第2章-66
ルートのスキル【戦術級・スキル支援】を
タキの【棒術習得】にかけた場合
【棒術習得】は
長い得物での鍛錬を積むとスキルの補正がかかり
技術を習得しやすく磨きが掛かりやすい
というスキルなので
鍛錬時により効果を発揮し
逆に言えば実践時に効果を発揮しないのかと言えばそうではない様だ
【戦術級・スキル支援】は
選んだ人間のスキル効果や恩恵、スキルで生み出された物や結果を増幅させる
というスキルであり
スキルで生み出された物や結果を増幅させる
という点が実践時にも働く様だ
タキが実際に槍を扱ってみると
突きの速さ、鋭さ、正確さ
技の冴え、威力などは増加するようで
タキは面白がってこれまでより一層、鍛錬に身が入るようになった
ルートは
「ま、待ってくれないかタキ・・・。俺がスキルをかけた方が良いのは分かっているんだが、消耗が激しいんだ。そろそろ休憩にしても良い頃合いじゃないか?」
しかしタキは
「私はまだまだいける!ルートも念願のスキル鍛錬だと思うといい」
と、連日この有様だ
あのルートが形無しだ
スキルの合同訓練をし始めた当初は
ルートが3人同時にスキルをかけていたが
余りにも消耗が激しすぎて全く長続きしないので
とりあえずは熟練度を上げるためにタキが1人でルートを使いつぶしている様な状態になった
ルートがナルの【気配遮断】にスキルをかけると
そこに居るはずのナルに触れても認識が難しいまでの状態になった
そもそもが結構強力に発動出来ていたので
ナルの場合はどちらかと言うと暴発を防ぐ方にスキルの熟練度が必要なようだ
慣れない相手の前では勝手に【気配遮断】してしまう
性格の矯正が出来ればいいが
それならば熟練度を上げた方が楽そうだ
もっと制御出来るようになればいい
そして俺のスキルだが
一応感覚的には楽になるのは分かった
より強力に発動するための代償が少なくなり
精密に早くなるようだ
しかし俺のスキルはまだまだ未解明
あまり大きい物は消してないからルートのスキルを殆ど試せてないのが現状だ
それにルートの消耗具合も酷いので
俺が無茶するのはまだ先でも良いだろうと言うことになっている
ただそれよりも、だ
今はこうして4人で目標に向かって邁進する毎日を送っていて
必修項目の履修
資金調達
体力訓練
スキル訓練
そして言語学
他にもちまちま進めている色んな事があって
自分の中で刺激になったのかどうか分からないが
俺の前世の知識がまた少し流入してきていることを実感している
具体的には言葉だ
以前から俺には
こっちの世界にはない、言い回し、慣用句、諺だったりが頭に浮かんでいた
それは
こっちの世界で言い換えればこう
と言う風に自分の中で意識もせずにやっていたことだ
例)日本語「思い立ったが吉日」→英語「Make hay while the sun shines.(日が照っているうちに干し草を作れ)」
意味「好機を逃すな」
それが
こっちの世界で使われてない言い回しをそのまましてしまうことがあった
「ちり積もだな」
「『チリツモ』とはなんだ?」
「あっ」
と言う感じだ
本来なら今まではその「ちり積も」を
→塵も積もれば山となる
→どんなに小さいことでも少しずつ積み重ねることで、いずれは山になるような結果を残すことが出来る
と本来の意味に直したところで
こっちの世界の言葉に訳して話す
と言うのが一瞬で出来ていた
それが、おそらく多言語を学び始めたのがきっかけになっていると思うんが
自分の中で若干、面倒臭さくなってしまった
ここ最近はそのせいで
3人との会話の中で不都合もあったが
逆に良い兆しもあった、かもしれない
まだ何となくだが
俺のスキルが読め、ないが・・・
なんとなく見たことがある様な気がしてきた
今までは【◆◆◆◆】これが
文字どころか、絵?記号?のようにしか見えなかったが
微妙に文字として意識することが出来て来た
もしかしたら意味が分かるのも
そう遠くないかもしれない
そう思うとより一層、多言語の勉強に身が入る俺だった




