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俺のスキルが使えない  作者: めん
第2章

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第2章-22

体力作りにもなって報酬も出る

『初歩』を修めることも出来て

スキルの集中訓練も出来るとなれば考えられるのは

[開拓]か[運搬]だろう


[採取]は知識を得られそうだ

毒草の知識や野営に使える食料となる自然物の採り方、鉱石等の採掘に、有用な虫の捕獲等もこれに含まれる

しかし地味な作業がほとんどな上に考えることも多そうだ

大事なことなのは当然だが先に体力作りを優先させたい


[工作]も同様に考えることが多そうだし手作業が殆どなはずだ

罠を作ったり、簡易的な武器を作ったり、毒類を調合するのもこの分野に含まれる

毒は特に討伐においても主要に使われる大事な要素だ

絶対に習得しなければならないがやはり優先するべきは別にある


[調査]も極めて重要な仕事だが頭を使いすぎる

異変や痕跡を発見して未然にあらゆることを防ぐためでもあり

開拓するために破壊してはいけない自然を把握したり

(ひら)きやすい経路を見出す

[精査]のための前段階として絶対に行う[調査]は

精密になればなるほど全体の進行度を大きく上げる


だとすれば作業として基本的にあまり頭を使わなくて良さそうな体力仕事となれば

[開拓]か[運搬]だろう


[開拓]は事前に調査されている上で

指示に従って作業する労働がほとんどだ

開拓が無ければ大自然とそのまま戦わなければならないので

人類にとって有利に事を運ぶことが出来なくなる

時間と労力がかかる大切な仕事ではあるが

体力自慢というか、他のことに自信のないものが多く携わっているのが現状だ

しかし稼ぎは結構よく

仕事もあぶれないので割りと人気な仕事の一つだ


これであれば身体を動かす体力作りには申し分なく

頭ではスキルの集中訓練も出来そうだ


[運搬]は物資を現地に運んだり、補給したり

成果物を持って帰ったり

時には重傷者を危険地帯から安全圏まで運ぶ役割もあるし

戦力の追加時に、戦力となる人間の体力を温存するため戦地まで運ぶこともある

『初歩』の中では危険に最も近くなる仕事だが

安全は確保されているし

運搬専門の熟練者でない限り戦地には近づかせられない


これは10歳に与えられる仕事を考えると

比較的重くない、取り扱いも難しくないものが担当になる確率が高そうだ

その分少し遠方になったり

歩く時間が長かったり、馬車に揺られる時間が長かったりで

スキルの集中訓練は邪魔されなさそうだが

運動と言う面においては物足りない面も多そうだ



これを踏まえて考えると[開拓]が1番効率は良さそうだ

得られる技能は少なそうだが

体力がなければ始まらないことも多い

何事も基礎が大事なはずだ


効率を求めた上で基礎も固める

我ながら賢いんじゃないか?




しかし頭をよぎるのは

給仕の女の子のこの先の予定


万が一俺が別で動いている間

ウェスタイロンや別の人間が好感度を大きく稼いでしまった時は

恐らくとんでもなく後悔するだろう


それを踏まえると効率など馬鹿らしい

いや先々のことまで考えると予定をどうにかして把握することが最も正しいとまで言える


むむむ・・・

と考えていると横のウェスタイロンの調子が本格的におかしいことに気付いた


維持していた姿勢までもが崩れている

机に臥せってしまうのはどうにか耐えているものの

肘をついて食い縛っている上に汗も酷い


授業説明はそろそろ終わりを迎えるはずだが

折角ここまで耐えたんだ

証明書はしっかりと受け取ってから

こいつを部屋まで連れて行き

休ませた方が良いだろう


丁度ザムカイノが授業の終了を告げていた

俺は証明書発行の列に並び

事情を説明してウェスタイロンの分も含めて2枚の証明書を受け取った


ウェスタイロンに声をかけるため元居た席に戻るとき

給仕の女の子に何人かの男の子が声をかけているのが見えた

女の子にも結構人気があるらしい

取り巻いている人たちが給仕の子の予定を聞いている


後ろ髪を引かれたが

ウェスタイロンの様子も限界だし、なにより抜け駆けをするような気がして

今日の所は声をかけるのを止めとくことにした


まさか今日の今日で射止める奴なんて出てくるわけもあるまいし

大丈夫だ

遅れは取らない

はず・・・


首を横にブンブン振って優先すべきことを思い直し

ウェスタイロンのいる席の方へまっすぐ戻った


「ウェスタイロン、授業が終わってお前の分の証明書も受け取ってきたぞ。授業内容はあとでばっちり教えてやるから感謝しろよな!帰るの手伝うぞ」

そう言って肩に手を置くと

異様な体温の高さに気付いた

本人は青ざめて寒そうにしている

本格的にヤバそうだな


この時点で先程まで考えていた給仕の子のことは頭から完全に消えた

まず医務室まで連れて行き症状を見てもらい

出来る範囲で看病だ

足りないものも買ってくる必要があるな


あれこれとこの後にしないといけないことを頭の中で整理し

ウェスタイロンを背負いながら大会議室を後にした




一方、自分を取り巻く人達の隙間から

給仕の女の子は2人を目で追っていた

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