↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
何で俺だけ  作者: コンソン
「僕」
262/638

何で僕だけ「幸運と不運が交錯する」

 その後はそこまで時間を掛けずにゴブリンを見つける事ができた。そして大事な点は。


(七体居る!・・・よし、ここで倒せれば次は八体?こいつらを倒せたと仮定して、その時にレベルが上がっていれば八体に挑戦しても良いが・・・)


 八体は流石に罠を張ってもソロではキツイだろう。そうなると都合良くレベルがここで討伐後に上がってくれないと今よりもっとかなりの工夫を求められる。


(そして次、その次と来たら最大で何体までゴブリンは数が増えるかだな)


 その増えていく数に上限が無い場合にどうなるかだ。決められた数のゴブリンを殺せば称号やスキルが手に入るのであればその苦労は報われる。

 しかしそれが只の運営が仕掛けた「トラップ」だった場合は徒労だ。


(ゴブリンスレイヤー、くらいは称号として欲しい所だけど。それって予想するとなるとソロで連続百体、とかだったりするんじゃないだろうか?)


 このギルド依頼を受け続けて森フィールドでゴブリンの連続討伐、しかも成功しか認めないなんて言った条件だと、ここで取れるかもしれない称号を持っているプレイヤーはきっと「ゼロ」だと思うのだ。


(そう考えたら欲しいんだけど、でも、無理があり過ぎるな)


 この様な結果を思考しつつもゴブリンたちに気づかれない様に尾行は続けていた。

 この数を制するにはタイミングも、地形も大事だ。それをこちらは忍耐で待ち続けつつ、尾行も続けなければならない。相当な苦労だ。


 そしてその時が訪れた。こちらが逃げるに邪魔になる木が無い一直線の場所、あちらのゴブリンは木々の多めな場所に入って周囲を警戒し始めた。

 狙撃をするなら今だ。僕は集中力を直ぐに高める。指先を遠くのゴブリンへと定めて魔法を放つ。

 僕はこの森のダンジョンのマップの歩いた範囲のみではあるが確認できる状態になっていて、自分が掘った落とし穴の位置も把握できていた。


「アイスニードル!アイスニードル!」


 連続で二回叫ぶ。しかし一度で放つ氷の針は二発。合計で四発がゴブリンへと飛んで行っていた。


 ゴブリンが僕の声に気が付いた。けれどもアチラの視界は木々が多いのでアイスニードルの接近に遅れた。

 一本目は一体の頭を、時間差での二本目が二体目の鳩尾を貫く。狙い通りに急所に当たって一撃で仕留められた。

 次に連続で飛んで行っている三本目は不幸にも三体目の肩に刺さる。仕留められなかった。

 そして不幸は続く。時間差で飛んで行く四本目は二の腕に掠るだけで終わってしまう。

 魔法名を少し大きめで唱えたのはゴブリンの注意を声で引いてその場から動かない様に一瞬だけ気をこちらに引こうとしたからだ。しかし結果はこれだ。裏目に出たと言っても良いかもしれない。


「ここで無理して魔法で仕留めるか!?いや!当初の予定通りに誘導?」


 一瞬でこの後の行動を考えないといけない。ここで下手を打って死亡をしたらこの「連続ゴブリン数アップ」の現象はもう二度と起きない可能性も考えなくてはならないのだ。


「それよりも師匠に怒られて「情けない」って言われてまた修行の日々になる可能性も否定できない!」


 あり得ない話では無かった。僕は冒険者ギルドに「戦闘が可能だ」と認められたから登録出来たのだ。しかしこの依頼を失敗、しかも死亡扱いだと「戦力外」として登録を抹消されるかもしれないのだ。

 そうなればまた強くなるための、或いは実力者から「認められる」というイベントから一からやり直しと言った事も考えられる。


 しかしここで運が良かったと言えるのはゴブリンが纏めて同時に俺へと接近して来ようとするのでは無く、無傷の三体が距離をそれなりに開いた状態で時間差で走って来てる事だ。

 この状態なら接敵した時には俺と一対一の状況になる。馬鹿正直に真正面からその手に持つ棍棒を振り上げつつ叫びながら近付いて来ている。


「ここで最低でも一体仕留めてから誘導!或いはこのまま全滅!」


 魔法を食らったゴブリンは怪我した部分を気にしてかこちらに直ぐに接近する様子は見せなかった。

 どうにも仲間が俺を甚振って弱った所にでも来て恨みを晴らそうとでも思っているのかもしれない。数はゴブリンの方が多い。だからその点を有利と判断しての事だろうが、甘い。


「随分と舐めてくれちゃって!だけどこれなら「七体」は罠を使わないでもクリアできそうだ!」


 僕は先ず最初に接近してきたゴブリンの振り下ろしの一撃を横へ一歩動く事で避ける。

 コレが上手く行った事で生まれたゴブリンの隙にこちらの一撃をお見舞いする。無防備になった首を一撃で切り落とした。


「クリティカルかな?凄い手応えが軽かった・・・おっと!呆けてる場合じゃ無い!」


 首を落とされた仲間など目に入っていないのか?怯える様子も無く近付いて来る二体目。

 その袈裟に落とされる棍棒を僕は今度は一歩下がって躱した。師匠の一撃に比べたらもの凄く遅い。避けるのは簡単だった。

 躱した後に目の前のゴブリンの頭へと唐竹割を放つ。これに剣の刃は半分までめり込んでゴブリンは絶命する。

 だが、ここで嫌な手応えが僕の手を襲った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。