自走するエンジン〜プロジェクトチームとプロダクトオーナー〜
アジャイル開発の手法を取り入れたものの、現場では「次は何をすればいいですか?」と新の指示を待つ姿勢が抜けていなかった。
新はアジャイルにおける**「プロダクトオーナー(PO)」と「開発チーム」**の役割の分担を整理した。
【PMP試験の重要知識:プロダクトオーナー(PO)と開発チーム(Development Team)】
アジャイル(スクラムなど)における主要な役割の明確な分離。
プロダクトオーナー(PO):
**「何を作るか(What)」と「なぜ作るか(Why)」**に責任を持つ。
プロダクトバックログ(優先順位つきの要望リスト)の管理と所有権を持つ。
顧客やビジネス側の代弁者。
開発チーム(Development Team):
**「どう作るか(How)」と「どれくらい作れるか(How much)」**に責任を持つ。
自律的かつ自己組織化されたチーム。タスクの割り当てはPMやPOから命令されるのではなく、チーム自らが引き受ける(Pull方式)。
試験での出題ポイント: POが技術的な実装方法(How)に口出ししたり、チームがバックログの優先順位(What)を勝手に変えたりするのはNG。PMはこの境界線を守らせる。
新はスプリントの計画会議で、チームに語りかけた。
「POの田中さんが決定した『機能の優先順位』はこれです。ここから先の『どうやって作るか』と『今回の期間でどこまでやるか』は、僕が指示するのではなく、皆さんで話し合って決めてください」
最初は戸惑っていたエンジニアたちが、自らタスクカードを手に取り、「この設計なら3日でできる」「じゃあ俺がテストを担当する」と動き始めた。
指示されて動く作業員から、自らエンジンを回すチームへ。役割の境界線を明確にしたことで、チームに命が宿った。




