舵を取る者、責任を負う者〜プロジェクトマネージャー(PM)〜
「新さん! 業務部門から『使いにくいから画面レイアウトを全部変更してほしい』と直接要望が来ました! 対応していいですか?」
若手の陸が走ってくる。現場は混乱していた。各部署から思いつきの要望がPMを通さずに直接メンバーに持ち込まれていたのだ。
新は自分の胸に手を当て、ノートに「PM」の真の定義を刻みつけた。
【PMP試験の重要知識:プロジェクトマネージャー(Project Manager - PM)】
概要: プロジェクト目標を達成するために、実行チームをリードする責任を任命された人物。
権限の源泉: **「プロジェクト憲章(Project Charter)」**によって正式な権限が授与される。
主な役割・責任:
スコープ・スケジュール・予算の統制: プロジェクトの制約条件を管理する。
統合管理: チーム、ステークホルダー、計画、成果物を統合する。
変更管理の窓口: 計画からの逸脱や変更要求を正しく評価し、しかるべきプロセス(変更管理委員会など)に通す。
試験での出題ポイント: 「権限の範囲」の誤解に注意。PMは万能の王様ではない。例えば、ベースライン(承認された計画)の変更や予算の増額は自ら決定できず、変更管理ボード(CCB)やスポンサーの承認が必要。ただし、チーム内の作業割り当てや日常的な意思決定の責任はPMが持つ。
新はすぐにチームを集めた。
「今後、外部からの要望はすべて僕を通してください。直接作業を受けてはいけません」
新は業務部門との間に立ち、要望の優先順位を評価した上で、プロジェクトの制約内に収まるものだけを計画に組み込んだ。
「責任を負うことと、何でも引き受けることは違う。PMとは、プロジェクトのゴールに向かって正しく舵を切り続ける船長なんだ」




