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28 死の国

~どこかの国~


 この国はすでに滅んでいた

そのことを誰も知らない


 その国は鎖国により外界から閉ざされていた

以前は美しい景色の広がるマーマン族の島国だったが

今は見る影もない


 その国の街、小さな一軒家に一人の桜色髪の少女がいた


、、、「お母さん、お父さん、今日の晩御飯は何がいい?」


 答えは返ってこない


、、、「え?ヤリウオの香草焼きがいいの?」

   「じゃぁおさかなとってくるからちょっとまってね?」


 答えは返ってこない


、、、「気を付けてって?わかってるよ~」

   「心配性だな~お父さんは」

   「ラフィナ、もう病気も治っちゃって」

   「いっぱい動けるんだもん」

   「いっぱい外に出て」

   「今までできなかったことをするの!」


 嬉しそうな笑顔で語る少女の前

二つの椅子には

二体の遺体があった


すでに腐敗し、崩れかかった男女の死体


その死体はゆらゆらと、ゆっくりだが動いていた

恐らく、ゾンビだった


、、、「じゃぁ行ってくるね!」


 元気に少女は出て行った


城下町の外へ出ると街道沿いの木々はおろかそこかしこに生える草も枯れていた


近くの川へと行く少女


皮は濁りきっている

そこに泳ぐ魚の姿

それらもすべてゾンビだった


、、、「いっぱいいる」

   「たくさん採ってお母さんとお父さんを驚かせちゃお」


少女は服を脱ぐと川へと入っていく


 脚と手には鎧のようなうろこが生え

髪の切れ目からは魚のひれのような耳が見えた


 手を川に浸ける少女

そこから衝撃波のようなものが放たれた

衝撃は川に波紋を築く

その波紋上にゾンビ魚が浮かび上がってきた


、、、「やったぁ!いっぱい採れた」


 大喜びの少女は魚を拾い上げて家へと帰った


 家ではゾンビの両親が出迎える


、、、「ただいま!」

   「見てみて、いっぱい採れたよ!」


 少女が魚を入れた魚籠びくを見せると

ゾンビたちは少女を抱きしめた


、、、「うん、ありがとう」

   「ラフィナ、今の・・お父さんとお母さん大好き!」


、、、「死ぬ前は、みんなでラフィナを、病気で苦しんでた私を」

   「街の外の、小屋に拘束して、捨てたよね...」

   「苦しかった..寂しかった...」

   「でも、今は、みんながラフィナを見てくれる!」

   「みんながラフィナを好きになってくれる!」

   「だから、世界中の人達がゾンビになったら」

   「もっとラフィナは愛されるの!」


少女の体から流れ出る桜色の瘴気


その瘴気はわずかに残った島の草花を一気に枯らした


もうすぐアルマが活躍するのでこの後しばらくアルマの冒険を書きます

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