↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/14

ムカシの偉業

 私の前世は、五十数年前に人間の領土を脅かした魔王を倒した冒険者だ。


 人々が魔物や魔王に怯える生活を送っていることに痺れを切らし、仲間を集め、魔王が住まう城を攻めた俺たちだった。


「魔王、勝負だ。これ以上我々を苦しめるな!何も奪うな!!おりゃあぁぁ!!!」

 俺たちは冒険者パーティ全員で魔王の軍勢に飛び掛かっていった。

 紫色の髪のサラマギは、魔法の弓矢が魔王の部下達を掃討していく。金髪のスカ・イロコは、魔法を掛けた斧で幹部達を相手していく。

 幹部は8体もいて、苦戦を強いられていた彼女だった。

 薄い紫色の髪のバラニウは、広範囲魔法で仲間の補助を行なっていた。

 俺は長剣で魔王の攻撃を躱し、攻撃を与えていた。

 魔王が、魔法を無効化してきたので長剣だけで闘わねばならない。

「厄介なことをしてくれたな、魔王!!おりゃあぁぁ!!」

「よくも部下達を倒してくれたな、お前ら!!おぉおぉぉぉっっ!!」

 魔王の攻撃力が上がり、俺は地面に倒れた。

「バゴオンっっ!!まだ立てるか?援護が必要だろ?」

 サラマギが俺に駆け寄り、身体を支えて立たせようとした。

「まだ立てるぜ。お前は他のやつの援護をしてくれ!!魔王は俺が倒してくる」

「分かった」

 サラマギは離れていった。

「やってくれたな!」

 俺は立ち上がり、長剣を構え、魔王にかかっていく。


 スカが斧で幹部の一体に斬りかかった隙を狙い、残った幹部がスカの背中を狙って攻撃してきた。

「ぐはぁっ……ハァハァ、卑怯だぞ、テメェっ!」

「闘いに卑怯もくそもあるか!!殺してやぁ、グハァッ……ブフッ」

 スカの背中を攻撃した魔族の一体が背後からの弓矢の攻撃で地面に倒れ、血を吐いた。

「サンキュー、サラマギ!残りのやつらも一緒に攻撃しよう」

「オーケー、スカ!!ここは私たちに任せろ、バゴオン!!」

 サラマギがバゴオンに向かって、叫んだ。


 バゴオンは魔王と対峙して二時間程闘い続けて、魔王が息を切らしながら、片脚の膝を折って、怨みぶしをボソボソと呟いた。

「おのれぇ……キサマにこの我が敗れるとは認められん……キサマに呪いをかけて……やる……くらえぇっ!!」

 魔王が叫んだ直後、俺の心臓に異変が起きた。心臓が鋭い何かで刺された痛みを感じた。

「呪いなんかに敗けるかぁぁあああぁぁぁぁっっっ!!!!」

 弱りきった魔王では捌ききれない剣技をお見舞いして、ばらばらにして、倒した俺だった。


 俺達は魔王を討ち倒し、平和な世界を取り戻した。

 5年後に心臓が何か鋭いもので刺された痛みを味わい、魔王の言葉が蘇ってきて、死んだ俺だった。


 バゴオン・イスダは死んで、来世はナプドノとして産まれた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。