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何で俺だけ  作者: コンソン
「僕」
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何で僕だけ「コレは・・・無職専用イベント?」

 そもそも無職は「ジョブ」じゃないと突っ込んでも良いのだが、運営がジョブとして「無職」などと設定してしまっているのだからそこはどうしようもない。

 この無職でどんな遊びができるのかを考えた方がポジティブだ。出来ない事をアレコレと眺めて溜息を吐くよりかはマシだ。


「とは言え、斡旋所で受けられた仕事が空き家の掃除とか。一体全体なんなのだろうか?フラグの一端?チェーンイベント?」


 僕は今その斡旋所で手続きをし、こうして仕事を受けて掃除道具を持たされてとある家の中を掃除中だ。

 イベントの一つ、そんな風に考えて空き家の中に入ったのだが、滅茶苦茶ホコリが凄くて本気で掃除しなきゃダメじゃんと心底思った。


「家のあちこちを探って何かレアアイテムかイベントのキーアイテムでもゲットするのかと思ったんだけど。何も無いんだよな、ホントに。」


 床のモップ掛けをしながら箪笥の中やクローゼット、食器棚などをパカパカと開けて何か無いかと探ったのだが、何処にもそれらしいモノは見当たらない。

 机の引き出しが二重底になっていたりとかして何かのヒントでも入っていないかと執拗に調べたりもしたのだが。


「完全にこの家の掃除だけ?いや、まだだ!コレをちゃんと熟し終えたら次の仕事と言った感じでチェインイベントが続くんだ、きっと。」


 そんな風に思ってやっていないと直ぐに掃除を投げ出したくなる。僕はゲームの中で一体何をやらされているんだと。


「運営・・・本当になんなんだ?僕はゲームで「遊んでいる」んだよな?何で空き家の掃除何かさせられているんだ?」


 斡旋所では掃除仕事の理由に「この家を借りる方が出ましたので」と言う事で長年放置されて汚れが溜まったこの家の掃除をする者を探していたと言う事らしかった。

 そこで僕のジョブが丁度「無職」だから、掃除をあてがったと言う。


「そりゃ他にも斡旋所にはいろんな仕事を求める人たちが居るだろうからね?だけどさ?家の掃除をさせるのにも「剣士」や「魔法使い」でだってできるでしょう?あ、そうか。そう言うジョブ持ちは冒険者になるよな。」


 NPCの中にもそう言ったジョブを持つ存在はいる。そんなジョブ持ちがこの様な斡旋所に来るはずが無い。

 ここは一時的に仕事を無くしてしまった人たちに対しての緊急用の受け皿なだけなのだ。

 そこに現れたプレイヤー、しかもジョブ「無職」である。そりゃ家の掃除を振られるだろう。


 その後、僕は家の掃除を終わらせて斡旋所に戻って、受けた仕事を終わらせた事を報告する。


「はい、ではこちらが報酬です。お受け取りください。」


 ソレは恐らくだが、今日一日の食事代とでも言ったちっぽけな金額だった。

 要するに、その日を生き残るのに最低限の金額だと言う事。

 受けた仕事が確かに家の掃除なんて言うモノではあったので、妥当というよりも少しだけ報酬の方が良いくらいだ。


「じゃあ次の仕事を受けたいんですけど。」


「ではこちらをお願いします。」


 次に受付から受けた仕事はとある家の「家事手伝い」だった。

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