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私とストーカーと魔法の学校  作者: WLCノベル
第2章 初等部
28/59

27 蛇

 蛇。

 不本意ではあるが、あの男は私の一番仲の良い男友達と言える。


 小学校から同じ学校に通ってはいたが、知り合いになったのは中学に上がってからだ。その時、私たちの不本意なあだ名は、ほとんどがヤツの付けたものだと知った。


 噂が好きな男で、あの男が持ってくる話は、ほとんどが後の事件の火種になっているほど性質が悪かった。


 たとえば、ストーカーと付き合っていた当時、元カノが利用されただけの存在だったと、私に教えたのは奴だった。


 頭に花が咲いていた私は、むしろそれを喜んだけど、蛇はストーカーがおかしな行動を取る度に教えてくれて、


 勇者や野獣とその仲間たちを殺したのがストーカーだってことも、あいつの言葉から辿りついた答えだった。


 そして、こちらの事情を知るはずもないストーカーの元カノが、ストーカーに利用された件で私に文句を言ってきて……。


 どこから情報が行ったのかと聞けば、あいつは悪びれもせず、自分だと答えた。


『だって仕方がないじゃない。

 俺ってば、噂を流すのが生き甲斐の人なんだし、

 面白い噂は待ってるだけじゃ手に入らないんだし、

 他人任せとか、無責任なことをしない俺って、

 あれ、エラくない?』


 うん、全然エラくはない。


 だけど蛇の話は確かに面白くて、正直、人の不幸は蜜の味で……。


 だから、あいつと長らく友人やってた私も、結構腐ってる自覚はあるんだけど、被害にあったことはあっても、加担したことはないから、特に問題はないと思われる。


 番長とかは、私が友人として付き合っている事自体、いい顔はしなかったけど。


 それはともかく……。


「蛇がストーカーに殺されている可能性は高いと思う」


 たしか、ストーカーに殺されたあの日、私は待ち合わせ場所に突っ立っていた。

 待ち合わせの時間は20分過ぎていて、携帯は通じず、いくら時間にルーズなアイツでも、これはないと思い始めた頃だった。


 待ち合わせの相手は蛇。

 ストーカー被害でやや引きこもりがちになっていた私に、外で起きているいろんなことを教えてくれると、呼び出された。


 しかし来なくて……。


 あの時、すでにストーカーに殺されていた、ということなのだとすれば、待ち合わせに来なかったことにも説明がつく。


 第一、別れる原因を作ったのはほぼアイツだし、ずっと私との距離が近いアイツのことをストーカーは快く思ってなかったし、むしろ殺さないでいる理由を探す方が難しい。


「ということは、アイツもここにいるのか」


 久しぶりに会いたいかも。あの時、結局話できなかったワケだし。


「うん、蛇に対してそんな反応をするのは、君くらいなものだろうね」


 レイスは、毛虫でも見るような目で私を見ていた。


 なんだかなぁ。

 蛇って確かに最悪だし、ロクなことしないんだけど、なんでか誰にでも嫌われてるんだよね。


 私?

 私は感謝してるよ。だって真実も知らずにあのストーカーとずっと付き合ってた方が、不幸だったもの。


「まあでもわかった、そういうことなら、覚悟だけはしておくよ」


 レイスはふっと短いため息を吐いた。


「あいつのことだから、見つけようとしても簡単に尻尾を掴ませたりはしないだろうし、あっちから出てくるのを待った方がよさそうだ」


 蛇だけに!


「あ?」


「え、何も言ってないよ」


 脳裏で呟いた揶揄にすらイラつくレイスは、本当に心は狭いと思いました。

すっごい前にちょっと出てた『男友達』は蛇のことです。あとは『教授』が出てきたら主要キャラはそろうかも……@予定は未定

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