表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺のスキルが使えない  作者: めん
第2章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

57/101

第2章-23

医務室でウェスタイロンの容態を診てもらった

寝台に横になりながらいくつか問診を受けている

横になっていると多少は楽なようだが


担当医が診察を終えて俺に結果を伝えてくれる

「おそらくは疲労と環境の変化によるものでしょう。季節的にも聞いた話からの情報からも感染症の類ではないと思いますし、そういった症状もありません。長旅でダイザフまで来た子供達にはまあまあ見られる体調不良ですよ。栄養価が高く、身体の中から温めるような汁物を飲ませて暫く安静にしていれば良くなりますよ」

とのこと


体調不良で医務室に来た患者には、食堂で使える滋養強壮系の料理を提供してもらえる食券が数枚配られる

今回は6枚もらった

様子を見て快復しないようであればまた来てくださいと言われ

医務室を後にした


部屋までまっすぐ戻り

ウェスタイロンを寝かせて毛布を掛けてやる

昨日の食べた分はあるが

朝から特に何も食べていない

腹の具合は分からないが早速食堂を利用させてもらおう


ウェスタイロンに声をかけ

食堂へ向かった


食堂はお昼前ともあって多少混雑していた

校内の人間以外にも利用できる食堂なので

大人も子供も入り混じっている


しかし人数が結構多い割にはうるさくない


流石はダイザフの中心

学問や文化芸術、研究と言った目的で集まっている人間ばかりなので

街中の飯屋とは漂っている空気感が違うみたいだ


食堂の横には読書ができるような空間も隣接していた

食事を摂りながらの読書は禁止されているようだが

奥の方には本棚がズラリと並んでいるのが見えた


これは良いな

いつか利用させてもらおう


さて

利用方法等は特に説明がなかったが

利用している人たちを見ていれば何となくわかる

受付で食券を渡して食べたい品を注文すると番号札を渡される

その番号札で呼ばれたら台所との仕切り台まで行き

番号札と交換して料理を受け取る仕組みのようだ


献立やお品書きはデカデカと書き出されているので

全員が一斉に見られるようだ


食堂内で食べるのも

持ち帰るのも自由なようだが

食器は後で返却しなければならないらしい


俺の分は持ち運びしやすく、ちょっと軽めなものを選ぼう

問題はウェスタイロンの医務室でもらった食券だが

お品書きが見当たらない


直接聞いた方が早いと思い

受付に俺の注文のあと

医務室でもらった食券を渡すと

用意される食事は決まっているらしく

有無を言わさず番号札を渡された


仮病を装って食事代を浮かそうとは思わないことだな

おろらく問診の時点でバレるんだろうが・・・



暫く待つと番号を呼ばれたので

2人分を持って部屋に戻った


ウェスタイロンはまだ眠りにはついてない様子だったので声をかけた

「医務室でもらった食券を使って食事を持ってきたぞ。あまりお腹が空いてなくても体温を上げた方が良いらしいから体を起こして飲んでくれ」

そう言って寝床の横に台を持ってきて

その上に提供された汁物を置いた

具が豊富なわけではないが

やや特有の匂いがある汁だ

薬膳系の料理何だろうな


ウェスタイロンは無言で起き上がり

汁物を何度かに分けて啜り

「すまない」

と言って横になった


俺もそこで食事を摂り

とりあえず食器を戻しに行くため食堂へと戻った

部屋に帰る際についでにお湯と布を用意して

戻ったらウェスタイロンの額や首元

毛布を剝いで脇、お腹と

強引に寝返らせて背中を拭いてやる

着替えは、まあいいか


身体を拭いていて思ったが

かなり熱が上がり始めているようだ

回復の兆候であればいいが

本人は辛さそうな顔をしているようには見えない


一段落ついたところで俺は自分の寝床に座り

精神を集中させてスキルの集中訓練をすることにした



夜になり

ウェスタイロンがようやく起き上がる

用を足すようだ

よく眠っていた様だったから放置していたが

今朝より楽そうには見える


「だいぶ汗かいただろうから着替えておけよ、そこにお湯も用意してるから身体も拭くと良い」

そう言って声をかけると

「迷惑かけたな、俺のことはいいから自分のことをやれ」

ぶっきらぼうに良い

便所に入って行った


他人(ひと)に気を回せるくらいには余裕が出てきたようだな

明日は飯と布とお湯さえ用意しておけば段々とよくなるだろう


食堂に昼と同様に飯をもらいに行き

ウェスタイロンにも薬膳汁を飲ませてやった

少ししかめ面をしている様に見える

「贅沢言いたい訳ではないが、味が分かるようになるとこの汁はあまり飲みたくないな」

そうは言っているがゴクゴク飲んでいる

不味いんだろうな

しかし効果は覿面(てきめん)と感じているのか料理を粗末にする様子は見られない


「まだあと4枚その薬膳汁の食券があるからな、完全に調子が戻るまでは存分に味わえよ」

ニヤニヤしながら食券をウェスタイロンに見せてやる

「飲むさ」

少し嫌そうな顔をしながらもあまり文句は垂れない


身体を拭き、着替えた後は

すぐ横になって身体を休める体勢になっていた


俺は食器を戻しに食堂まで行き

軽い食後の運動の為に校外に走りに出た

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ