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私とストーカーと魔法の学校  作者: WLCノベル
第1章 入学前
16/59

15 魔法理論

 魔法とは魔の法則。


 魔とは、

 人の善事をさまたげる誘惑の種。


 魔とは、

 神の秘術にして不思議。


 法則とは、

 一定条件のもとでの不変。


 法則とは

 必ず守られなければならない規範。


 しかるに魔法とは、


 神の秘術にして、

 一定条件の元で不変的な、不思議。


 あるいは、


 人の善意を妨げる誘惑の種を

 過たず行使するために、

 必ず守らなければならない規範……


 ……のことを言う。



 ――――。


 魔法と言う技術がある。


 それは前世において、科学や化学と呼ばれた技術だったり、記憶術や速記術と呼ばれる技術だったりする。


 とある魔法書に興味深い記述があった。


 無法を行う荒くれ者が、食堂で暴れていた。


 魔法師は悠然と杖を構え、「やめたまえ」と唱えた。

 その魔法師の威厳が周囲の者に伝わり、魔法師が強力な魔法を用意していると感じた他の客は、自分たちの安全が保証されたと考え、一丸となって荒くれ者に対抗した。


 多勢に無勢となった荒くれ者は、おとなしく食堂を出ていった。


 』


 これがただの勇気ある行動ではなく魔法となっているのは、魔法師が衝動で行動したわけではなく、結果を求めて行動したからである。


 自分の立場と見た目、相手の強さと思考、場所や周囲の状況、いろんな要素を分析して、法則に照らし合わせ、結果を得るために行動したからこそ、これが魔法となる。


 ただの『思慮深い人』との違いは、法則に照らし合わせた、というところにあるのだろう。

 魔法師が代々研究して導きだした法則は、公式を使って問題を解くように、効率よく結果を得ることができるのだ。


 とはいっても、法則は星の数ほどあるし、いちいち照らし合わせて行動するなんでいくら気力があってもしんどいから、大事な交渉とかそういう状況以外は、魔法とか言わず信念に従って行動するのが普通だ。


 ――――――。


「……というわけで、リオナ、アンタ『王立魔法学園』に入学しなよ」


「いや、何が、『というわけ』なのかわからないんだけど」


「だからさ、アタイたちの前世の記憶が本当か嘘かはともかく、前世の記憶にある義務教育の内容や社会常識は、魔法を覚えるのにすごく有利なんだよ。実際アタイも、高位の魔法師ってことになってるしさ、アンタなら簡単にいいとこいけると思うよ」


「それはどうだろうか?」


 たしかに化学とかはこの世界でも使えそうだったりするけど、それだけじゃない?


「だってさ、アンタいつも、家電の説明書読まないだろ?」


 は?


「家電の説明書?」


 何の話?


「魔法具ってさ、結局家電みたいなもんなんだよ。でも使い方は、魔法具自体に刻まれる1、2行の文章から読みとるしかなくて、習うより慣れろってタイプの方が使いこなさせる感じなんだ。だからアンタみたいにズボラで、説明書まったく読まずに力押しするタイプに向くと思うんだよね」


 それ、絶対違うと思う!


 そう思いながらも、魔法なんて言われたらヒクところを、家電と表現いただけば、かなり気安い感じになる。


 魔法は力だし、力は欲しいし、魔法の学校に行くこと自体はそう悪くはない話だと思う、私だった。

次回、時間経過します。ということで、1月くらいお休みします。

多少書きためて、たぶんバレンタインデーあたりに再開する予定です。

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