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魔人 黄の章

ディア「では、行ってきますね」


シャムシャ「気を付けてね、ディア」


ディア「大丈夫よ、隣町へ行くだけですもの」


 そういうと、ディアを乗せた馬車は出発していった




崖沿いの街道を行く馬車

そこに、巨石が落ちてきた

巨石は馬車を押しつぶす


ディア「なにが、おきたの?」

   「体が、動かな、い」


上半身は馬車からでていたディア

ディアはゆっくり馬車のほうを見た


ディア「うそ、でしょ...」


ディアの下半身は巨石に押しつぶされ

胸には馬車の破片が突き刺さっている


ディア「うぐっ」


すでに体が死を受け付けはじめているのか、痛みはなかった

ただ体中から体温が消えていくのがわかった


ディア(あぁ、ここでわたくしは)

   (シャムシャ、この国を...)

   (わたくしたちの愛したこの国を...守っ..)


......



ディアが気づくと見知らぬ真っ白な場所にいた


自体が把握できないまま神と名乗る男の声が響いた


神は蘇らせてくれる上に力もくれ、それを自由に使っていいと言った


ディア「自由...?」


神「あぁそうだよ」

 「私は何も咎めない」

 「気に入らないなら滅ぼせばいい」


ディア(私は、シャムシャの力になりたい!)


そして、新しい名前と力をくれる神


神?「君は、ディアンナ」

  「この力はきっと君の役に立つはずだ」


神に名をもらうとスーッと意識がなくなった



~聖王都 トラムレビア 教会シャムシャの私室~


シャムシャ「そんな!ディアが!」


ディアの悲報を聞き泣き崩れるシャムシャ


ガト「はい、どうやらがけ崩れが起きたらしく」

  「巨石が馬車を直撃し、ディアさんを...」


シャムシャ「わかりました」

     「泣いている、場合じゃないですよね」

     「わたくしが、ディアのぶんまでこの国を守ります!」


涙をぬぐい、決意を固めるシャムシャ


ガト(ふん、次はお前の番だ)

  (ディアのように事故に見せかけて殺してもいいが)

  (さすがに二人続けてとなると疑われるだろう)

  (あせるな、チャンスを待つんだ)


ガトはシャムシャの私室を後にした




~トラムレビアから数キロ先の遺跡~


 目覚めたディアンナはあたりを見渡した


ディアンナ「ここは、遺跡?」

   「よかった、トラムレビアからそんなに離れていないわ」

   「幸いここにはあまり人も来ないし」

   「しばらくここで何ができるのか試してみましょう」

   「力をつけたらシャムシャに会いに」

   「フフ、シャムシャ、驚くかしら?」


それから数ヵ月、ディアンナはスキルの練習に励んだ


ディアンナ「ふぅ、だいぶ制御できるようになったわ」

   「これならシャムシャの力になれる」

   「そろそろ会いに行きましょ」



???「見~つけたっ!」

   「ここまで自我を保ってるなんて、あんた結構すごくない?」


ディア「だ、誰?」


???「私はアイダ..いえ、今はアクニスだったわ」

   「あんたにも手伝ってもらうわよ」

   「私の復讐をね」


ディアンナ「何を言ってるの?わたくしはそんなもの手伝いませんわ!」


アクニス「あんたの意志なんて聞いてないの」

    「無理にでもやってもらうから」


アクニスはディアンナに向かって何かを飛ばした

それはディアンナの首元に突き刺さる


ディアンナ「うっ、な、何が」


首元に刺さったそれは深く食い込み体へもぐりこんだ


アクニス「これであなたは私のモノ!」

    「さぁ行くわよ」


ディアンナ「はい」


二体の魔人はトラムレビアへと向かった




アクニス「あれ、使えそうね」


トラムレビアの町でガトを見つけたアクニスはガトに接触した


ガト「なんだお前たちは」

  「何の用だ」


アクニス「あなた、この国の教皇に不満があるんでしょう?」


ガト「な、なにを言っているんだ」


アクニス「隠さなくても大丈夫、私にはわかるんだから」


ガト「ふん、ばかばかしい、私は司祭だぞ」

  「そのような不満などない」


アクニス「私にはあなたの心が見えてるの」

    「今の教皇じゃぁこの国を守れないと思ってる」


ガト「...そ、それは」


アクニス「ほら図星だぁ」


ニヤァっと笑うアクニス


アクニス「あなた、魔人のことは知っているわね?」


ガト「あぁ、それが?」


アクニス「私たち、その魔人なのよねぇ」


ガト「なんだと!」


アクニス「でもね、私たちは人間を殺そうとなんて思ってないいわぁ」

    「私の目的はある魔人を殺すこと」

    「それ以外には興味はないの」


ガト「それで、俺に何の用だ」


アクニス「フフ、本性、表したわね」


ガト「いいから話せ」


アクニス「あなたにはこの国の教皇を殺してもらいたいの」

    「私の目的の邪魔になりそうだから」

    「どう?利害はいっちしてるでしょ?」


ガト「しかし、どうやって?」

  「教皇の守りは固いぞ?」


アクニス「この娘を使うわぁ」

    「ディアンナ!」


ディアンナはどこからともなく表れた


ガト「!」

  「お前は!ディア!」


アクニス「前はね」

    「今は魔人で私の操り人形」

    「この娘の能力は使えるわ」

    「今は教皇が憎いという偽りの記憶を植え付けてるの」

    「きっと殺してくれるわよ」


ガト「なるほど、これなら教皇も暗殺できそうだ」


アクニス「もし、洗脳が解けそうになったら」

    「これを首元に差し込みなさい」

    「あなたの言うことを何でも聞くようになるから」


アクニスは黒い水晶のようなものをガトに手渡した


ガト「フハハ、これで俺の目的が果たせる!」


アクニス「それじゃぁ、がんばってね~」


アクニスはそのまま闇に消えるように去っていった

はい、記憶がすりかわってたんですね

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