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何で俺だけ  作者: コンソン
「僕」
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何で僕だけ「勢いに乗せて」

 ゴブリンたちが少しだけ開けた場所で立ち止まった。どうやら休息を入れると言った感じに見えた。

 ここで僕は動き出す。先ずは二体。狙いを定めて魔法を放つ。


 撃ち込んだ二発がゴブリンのこめかみに刺さって一撃死を成功させた。


「あと二体も!アイスニードル!」


 二体が倒れた事で他のゴブリンが騒いで動き出す前に打ち出した魔法。しかし狙った二体の内の片方には頭部に狙撃は成功したが、もう一方には動かれズレて肩に当たってしまった。


「想定内だ!」


 既に二回目の魔法を撃った後に走り出していた僕は残りの二体めがけて走り出している。

 相手のゴブリンはまだ自分たちの状況を把握しきれていない様子で狼狽えていたが、僕が接近して後2mと言う所で態勢を整えた。


「遅い!」


 二体は微妙に位置取りが悪く、連携をしてこれない。それは僕がちゃんと考えて動き出して位置取りして走り出したからだが。

 確実に一撃で仕留めて数を減らす。その事だけを念頭に入れて一体一体をしっかりと狙い処分する覚悟で挑む一撃は正面のゴブリンの頭を切り裂いた。


「残り二体!」


 次に向かうのは無傷なゴブリンでは無い。肩を痛めたゴブリンの方へと向かう。その際には無傷の方にファイアーボールの魔法を放って牽制して動きを止めておく事も忘れない。


「手負いだからって言って油断したら死ぬんだ!」


 怪我をして動きの鈍いゴブリンの手にはまだ武器が。アイスニードルの魔法は右肩を射抜いていたのだが、その武器、棍棒は左手にあった。

 その棍棒は僕めがけて振りかぶられていたが、コレを相手の背後に回り込むように大きく飛び込んで躱す。


「まだ終われないんだよ!」


 ゴブリンの背中へと袈裟斬りをお見舞いする。剣先が深くめり込んで致命傷を与える事に成功した。

 斬り込んだ武器がショートソードだったらもっと傷は浅くなってしまい倒しきれなかったはずだ。

 剣の重さも増えているので与える衝撃も増えてより大きなダメージを与えているはずだ。


「残り一体!」


 光と消えゆくゴブリン。倒せた証拠だ。僕はそれを横目で確認しつつ突撃を行う。

 人数差があった場合は勢いというのは非常に重要だ。相手に奇襲をかけてそのままの勢いのままに相手へと痛手を負わせる。

 ソレができなかった場合は相手の混乱に付け込んで即座に撤退すると言った方針転換もできる。

 大事なのは相手へと如何に準備をさせないか、勢いを取り戻させない様にするかだ。奇襲の大事な点である。


 突撃してそのまま僕は刺突を狙う。ゴブリンは既に両手で持った棍棒を振り上げていたが。


「遅い!」


 そのままがら空きの胸へと剣を突き出した。その剣の長さの三分の一位がめり込んで手応えが止まった後にすぐさま引き戻してバックステップで距離を取る。

 抜く際にはグリリ、と捻りを入れてダメージアップも忘れない。師匠から散々教えられた方法だ。

 正直言ってこれには「エグイ」と思わないでもなかったが、しかし大事な事だ。

 ダメージが少なくて倒しきれずに刺突攻撃をし終わった隙に死ななかった魔物が反撃をしてきてそれを食らうなんて嫌である。それでこちらが死亡したら目も当てられない。


 そして刺突の後は直ぐに引き下がる。そして残心を忘れるなと散々言われてその動きを何時間も繰り返しやらされた時もある。身体に染み込んでいた。


「刺突が当たった直後はまだゴブリンは死亡判定になって無い。そのまま立ち止まっていたら棍棒を振り落とされて余計なダメージを食らう所だったな。」


 棍棒を地面へと付けてだらりと力無く項垂れる最後の一体だったゴブリン。その身体から直ぐに青光の粒子が湧き上がって段々と透明になって消えて行った。


「もう戻ろう。今回はここまでだ。・・・今後の事をもう少し考えないと。レベルの検証は街に戻ってもう一度確認し直しだな。師匠に相談するのも手か。」


 僕はそのまま来た道を戻って街へと帰還を果たした。

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