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番外編その3

 

 ザムとショウが地下へ潜っているその頃。


「エータナルフォースブリザード!!絶対零度の衝撃波は貴様らを粉砕する!!・・・またつまらぬものを斬ってしまった」

 

 聖剣エクスカリバーマーク2を一振りし、衝撃波を放つと周囲の白いモンスターは粉みじんに砕けていく。金髪巻き毛の碧眼美青年、グランシャリオ・ノイエンバッハは帝国領の一部、要塞都市カノントータスで白いモンスターと激戦を繰り広げていた。聖騎士然とした美麗なその姿はまるで舞踏会でワルツでもたしなむかのように次々と敵を葬る。

 ザムや魔王の使う力技のスキルとは似ても似つかない流麗な剣技は見るものが見れば驚愕に目を見開いていたであろう。

はっきり言って力なんてまるでこもっていないのである。しかし敵は恐ろしい精度で確実に粉砕されていく。

「立てよ人類!今こそ封印から解き放ち、我が後に続け!!」


 完全に自分に酔ったグランシャリオは目が逝ってしまっていた。昔からそうだが、この男は超絶中二病である。ヒロイックな自分がいればそれで満足なのだ。適当に放つエターナルフォースブリザードは当たった対象をかたっぱしから原子レベルで凍結粉砕していく。はっきり言って平時であれば今頃カノントータスの住人は誰一人として助からないであろう。それくらいの勢いでばらまいていた。

 やがて最後の一匹が分解されると、演奏の終わった楽団の指揮者のように両手を広げ、恍惚たる笑顔で停止状態の解かれた住人達に声をかける。

「さあ、私を褒め称えるのだ。サーガにしろ!!」

 当然これまでの状況をしらない住人は不審なグランシャリオに疑惑のまなざしを向ける。

ひそひそ話がおこり、変態じゃねえか?最近暖かくなってきたしな、衛兵呼ぼうぜ、などという声があがる。

「私がいなければ君たちはモンスターに食われていたのだ、今すぐ感謝して平伏したまえ!!」

めげないグランシャリオは賛辞を求める。

「モンスターなんかいねえじゃねえかドアホが!!」

 一人の飲んだくれが酒瓶をグランシャリオに投げつける。

がしゃんと音を立てて瓶が割れ、グランシャリオのマントに飛び散る安物のワイン。

 感謝の心がないばかりか攻撃されたことでグランシャリオは切れた。

「エターナルフォースブリザード!!」

 こうして城塞都市カノントータスは一瞬で滅んでしまった。


「またつまらないものを斬ってしまった。邪教の町だったに違いない」

 すっきりと逝った目をしたグランシャリオはそのまま歩いて次の町へと旅立つのであった。


 ザム達はまだ知らない、こんな連中ばかりがもう10人近くいることを・・・。


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