何で僕だけ「ようやっとの褒美」
その後はMP回復薬を飲んで森の出口まで戻る。もう今の状態では次の戦闘は精神的な面で勘弁願いたいのだ。
戻るだけならばMPを回復させなくても良かったのでは?と思うのだが、それでも戻る途中で別のゴブリンの団体と接触してしまえば飲んでいる暇が無いだろう。
そう思って安全の為に飲む事にしたのだ。少し勿体無いとも思ったが、背に腹は替えられない。何故なら。
「レベルが「3」に上がったけども、負ける要素が高いじゃんね。次に来るのが「31」ならまだ生き残る可能性が高いけど。コレが「40」になったら目も当てられないよ。」
独り言を呟きながら森の入り口、師匠の待つ場へと戻れたのは単純に運が良かったからなのか、或いはシステム上遭遇しない様になっていたのか。ゴブリンには一匹たりとて出会う事は無かった。
「その様子じゃとゴブリンを倒して帰って来たか。うむ、今日の所は戻るとしよう。明日にもう一度森へと入るぞ。今度はワシも共に行く。それと、レベルも一つ上がった様じゃな。よしよし、それでは戻るかの。」
終わった訳では無い、師匠の口からまだこのゴブリンイベントは続いている事が示された。
良い加減僕は未だにゴブリンを狩り続けるのに飽きてきてはいたが、それでも止めると言う選択肢を取る事は絶対に無い。
「ここまでくればもう自棄ですよ!付き合います!最後までやり遂げますよ!」
「おうおう、その意気や良し。で、道具の消費はどれだけじゃ。今回は特別に補填してやる。」
そう言われて師匠に嘘は吐かずに正直に使ったアイテムを報告する。体力回復ポーションにMP回復薬だ。
それ以外ではロープを多少の長さ罠に使ったくらいだ。
「戻ってくる際に飲んだのか。ふむ、まあ悪くない判断じゃろ。良かったな、道中にゴブリンどもが居なくて。しかしまあ一人で良くもまぁここまで戦えるもんじゃ。ワシを呼んでも良かったんじゃないのか?」
どうにも師匠は俺が一人でやり遂げるとは思っていなかったようだ。それは今言うのはあんまりである。
そしてどうやら森の出口までの帰り道は本当に運が良かっただけとも言われた。
「師匠、それで、次に森に来るって事はまだこれって・・・」
僕は詳細を少しでも知っておきたいと思って師匠の口から情報を得ようと質問を投げる。
「入って遭遇したのは三十体じゃったかの?ならば次は恐らくは異変を感じた頭が出張って来る可能性が高い。今のレベルで一人で戦うには力がまだ足りんな。」
師匠はどうやら僕が遭遇した数すら森の入り口に居ても感知したらしい。どれだけ凄いんだと思ってしまうコレに。
だがどうやらやっと次はボス戦である様だ。終わりが見えた事で僕は一息付けてホッとする。
しかし次に師匠から言われた言葉で僕は間抜けな顔して驚いた。
「ふむ、だがまあ大丈夫じゃろ。どうやらゴブリンどもを殺すのにコツを掴めたらしいからの。危なくなれば割って入って助けてやるが、最初の内は一人で何とかできる所までやって見せよ。」
「へ?」
何を言われているのか解らなかった。恐らく共闘イベント突入だと思ったのだこれまでの師匠の話の流れで。
なのにいきなり「まだお前はやれる」みたいにソロで挑戦しろと言われたのが僕の頭を真っ白にする。
次はボス戦だしそこはやはりソロでは厳しいだろうと言う事で師匠が参戦して手助けしてくれるモノと思っていた所へ衝撃発言だ。
だが違和感もある。「コツを掴んだ」という点だ。もしかしてと思った。そして僕はステータスをレベルの数字だけしか確認していない事に気づく。
再び急いで自分のステータスの詳細を確認したらそこに取れるんじゃないかと思っていたものが載っていた。
「子鬼殺し・・・ああ、ゴブリンスレイヤー的な?ええっと、どれどれ・・・」
その称号の内容を確認するため詳細を開いて読んだ。そこには。




