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私のほのかな恋が終わった。好きだった係長はもう存在しない。私の数少ない夢の一つが消滅した。
私は人事課に移動願を提出した。係長の姿が見えるここでは心がつらすぎる。こんな性格の私だからいつまでも失恋に未練が残りそうだ。
それで四月から営業部になった。新しい部署は今までのことを何も知らない人たち。それだけがせめてもの救い。ただのらりくらりと過ごしていればいい。恋に破れ、まだその痛みを抱え込み、その日その日を淡々と過ごしていた。
人生ってなんだろう。このまま一人で年を重ねていくのか。三十、四十になっても一人ぼっちで孤独という長いトンネルを歩きづつけられるのだろうか。
そんな不安に駆られていた。一人で寝て起きて、仕事をしてまた誰もいないアパートへ帰るその繰り返しの生活。
だから、ラベンダーのサボンを見つけ、そこに通うことの楽しさを覚えた。
さらに美佐穂との生活は想定外の楽しさだった。異性との恋の駆け引きをするより女性と暮らす方がずっと楽しくていいとさえ思っていた。




