隣の席の女の子
最近、ずっと休んでいた隣の女の子が復帰してきました。
近くの人とも「お久しぶりですー」という感じで話していたので、調子は悪くなさそう。1ヶ月ぶりなのに、そんなに不安そうじゃない様子。もし自分だったら、久しぶりに来たら周りの反応とか気にしてビクビクして落ち着かないだろう。意外とそういうの平気なんだなと内心思っていた。
服装は黒の……なんだろう。パーカーなのかなあれは。こないだは薄いピンクの部屋着のようなものも着ていた。どちらかと言うと若者向けの、カジュアルな服装が多い。萌え袖と言うほどでもないけど、手の平が隠れるくらいの長さの袖が印象に残る。もしかしたら切ってるのかな……と少し思うことがある。髪は毛先だけ少し派手に染めている。
朝は「おはようございます」と挨拶をしてくれる。帰りはスッと席を立っていくことが多い。朝の少し時間があるときなど、口の重い自分にも話しかけてくれる。「もう(作業所に)慣れました?」と訊かれ、「もう3ヶ月なので、やっと……」などと俯きながら返すのがやっとの有様。
今回は自分も少し勇気を出し、「……体調大丈夫ですか?」と言ってみた。そうすると笑って何か言ってくれたのだが、言葉が聞き取れなかった。聞き返すのも悪くて、ただそのまま頷いていた。
作業所にいるのだから何か病気は持ってるんだろうけど、よくわからない。ただ、何となく気分にむらがある人なのかなと感じている。疲れているときは、ちょっとだけ素っ気ない雰囲気があるような。たぶん統合かな。自分の勝手な憶測だが。
でも親切だし、おしゃれで顔もわりと整った人で、体調が崩れることはあっても日常会話は普通にしているのだから、羨ましいというか、いいな。自分は自閉症、会話も下手でぽつぽつと。ジャガイモみたいな顔でのそのそ歩いているのだから、みっともないというかなんというか……。
話したいけれど、なんかこう構えてしまって、だめなんだなぁ。作業中でも隣が気になってしまう。集中できない。髪をかき上げる仕草はもちろん、ハサミで何か切っている仕草にもドキドキしてしまう。異性に対しての耐性が0。
そうすると自分の緊張がむこうにも伝わるようで、だんだん話しかけてくれる頻度が減ってきた気がする。誤解されているのかもしれない。そうじゃない。でも、こういう性格に生まれてしまったのだから仕方がない。
女の子は誰かと話したいのかもしれない。たまに朝くると別の男(3~40代くらい)と打ち解けた感じで話しているのが聞こえる。たぶん付き合いが長いんだろうなと思うけど、何となくもやもやする。
まあ、自分の場合、喋ることは半ば諦めているというか、作業所に来てくれればそれだけでも嬉しいというか。こういうところが、中学で精神年齢が止まっている証拠なのかもしれないが……。




