十二城の再鍛
伝説の聖剣を再鍛する第一歩は、共同便所を解体することだった。
「反対だ」とアランが言った。
「昨日、十二城の材料が要ると言った」
「吾が言ったのは叙事詩の材料だ。便所の扉軸ではない」
ガルドが、その真っ黒な扉軸を鍛台に置く。
「石梯堡の風鳴鉄だ。四年使って、毎日千二百回開閉しても歪んでいない。これより信頼できるものを見つけられるか」
「せめて先に洗え」
「三回洗った」
「もう一回洗え」
旧風笛の裏庭が臨時工房になった。
黒日が炉門を封じてから、十二城の材料は近道を使えない。北は魔導車、南は水路、連絡の切れた東の三城は羽民と普通の馬車で、許可印がまだ完全には鎖していない小路を少しずつ運んでくる。
どれも、十分には早く着かない。
帝国の大軍は、僕たちの炉火を待たない。
ガルドが折れた剣を矮人の風炉へ入れる。ベリーが院壁の外に伏せ、鼻先を炉口へ向け、目盛りどおりに糸のような竜火を吐く。
「三百七十」とガルドが言った。
炎が青へ変わる。
「三百九十」
ベリーが息を吸う。
「四百五! 止め!」
竜火がすぐ切れた。
ガルドが少し呆けた。
「余計に噴かなかったな」
「私は竜運隊長よ」ベリーは不満そうだ。「今は祭りのケーキも、切り終わるまで待てる」
ボニーが厨房の窓から顔を出した。
「去年、ケーキを切る刀まで呑み込んだのは誰」
「航線の圧力よ」
最初の継ぎ目が溶けたとき、アランは痛みでフルネームを四回叫んだ。
「グランセル・オルヴィア・フォン・カスティリオンは決して——熱い熱い熱い! ガルド、わざとだろう!」
「違う」ガルドは言った。「わざとなら、あと二十度上げる」
材料が順に庭へ入ってきた。
薪橋は大衆食堂の最初のスープ鍋の銅縁を送った。教団の強制解体で割れ、あと七回補修され、鍋底にはまだ月豆スープの甘さが残っている。
断橋鎮は水門の銀骨を送った。河妖の職人が宙に浮いた水帯で剣脊を包み、冷却中、一滴も先に地面へ落とさない。
松針城は活木膠を送った。樹霊二人が、春芽を入れるか秋葉を入れるかで三十分争い、最後は半分ずつ入れた。誰も妥協だとは認めなかった。
竜谷は自然に落ちた鱗を十二枚送った。
竜の体から抜いたのではない。幼竜が炉のまわりで泣くこともなかった。ベリーは年を確認し、一枚を除いた。
「これは叔父が紅茶で火傷して落とした鱗。栄光が足りない」
ブルームが院の外に伏せ、ゆっくり口を開く。
「材料の性能と栄光は関係ない」
「でも再鍛記録に書かれる」
「なら自然脱落、と書け」
アランが厳かに同意した。「歴史記録は適度に修飾すべきだ」
北境七盟も、それぞれ技術を一つ持ってきた。
人狼の商隊が剣鍔の内側に夜路の印を刻み、羽民が空からの視点で剣脊を真っ直ぐにし、牛角族が重槌を扱いながら一打ごとに窓ガラスを割らない力加減をし、ゴブリンの信号士が反響煉瓦の粉を護手へ埋め、アランが黒日の中でも一分の声を出せるようにした。
ジェリーは鍛造の廃渣を食べる担当だ。
鋲を一枚誤飲した。月末の帳簿が、たぶん自動で返す。
再鍛は儀式ではなかった。
見積もりがあり、誤差があり、やり直しがある。
一度目の接合は失敗した。
風鳴鉄は振動を伝えすぎ、竜鱗は振動を剣身の中へ閉じ込めた。ガルドが七打目を落とすと、剣全体が昨夜の彼の鼾を歌い始め、院壁の古い唱歌煉瓦三十枚が一緒に和した。
アランは長く黙った。
「吾を溶かしてくれ」
「共鳴周波数が違うだけだ」フィアが炉辺にしゃがんで記録する。「方向を調整すればいい」
「吾の尊厳は、方向調整では直せない」
「直せる。以前、宿の二階で恋歌を歌っていた壁も、そう直した」
彼女は剣身に十二条の細い風路を描き、振動が一箇所に籠らないようにした。河妖が再び冷却し、ガルドが継ぎ目を二寸開き、王都食堂の鍋銅を加える。
二度目、剣身は歌わなかった。
澄んだ長い鳴りを出し、庭の鍵がすべて小さく揺れた。
僕は柄を握る。
金色の道路は現れなかった。
アランは以前より少し重く、剣身も純銀ではなくなった。十二種の材料が表面に違う紋を残し、護手の近くには赤銅の塊さえある。
「醜い」とそれは言った。
「頑丈ならいい」
「十二城が共に残した栄光、と言うべきだ」
「ガルド、もう少し綺麗に磨けるか」
「金を足せ」
「今のままも、十分栄光だ」
再鍛には、最後の三つの材料がまだ足りない。
二つは路上にある。
最後の一つは石梯堡からだ。
あの街は炉火が消え、魔導車線は占領され、郵便隊も消息を失っている。便所の扉軸が彼らが送り出せた唯一の材料だと思っていた。三日目の深夜、東の旧王道に魔力のない木車が現れた。
引いていたのは石背ドワーフ六人と灰耳族四人だった。
車輪が二つ壊れ、丸太を当てて引きずっている。車上に貴重な鉱石はない。煙に黒くなった石が一塊あるだけだ。
石梯堡の代表が、それを僕に渡した。
「分炉の炉底石だ」と彼は言った。「黒日が火を抜いたあと、割れて落ちた」
「街はどうだ」
「帝国が入城した。街を屠ってはいない。全員を登記し、通貨を替え、地方議会を閉じた」
「どうやって出た」
「古い排水渠だ。第四巻で渡した都市図に印があった」
前期の建設は、いつも砲になるわけではない。
四年後も、封じられていない出口として残ることがある。
ガルドが炉底石を粉にし、剣心へ埋めた。
アランが、ようやく完全になった。
炉火の上に懸かり、十二色の違う紋が順に点く。柄を握った瞬間、黒日の方角に密な道路が浮かんだ——許可印の路、軍隊の路、炉火を抜く路、そしていちばん下に押し潰された、普通の人間の帰宅路。
多すぎた。
一息見ただけで、目が刃で切られたようだった。
アランが自分から僕の手を離れた。
「無理をするな」とそれは言った。「今の吾は、お前より強い」
「直したばかりで値上げか」
「事実だ。吾は十二城が共に再鍛した。もうお前一人の帰途との共鳴ではない。お前が炉火を失っても、吾は路を見られる」
武器の強化、という話ではなかった。
少なくとも、それだけではない。
アランは初めて、僕に依存しない完全な力を持った。
答えようとしたとき、議会の伝令が裏庭の門を突き開いた。
戦報は持っていない。都市の印が押された公文書が一枚あるだけだ。
南部の銅湾が、晴風連合領からの離脱を宣言した。
即時発効。




