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―――ピルル、ピルル。
携帯の着信音に僕は目が覚める。
まだ夜遅く、寝ぼけた目で着信を確認するも相手は非通知。
眠いので知り合いならこのまま放置してやりたいところだが、非通知は少し怖すぎる。
もし傭兵の特殊依頼の呼び出しだったときはいろいろな意味でやばいから。
「はぁ~。はい、もし『あ、魔王!?今、電話だいじょぶ?』・・・」
元気すぎる声で僕の声を遮る電話主。
この声には聴き覚えがあった。
「オルトラか?こっちは真夜中の・・・1時なんだけど」
『うん?昼間は何やら忙しそうだったので一人になった時間に電話したのだが』
「まあ、ひとりだが・・・。まだ3時間も寝てねえよ。正直、ねむい」
静香と星良が10時に帰るので送った。(静香は隣の戸建て、星良は隣のマンション(高級))
二人が帰ると静かな室内。僕はこの少し値の張るマンションに一人で住んでいた。
ここに住めるのもひとえに退魔師で得た素材を換金しているからであるが。
今回の素材は中々よかった。傷も少なく全部で15万円。低級の素材でもこれだけ得られて、これに魔石を加えると22万円。
ソロで活動できると分配がないのでこれがすべて自分のものになる。
高ランク傭兵や国家退魔師は私的活動でお金に変えられる量が決まっており、換金上限金額もランクで決まっている。
一部の特殊な事情で私的活動の制限がない地域もあるがその地域では買い取りは現地でしかできないようになっている。
依頼や任務、遭遇などは換金上限対象外で、所属組織、クライアントなどから特別報酬などの料金の上乗せもあるのでランクの低い物は依頼を受けてから狩りをするものが多く、高ランクの者はゆがみを見つけたとき以外は基本的に影世界に入らないようにしている。
前にもあったが影世界では世界をはさんだ通信が一切できない。
故に救援要請にすぐさま出られるようにするのと、低ランクの者たちの育成のためである。
高ランクの傭兵にはオーナーが付いていることが多く、そこから給金を貰っているものも多いのであまり金に困ることは少ない。
まあ、自分は高校生なのでオーナー制度の対象外ではあるが。
・・・っと、話がそれすぎたがそこそこお金があったので先週はみんなでビッフェを僕のおごりで休日遊びに行き、遊園地で遊んだ。
静香がいつの間にか計画して、僕の休日グダグダ計画(1日中ごろごろしているだけ)が失敗に終わった。
それに、あの日連絡が遅れたことで事情を説明したので僕が金を持っていることがシ静香経由で全員居ばれて少し高めのホテルビッフェに行かされた。
まあ、進学記念と言うことで納得したが。
まあ、僕は二人を送るために下まで降りた後、勉強して風呂に入って眠った。
そして現在にいたる。
『えー、僕つまんないよ!お話しよ!そっちいってもいい?』
「いいけど、来れるのか?お婆様はだいじょぶなのか?」
『大丈夫、大丈夫。なんか、僕が君に洗脳されたと思って浄化の炎だったらしいよ』
「え、そうだったのか?その割には僕の方はしっかり焼けただけど」
『もちろん、お婆様は吸血鬼用の浄化の炎だから人に当たればただの業火の火球だよ?』
「やっぱり、殺意高めのとんでもない物だった!?」
『それでそっち行ってもいい?』
「わかった。でも、明日も学校があるから一時間したら帰れよ?」
『うーん、じゃあ、泊まってく』
「は?・・・まて、いま―――」
―――ピ-ンポーン
『私、オルトラ。もう・・・家の前』
「早すぎるわ!?メリーさんでももっと前からくるよ!?」
『メリーさん?』
「え、知らないでやったの!?まあいいや。・・・ああ、本当にいる。いらっしゃ―――」
扉を開くと本当にオルトラがいた。
彼女はゴスロリの服を着ていて髪にリボンをつけていてどこからどう見ても女の子だった。
彼女は月明かりに照らされてとてもきれいだった。
「なに?見惚れちゃった?」
「・・・ああ。とってもきれいだ」
「ッ!///ありがとう///」
彼女を素直にほめると彼女はうれしそうに頬を赤く染めた。
その顔に僕は思わず見惚れてしまった。




