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私とストーカーと魔法の学校  作者: WLCノベル
第2章 初等部
32/59

31 朝食時間

 翌日、早すぎず遅すぎずの時間に起きた私は、身だしなみを整えてから応接間へ移動した。


 応接間では、レイスがブレックファーストを摂っている所で、その傍に立っていたアンナが、私に向かって胸を張った。


「おはようであります! いますぐリオナさんの朝食も用意させるであります」


 ハキハキ言って、出て行ってしまう。


「あー」


 今朝は食堂を利用するのもいいかと思ってたんだけど……。


「今はまだ、食堂に行かない方がいい」


 わたしの気持ちを読んで、レイスが説明してくれた。


「君は家柄的にも中途半端だし、寮では基本年功序列だから、昨日のことを聞かれたら、面倒になるかもしれない」


 昨日の……


「君が髪を斬って回ったせいで、髪の短い子は目をつけられる」


「髪の短い子なんて珍しくないじゃない」


「それでも、昨夜は髪の短い子が注視されていたらしい。なんといっても王子のお手つきだからね、側室を狙っているような女子には無視できないんだろ」


 えいやいやいやいや。


「ちょっ、そんなことまで周知なの? いやそもそも常識的に……」


 この年齢であんな事件起こすの、絶対におかしいんですけど。


「もちろん、詳細までは周知されていないけど、王子の遊び相手になっただけでも充分だろ。髪を斬られるなんて事件も起きているだけだし」


 しつこいな。


「でも、だからってずっと接触を避けるなんて無理でしょ? ずっと部屋メシにするつもり?」


「いや、今日の昼には問題は解決する」


 今日の昼?


「王子が君の後ろ盾になってくれる」


「は?」


「……ワザとらしい」


「何がよ」


「王子と僕の話、隣の部屋で聞いてたんだろ?」


「なんのこと?」


「時間の無駄だから、先を話すよ。王子は僕の友達というだけで、君を囲ってくれるらしい。たぶん興味を持ったんだと思うけど」


 チッ。


「とにかく王子の庇護下に入れば、他の者には手出ししにくくなるし、君にとっても有益なことだと思う。もし王子が何かしようとしても、死ぬ気で僕が守るから、おとなしく従ってほしい」


「死ぬ気で守るの?」


「それができないと、王子の身に危険が迫るからね」


 あー、はいはい。


「私も自分がかわいいから、王子が何かしてきそうになったら、本気で仕掛けるよ?」


「その時は僕が君を殺すから安心していい」


 うふふふふふふふふふ。


「二人とも、怖いでありますから!」


 いつ戻ってきたのか、朝食を手にしたアンナが、悲鳴に近い抗議の声を上げた。

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