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私とストーカーと魔法の学校  作者: WLCノベル
第2章 初等部
49/59

48 魔界にて(エルス視点)

久しぶりのエルスです。なんかあんまりヤンデレてない?

 リオナが学園に行く前の修行の仕上げということで、ミラがかつて行ったことがあるという、魔界に送られる事になった。


 魔界というと、人によっていろんなイメージを持つとは思うけれど、俺たちの住む世界にとっては、地よりさらに下に位置する世界らしい。

 その意味は、実際に魔界に行って理解したけれど。その話は後でしよう。


 魔界に行く話が出た時、そこには提案したミラと、ミラに教えを乞うている俺とリオナがいて、ミラは当たり前のように、俺たちを一緒に送ると提案した。


 しかし、それぞれ、裏には別の思惑があって……。


 リオナはミラから、騙して俺だけ魔界に送るのだという説明を聞いたようだ。

 それに、フェンリルのポッポも共犯で、俺は騙されるという筋書きだった。


 筋書きだった、ということは、当然それは真実ではない。


 ミラから聞いた話。

 あのユウシャの剣は、魔界で手に入れた魔剣だという。

 そして、ユウシャと共に魔界に入ったミラは、そこで世界の真理に触れられそうだった……らしい。


 だから、俺には魔界に行きたい理由があった。

 俺は、知るべきだと思ったから。


 蛇……。

 ミラも危惧していた蛇という存在。


 あれが俺たちの運命を狂わせた。

 まるでアイツの手のひらの上で踊らされるように、俺はアイツの思惑通りに行動した。


 最後のあの瞬間、アイツを殺して、ビッチを殺したことだけは、アイツの思惑を外れていたと思いたいけれど、こうして転生した今となっては、それも自信がない。


 もし、今回のことを仕込んだのがあの蛇だったなら?


 何もわからない今の自分で、アイツを出しぬける自信がなかった。

 なにか起きる前にリオナを殺すことも考えたけれど、何度も死んだ記憶のある今の俺にとっては、死はあまりに身近で無意味だ。


 だから、俺は知らなければならないと思った。

 リオナの傍を離れることに不安がないといえば嘘になるけれど、あのビッチが俺を裏切るのならば、その時こそ殺してリセットすればいい。


 答えはひどく単純で明快。

 そこにミラが保険をくれた。


 俺を騙して魔界に送ったことにしておこう、と。

 そうすれば、騙した俺の帰還を怖れるリオナは、傍にはいない俺の影を感じて、少しは自重するかもしれないと。


 正直、あのビッチがそんなかわいいものかとは思ったけれど、そういうことにしておいた方が後々都合がよさそうなので、俺はその話に乗ることにした。


 そして俺は今、魔界にいる。


 魔界は……俺たちの住んでいた世界から見て、地の底にあった。

 いや、その表現はおかしい……。

 魔界から見て、俺たちの住む世界は空に浮かんでいた。

 魔界は地の底ではない。魔界は惑星で、俺たちの住んでいた世界は、衛星のようにその星の周りを回っている。


 これが世界の真理だというのだろうか?

 今リオナのいる世界の端は切り立った崖になっていて、海の水が滝のように落ちて、この魔界に降り注ぐ。


 ここが魔界であるなら、あの世界はなんなのだろう?


 魔界に住む者たちは、あの空に浮かぶ大地を『空国』と呼んでいた。

第1章ここまでとなります。次回はいきなり中等部の予定ですが、毎日更新意外と大変なので、次回から不定期更新にしたいと思います。そのかわり、一話をもうちょっと長めにできたらいいなぁ、って感じです。

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