40話記念 赤眩(セキゲン)の取調室
その女性はなぜか取調室にいる……。
私は現在、取調室にいる。
「はぁ、またお前か。いつもいつも事件が起きると必ずいるよな?」
「ええ、そうですね」
私の趣味は町が魅せる、様々な顔を記録することだ。
「しかもあの警視の家族だからって、勝手に犯人を見つけたりするしよ」
「ええ! そうですね」
私には姉が二人いる。
警視の階級を持つ警察官である姉と会社員の姉だ。
「なんで一般人のお前がいつも現場にいるんだ? おかしいだろ……オイッ! 聞いてんのか?」
「はい! そうですね」
そんな優秀な姉妹の末っ子である私は、まだ高校を卒業したばかりのフリーターである。
「ガイシャの金岳さんとお前はいつ知り合ったんだ? お前と資産家の金岳 もつ照さん……なんの接点も無いだろ? 違うか?」
「は? 私はただ、金岳さんに呼ばれただけですけど!」
「はぁ、またそれか!」
「ええ、またそれですよ!」
私の最近の悩みは、姉二人から『早く、あなたも就職しなさい!』としつこく言われることだ。
「お前のせいで、俺の警察官としての人生が無くなったら、お前は責任とれるのかよ!」
私が現在取調室にいる理由は、偶然にも事件に巻き込まれたからだ……。
「聞いてんのかよ?! 萬屋赤葉! いいや赤毛のフリ探!」
(はっ? 目の前のこのサングラスをかけたスキンヘッドの男は、今なんて言った?)
「もう一度、言っていただけますか? 明堂 真警部! いいやスキンハゲ!の明堂警部!」
私が現在、取調室にいる理由。
それは……嗅覚の特異体質を持つ資産家の金岳もつ照さんが、邸内で命の灯火を消した事件の第一発見者の一人だから。
でも私は金岳もつ照さんに呼ばれただけ。
結果、偶然にも事件に巻き込まれた。
私の名前はほこなぎ町の記録人であり、探偵でもある萬屋赤葉だ!
萬屋赤葉の事件帳 嗅のトリック編 虚構1話 完。
嗅のトリック編 虚構2話に続かない!
終。
第40話の記念。
妄想犯行計画の主要登場人物。
妄想犯行計画内の作中劇:萬屋赤葉の事件帳の主人公、萬屋赤葉の話にしました。
本エピソードはほこなぎ町の萬屋赤葉の虚構エピソードであり、妄想犯行計画のほこやぎ町の萬屋赤葉とは別人です。
お読みいただきありがとうございました!




