【モテ期?(3)】
繋がった!
ガチャ
「はい、もしもし柊「柊!!助けてくれ!いや!助けて下さい!!」
「…………要件は?」
「いま、絶賛八尺様に追いかけ回されてる!マジで死ぬ!」
「お前、この数分で何があった。」
「いや、正確に言うと八尺様、図書館にいたんだ」
「は?怪異が図書館?」
「あぁ、それでハ尺様と曲がり角でぶつかって……なんか分かんないけど気に入られたみたいなんだよ!」
走りながら喋るのキッツ!!
いくら、野球部の俺でもそろそろ体力無くなるぞ!
「ったく、いいか、昨日行ったコンビニのところまで来い!俺はお前の現在位置は分からないから変に動かない方がお前と確実に会える、コンビニに来るまでお前は黙って全力で走って来い。」
「おう!」
「………無事でこいよ」
ブツッ
…さて、今までの電話しながらがむしゃらに逃げていたせいか、ハ尺様がどこにいるのか分からない……
「いったいどこに……」
ただ単に俺に興味が無くなったり、見失っただけなら俺にとっては好都合だが……
………まぁいい、今はコンビニに一刻も早く!
俺はコンビニに繋がる一本道に足を進めた。
ハァ……ハァハァ
可笑しい、走っても走ってもコンビニにつかない……
ここからコンビニまで6分しかかからないはずなのに…
まさか、これはハ尺様の罠だったのか?
急に消えたのも、これが狙いで……だとしたらどうすれば良いんだ?走っても走っても同じ所にループし永遠にコンビニにつかない…
それなら……
「いっそ、逆走するか?」
もし、後ろに走ったらどうなるんだろう……
俺は今“前”をはしっている。“前”でダメなら“後ろ”でやるしかないのか?この状況から抜け出すのは……
「……‥やるからには全力で!!」
俺は進む方向を180度変え、後ろに全力で走った。
すると、何もないところから空間が揺れ、八尺様がゆらりと現れた。
「……ポ…ポポ……ポポポポ……ポポポポポポポポポポポ」
何を言っているのか全く分からないが……
やっぱり“逆走”かよ!
八尺様はその長い足を使って優雅に走ってくるが、一歩一歩が大きい為とても速い。
「くそっ!なんで軽やかに走って、はえぇんだよ!」
俺なんか、そこまで早く走れねぇのに!!
「ポポポポポポポポポポポポポポ…ポ」
なんと言うことでしょう。ハ尺様はまた、更に
スピードアップしてきました。
洒落なんねえ!!ヤベェよ!
実況見たいに言ってる場合じゃねえよ(泣)
コケっ
「嘘だろっ!!」
走り疲れていた俺は足がもつれ転んでしまった。
そんな俺に気を止めないでハ尺様はどんどん近づいてくる。
そして、俺の顔に手が伸びてくる。
あっ終わった……
ビシィ
ハ尺様の動きが止まった……?
「おい!皇!!!大丈夫か!?」
「柊!」
助けてくれたのか!
ハ尺様の方を見ていると、何か分からないがお札が貼られている。
キョンシーか?
ハ尺様はお札の効果のせいか動きが止まっている。
「いつまで経っても来ないから、こっちからきた……
ったく、よく耐えたな一人でここまで。」
「おうよ!凄いだろ」
「褒めてない……ハ尺様に貼り付けてるお札は一時的に動きを止める物だ。早く逃げるぞ…」
「前みたいに鉄パイプ持ってねぇのか?」
「……ここに来る時使って壊れた。さっさと走るぞ」
タタッ
俺たちはまた一本道を走り出した。
「ポ…ポポポ」
後ろを見るとハ尺様がまた動けるようになったみたいだが、様子が少し可笑しい?動いてるには動いているけど……何か立ち止まったりしてる。
「ポポポ…ポポ」
「ん?」
八尺様の顔が……赤い?
まさか!
「柊!急げ!ハ尺様がお前に惚れた!!
狙いはお前だ!お前イケメンなんだから気をつけろよ!」
流石、学校一のイケメン
「いや、お前も狙われてるからな……見ろどっちもガン見してくるぞ」
それなら辻褄が合う。
「という事は……ハ尺様ストライクゾーン広いってことかよ!!!」




