが――――


(ラッキースケベ系のイベントは、すべて回収する!)


 それが、俺の流儀だ。


「でやっ!」


「きゃあ!」


 俺が、油断して接近しすぎたコレットの腹を前蹴りで突き飛ばすと、体重差には勝てずに、コレットはバランスを崩して尻もちをついた。


 ――――スパッツを穿いていた。


「やっぱりな!」


「何を見ていますの!?」


 コレットは慌ててスカートの裾を押さえて立ち上がると、顔を真っ赤にして怒りの二連撃を繰り出してきた。


「げふっ!」


「そこまで!」


 審判役の教官が、試合を中断させる。


 一撃目は避けたものの、二撃目を胸のど真ん中に食らってしまい、それが決定的な有効打であると判断されて、俺は敗北してしまった。


「あざました……」


「当然ですわ!」


 意気消沈してうな垂れる俺と、勝利を噛み締めるコレット。


「くっ……。色仕掛けさえなければ……」


「そんなことはしていません!」


 いい加減にしなさい、と。


 コレットが俺に詰め寄ろうとしたところで、周囲からどよめきが上がった。

評価、ブックマーク、いいね、感想などをもらえると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。