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✿ 桜の華 ― *艶やかに舞う* ―   作者: 設楽理沙


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24 ◇街の教室


 それは大学とか専門学校ではなくて人物のデッサンが学べる街の教室だった。



 専門性はあるけれど、高額な授業料を払わずとも好きなコースを支払える

範囲で選べて、痒いところに手が届くような気楽さで飛び込んで行ける

場所のようだった。



 ただ少しキツいのはレッスン日が日曜ということだ。


 でも日曜だから逆に夕飯の支度を済ませて夫に娘を預けて出かけられるので

いいかも。



 夫の浮気の一件以来、私がなんら夫に気遣いなどする必要もないのだし。


 私が仕事に出掛けて帰るまでのほんの4時間余りの数時間。

 その数時間を長いとみるか、それほどと思わないかは、人それぞれだろう。


 ただ言えるのは、普段娘と触れ合う時間の少ない夫にとって、彼女と過ごす

良い時間になるのではないだろうか。




 それにしても、どれくらいの年代の人たちが来るのだろう。

 考えると少しワクワクした。



 今度の仕事は3時間になるらしいけれど、この3か月で静止するモデルの仕事にも慣れてきていることもあり、私は迷わず植木さんに行きますと返事をした。



 今の大学でのモデルはもはやワクワクもドキドキもなく、ほんとに単なる

お仕事になっている。


 次こそ、私の心を癒してくれる場所だといいのにと、そう願った。





 大学での仕事は平日で、夫が帰宅するまでには仕事を終え、自宅で夫を迎えることができるので、仕事に就いていることは伏せている。



……が二つ目の仕事は日曜になるので、そういうわけにもいかない。



 アルバイトに行くので娘を見ていてほしいというのは簡単だが、さて、

どんな仕事だと申告しようか。



 休日の16:00~19:00ってなると、どんな仕事があるのだろう。

 私は断られたとしても行くつもりだ。



 母親に預けるという最終兵器があるからだ。


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