アルマの冒険3
あれからアルマは暇を見ては剣の修行に打ち込んだ
2週間後にはすでにラウの剣技をすべてマスターしていた
ラウ「ここまで覚えが早いとは」
「ニリャも早かったがそれでも数ヵ月はかかったぞ」
ニリャ「父さん、あたしは棒術だから店に来てた冒険者さんに教わってたんだけど」
ラウ「ハハ、そうだったな」
「だがまさかこんなに早くマスターしちまうとは」
「困ったな、俺にはもう教えれることなんてねぇぞ」
ニリャ「だったら常連のハーティさんに頼んでみたら?」
「冒険者じゃないけど剣を極めるためにいろんなとこ行ってるみたいだし」
「私たちの知らない剣技とかも教えてくれるかも」
ラウ「彼女か...でも大丈夫か?」
「彼女の連れのティティって娘が相当な人見知りだって言ってたろ?」
ニリャ「だからこそそのティティさんがついてるんだって」
「ハーティさん、ティティさん通してじゃないと話せないもん」
ラウ「......不適材不適所じゃないか?」
ニリャ「大丈夫だって!あたしに任せて!」
三人はピルカへと戻った
数日後、猫猫亭にハーティとティティがやってきた
ティティ「やほー!ニリャちゃん、また来たよー」
ティティは弓を携えたウサギ耳の少女で、はつらつとしていた
ハーティ「こ、こんにち...ハ」
消え入りそうな声で話す目の隠れた髪型に羊のような巻角
ゴスロリ服に太刀という不思議な恰好をしているのがハーティだ
ティティ「ラウさーん!いつものね~」
ラウ「あぁ、キャロットジュースにサラダ盛り合わせな」
「ハーティは鳥のフリットか」
コクリとうなずくハーティ
ティティ「ほんと、鳥のフリット好きだよねぇ」
「まぁここのは特に美味しいもんね~」
「外はサクサク中はジューシー、あふれる肉汁~」
よだれをたらすティティ
ハーティ「ボソボソ」
ティティ「あ、ごめんごめん」
「ねね、ちょっとだけフリットちょうだいよ」
ハーティ「ボソ、ボソ」
ティティ「うん、私も野菜あげるから交換ね」
ニリャ「毎度のことながらよく言ってることわかるね?」
「私挨拶くらいしか何言ってるかわかんないよ」
ティティ「こつがあるんだよ~」
ニリャ「へぇ~、どんな?」
ティティ「がんばる!」
ニリャ「...アハハ、効いた私がばかだったわ」
ティティ「ふふふ~ん、ありがとう~」
ハーティ「ボソ」
ティティ「え?今のほめてんじゃないの?」
ハーティ「チガウ...」
ラウ「ほい、お待ち」
ティティ「きたきた!」
ラウ「お前さんたち、食べながらでいいから聞いてくれないか?」
ティティ「はひぃ?(何ぃ?)」
口いっぱいにサラダをほおばって答えるティティ
ラウ「実はな、こいつのことなんだが」
ラウの横にいたアルマを指す
ラウ「修行を見てやってくれねぇか?」
「こいつ、どうやらなかなかの才能があるみたいでな」
「剣も達人クラスと名高いお前さんたちになら教えれるんじゃないかと思ってよ」
ティティ「ゴクン..ごめんね~あたしら弟子は取る気ないんだ~」
ハーティ「ウン」
ニリャ「そっかー、もし引き受けてくれたら三か月飲み食いタダにしようと思っ」
ティティ「オッケー引き受けたー!!」
ニリャ「うわ、なんて現金な...」
ティティの横でハーティもあんぐり口を開けている
ハーティ「ティ、ティティ、そ、そんなの、こ、こまるよ」
声を絞り出したのか、どもりながら言った
ティティ「だいじょぶだいじょぶ!」
「あたしにまっかせなさ~い!」
ハーティ「そ、そういうことじゃなくて」
ティティ「いいからいいから!」
ハーティ「...うぅぅ」
料理を食べ終えるとティティは立ち上がった
ティティ「じゃぁさっそく行くよ!」
まだフリットをチマチマ食べているハーティを小脇に抱え
アルマの手を引っ張って疾風のように出て行った
嵐のような人だ、と、アルマは思った
こうしてアルマに師匠ができたのだった
師匠大事だと思ってます
どんなに強くても基礎ができなきゃだめだと思う




