老人に縋られ
私たちが乗る馬車がマスカレード家の治める国を発って、3日目が過ぎたところある村が見え、泊まることになった。
ナプドノは私1人が泊まる客室にした。
私は1人の客室で寛いでいた。
ベッドの上でごろごろと横たわっていた。
私はカブサットを宿屋に残し、宿屋を出て、散策しようとした。
「おぉ、冒険者さん!良いところに!!冒険者さん、森にゴブリンらが棲みついて、家畜を攫っていくんです!!どうにかしてもらえんでしょうか?」
白髪のお爺さんが飛びついてきて、服を引っ張りながら、両膝を地面につけて、縋ってきた。
「勝手に片付けるのは駄目ですが仕方ないですね。数やどんな個体が居るのか教えてください」
「おぉ、ありがたやー!!それがですね——」
老人が土下座の体勢で額を地面に押し付けながら、詳しい情報を教えてくれた。
私はゴブリンが棲みついたという森へと赴いた。
老人が言っていた家畜の姿は無かった。もうゴブリンが家畜らを食べてしまったのか……
冒険者ではない村人でも、ゴブリンの一体や2体は倒せる。しかし、群れでは対処しきれないだろう。
森に棲みついたゴブリンらは23体いた。
ロードゴブリンが2体に高ゴブリンが3体、ゴブリンが18体いた。
「ロードゴブリンが2体も居るとはな」
私はゴブリンに向かって走り出して、長剣で二撃ずつ与えて殺していく。
18体のゴブリンに反撃されることなく、息の根を止められた。
残りはロードゴブリンが2体と高ゴブリンが3体だった。
高ゴブリンは3メートルはある巨体で、ロードゴブリンは4メートル以上はある巨体だ。
「森に被害を出すのは許可されてないからな、少々厄介だ」
ロードゴブリンの2体が棍棒と剣を同時に振り下ろしてきて、攻撃をしてきた。
私は余裕で躱して、音も立てずに地面に着地した。
樹々の間を走り、疲れさし、隙が出来た瞬間に一撃で仕留めることにした。
ロードゴブリンの2体が大きな棍棒と剣で私を狙ってくる。
魔法を長剣の刃先に纏わせ、ロードゴブリンや高ゴブリンが隙を見せたと同時に、貫いた。
23体のゴブリンらを討伐して、片耳だけ切り取り、ゴブリンらが使っていた得物を奪って村人に渡した。
「冒険者さん、もう終わったのですか?流石です——」
「良いから。村長さんに報酬を」
「あぁ、そうですね……ご案内いたします」
縋ってきた老人に案内された一軒家を訪れ、老人が声を掛ける。
老人が中に入っていき、私は後を追って、中に入った。
「ロードゴブリンや高ゴブリンを一掃してくれたようじゃな。報酬は銀貨300枚だがいいかのぅ?」
「まあ、良いだろう……」
村長のお婆さんから麻袋を受け取り、村長の一軒家を出て、宿屋に戻った私だった。




