クラス分け試験
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次回の更新は明後日です。
王立士官学校、通称「アカデミー」は、クラス分けの試験を受ける新入生で賑わっていた。
「想像していたよりも、盛況なんだな」
「近隣の町や村からも集まっているからね。アカデミーは国内に二つしかないから」
王都に本校があり、この町にあるのは分校らしい。ここで優秀な成績を修めれば、平民でも下士官として軍に入隊したり、学者や文官になったりできるため、上昇志向の若者や、実家の跡を継げない次男坊などが、全国各地から集まってくるのだとか。ちなみに、年齢制限は特に無いらしい。
「分校には殆どいないけど、本校には貴族もたくさんいるらしいよ。だから、本校を避けて分校に入ってくる人もいるみたい」
「貴族って、選民思想の嫌な奴ってイメージだもんな」
「ちょっと。言い方」
誰かが聞いていたらどうするの、と。
アミは慌てて注意してきたが、先程、分校に貴族は殆どいないと自分で言っていたはずだ。
「それより、アミは魔法の試験を受けるんだよね?」
「そうだけど……。なんで、知ってるの? 私、話したっけ?」
「話した、話した。聞いたことがあるような気がする」
俺が嘘を吐いて適当に誤魔化すと、アミは「そうだったかなぁ」と、首を傾げた。
「シノブは? 何の試験を受けるが、もう決めた?」
「俺? 俺は剣の試験を受けるよ。――――消去法でね」
「それ、決め顔で言うセリフじゃないと思うよ」
俺とアミは、受付で手続きを済ませて、それぞれの試験会場に移動した――――と見せかけて、俺は他の試験会場の様子を見て回ることにした。剣の試験だけ希望者が多く、自分の順番になるまで、それなりに時間が掛かることが分かったからだ。
(順番待ちの列の長さを比べると、剣が六割、弓が三割、魔法が一割ってところか)
どうやら、魔法の試験については、受験する生徒自体がかなり少ないようだ。
「ふむ……」
もし、受験人数の少なさが原因で、魔法の試験だけ評価のハードルが低い――――例えば、簡単な魔法を使うだけでB組以上になれるなどの、いわゆる「下駄を履かせる」現象が起こるのであれば、一周目で魔法に関する情報をできるだけ集めて、二周目以降、魔法の試験でB組以上を目指すルートもありなのではないだろうか? せっかく、無限ループする世界に転移したのだから、色々なことを試してみた方が良いに決まっている。
そんなことを考えながら、俺は弓の試験を受ける女子生徒の背中を、後ろから眺めていた。
弓の試験は的当てで、離れた場所に立てられた的に、制限時間内に何本の矢を命中させられるかで、評価が決まるようだ。
俺が見学していた女子生徒は、時間をかけてじっくりと的を狙った結果、五本中四本の矢が命中して、B組になった。
(弓も難しそうだな)
未経験者が見様見真似で矢を射たところで、真っ直ぐに飛ぶかどうかも怪しいものだ。難易度で言えば、魔法の試験とどっこいどっこいだろう。
「それにしても、五本中四本命中でもB組なのか。……厳しくないか?」
俺が思わず素直な感想を口にすると、
「まあ、一本射るのに時間をかけすぎたな。これが倍の数――――十本中八本命中なら、文句無しにA組だったと思うが。止まっている的に当てるのに、あれでは遅すぎる」
俺の隣で同じように弓の試験の様子を見物していた男が、なぜか解説者のような寸評を返してきた。
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