からくり
そのからくりは、初めて見る未知のからくりだった。
この世界には、あらゆる理を目には見えない光の網で監視しているからくりがある。
「朝陽様、このからくりはどういう仕組みなんでしょうか?」
「あー、それはね」
そのからくりの名は、人ならざる、人に作られた脳。
「あわわ、人ならざるでも人に作られし脳……」
「まあそんなとこだね。この世界の人であれば、大半はそれとそれを入れるものを持っているよ」
そのからくりは、この世界の多くの人が持つとされる。
「なるほどです朝陽様! 私の世界には存在しないからくり……すごいです!」
「まあ試しに色々、動かしてみたら」
そのからくりは、光の網を繋げる光る板と呼ばれるからくりの中に潜んでいた。
しかもこのからくりは、この世界の住人がからくりに文を挿す瞬間を息を潜め、ずっと待っているのだ。
カシャ!
「あわわ、朝陽様! 光る板から音が……音が聞こえました!」
音を奏でると共に光る板のからくりと同じ画が写し出された!
「それはね、画面を保管するものだよ」
「なるほどです朝陽様」
「どう? シャリアさん、楽しい?」
朝陽様に名前を呼ばれたシャリア・エクス・ア・ロッテである私は、光る板に書かれた文字を読み上げた。
「あわわわ、朝陽様! [からくりに質問しますか?]とはどういうことでしょうか?」
「それはね、秘密」
(なぜ朝陽様は今、秘密にしたのだろうか? ……まあ朝陽様の世界にいられるのもあと3秒)
「はい、あ――」
私と朝陽様は、私が住む世界エクスアリアに戻された。
終。
夢鬼理ネットワークの登場人物、エクスアリア族所謂エルフの守護騎士シャリアが、初めてスマートフォンを触ったらをイメージして書きました。
シャリアが朝陽様と呼ぶ、その人物とは主人公夢宮朝陽(20代前半のシステム管理者系女性戦士)のことです。




