↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私とストーカーと魔法の学校  作者: WLCノベル
第2章 初等部
20/59

19 一難去って……

エロシーン終了です。

 ユウシャが登場して、状況は一変した。

 彼が問答無用で斬りかかったので、グール王子は応戦せねばならず、グール王子に奉仕させられていた女の子は放置された。


「チッ、またお前か」


「それはこっちの台詞だ。グール、覚悟しろ!」


 キンキンカンカン、刃と刃で火花が散る。

 力はほぼ互角……いや、ややユウシャが押しているように見える。


 この分なら……。


 ひそかにバックレても気付かねんじゃね?


 私は思った。


 普通で考えれば、もう助かったようなものだし、不動でいるのが一番目立たないのだが、残念なことに私はユウシャと顔見知りだ。

 パッと見、ユウシャと王子はいろいろ因縁がありそうだし、ここでユウシャの知り合いなんてことがバレたら、話がややこしくなる可能性がある。


 だから、できればここをバックレたい。いや、いますぐバックレよう。


 思い立ったが吉日。

 幸いにもユウシャが鎖を破壊して扉は開きっぱなしであるし、私は速やかに、扉の外に逃れた。


 眩しい!


 扉の外は、林の中だった。

 緑々しい木々と木漏れ日。一転さわやかな光景だ。


 振り返ると、さっきまでいた場所はやはり倉庫か蔵といった感じの建物で、同じような建物があと2棟並んでいる。


 ここがどこなのかはわからないが、今は位置を確認するより安全の確保と思い、私はその場を離れようとした。


 しかし、


 ガチャリ。


 冷たい金属が手首に当たったかと思ったら、何かの嵌まる音。

 緊急事態にズアーッと寒気が上がって来て、手首を確認すると……。


 チャリ。


 手首に嵌まった鉄の輪っか、短い鎖に繋がっていて、その反対側にも鉄の輪っか、人の手首付き。


 つまりは手錠が、自分の手首に嵌まっていて、手錠の反対の輪っかは捕獲者の手に嵌まっていた。いわゆる、刑事が怪盗を捕まえる時のような、気合いを入れた捕獲だ。


「話があるんだけど、いい?」


 その手首の主がニコリともせず、声をかけてきた。


 美しい銀色の髪をショートボブの切りそろえ、白い肌、薔薇色の唇、長い睫毛の奥のアメジスト色の瞳。

 見間違えようもなく、私を罠に嵌め、拉致った美少女だ。


「あ、は、な、なんでしょう」


 私の選択は猫かぶりで誤魔化すというものだったが、その少女は顔を歪めて嫌そうにしただけだった。


「ここではマズイ。移動するよ」


 チャリ。

 手錠が重量が重く感じる。

 鉄か、鉄なのか!


 試しにガチャガチャしてみたが、やはりオモチャではなく、本気の拘束具だった。


「もういい?」


 私の無駄なあがきを一瞥してから、少女は歩きだした。

 手首で繋がれているので、ついて行くしかない。


「どこ……へ行くの?」


「……池」


 池?


「臭いから」


 ……そういえば、私は尿まみれだった。


 ともかくも、ここがどこなのかさえ把握できていない私は不利すぎる。

 ここは彼女に従うことにした。

次回、彼女の素性がわかります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。