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シー(Sea)

シー(Sea)。

それは未だ謎多き、未踏査領域である……。

 

 《「そこのシーブースターのドライバー、直ちに運転をやめなさい!」》



 シーブースター。

 それは水上バイクを近未来的に進化させた、燃料不要の水上ホバーバイクである。



 《「もう一度警告する! そこのシーブースターのドライバー、直ちに運転をやめなさい!」》



 そんな警告をしたところで、俺のシーブースターのアクセルを捻れば、お前達の追跡艇など引き離すことなど容易いのだ!



 《「あっ! それ以上は――」》



(ん? 今、追跡艇かなにか言っていた様な気が……アクセル全開にしたからすぐに聴こえなくなったな)



 俺はシーブースターでしばらく南に向かうことにした。

 南に向かい始めて二日程経った頃、ようやく陸地らしき光景が目に入った。



「おー、あれは! ……やはり俺の読み通りオーストラリアか! ……ん、なんの音だ?!」



 《「――――――! ――――――! ――――――!」》



「はっ? 俺は日本人! 英語はあまり得意じゃない!」



 《「――――――! ――――――! ――――――! 狙撃開始!」》



「だからー! 俺はにほ――」



 俺はその場で息絶えた。

 そして息絶える前の俺が、最期に目にしたもの。

 それは自由の国の象徴だった。



(潮の流れ……考えてな――)



 終。

世界地図開いて、日本の海岸から水上バイクで南にひたすら直進でいけば、オーストラリアにいけそうじゃないかと考えてしまう魔与音ですが、現実的に考えてみると無理なので、改めて海という広大な領域の偉大さと様々な問題が発生するというギャップをイメージして書いてみました。


お読みいただきありがとうございました。

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