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生まれ変わったら曹昂だった。 前世の知識を活かして宛城の戦いで戦死しないで天寿を全うします  作者: 雪国竜
第十四章

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悩んだ末の決断

 二日後。


 孫権は天幕に家臣達を呼んだ。

 集まった家臣達は皆、孫権がどの様な決断を下すのか気を揉んでいた。

「皆集まったな。これより、劉備が申し出た和睦についての答えをだす」

 これで気を揉む事は無くなったが、孫権がどんな決断を下すのかそれはそれで気になっている家臣達。

 家臣達の視線を浴びる中、孫権はおもむろに口を開いた。

「わたしは・・・・・・劉備の申し出に、乗る事にした」

 孫権の口から出た言葉を聞いて、家臣達は残念そうな顔を浮かべている者達が多かった。

 特に程普と黄蓋は此度の戦いで戦死した徐琨とは長年苦楽を共にしていた。仇を取る事が出来なくなった為。一番残念そうな顔をしていた。

「英断にございます。殿」

 魯粛だけは孫権の決断を尊重する様に述べた。

 家臣達も孫権を称えた。

「その内、劉備が来るかも知れんが。こちらからも使者を出すとしようか。魯粛」

「はっ」

「お前が使者として劉備の下に行け」

「承知しました」

 孫権は魯粛を使者として立てて、劉備の下に向かわせた。


 江夏郡安陸県。

 其処に黄祖と劉備が駐屯していた。

 劉備と共に来た蒯良が黄祖にこの地に来た理由を述べた。

 黄祖は驚きはしたが、戦況は押され気味なので此処で和睦して貰えるのであれば体制を整える事が出来るので反対しなかった。

 そろそろ、劉備は孫権の下に使者を向かおうとした所に、孫権の使者と名乗る魯粛が訪ねて来た。

 劉備は直ぐに魯粛に会い、話を聞いた。

「我が主は和睦の申し出を受け入れると申しております。ですので、詳しい話を聞く為、我が陣にお越しを」

 魯粛がそう申すのを聞いた劉備は呼び出された先で殺される事は無いだろうと思い頷いた。

 そして、後の事は単福に任せ、劉備はお供に孫乾を連れて魯粛と共に孫権軍の陣へと向かった。

 陣の轅門に着くと、孫権が自ら出迎えに出ていた。

 劉備は慌てて馬から降りて、孫権の傍まで来て一礼した。

「お初にお目にかかる。劉備。字を玄徳と申します」

「丁寧な挨拶痛み入る。孫権にございます」

 孫権も答礼しながら、劉備を観察していた。

 諂っている様に見えて清流の様な爽やかな風を纏っていた。

 威にして猛からずという君子の理想的な人柄を手本の様に見せていた。

(・・・・・・やはり、曹操とは違うな)

 昔、孫策が曹操に仕えていた頃、共に暮らしていた孫権は曹操を何度か見た事があった。

 曹操は威厳に満ちて、才気煥発という風格を持っていた。

 息子の曹昂は見た所、温和な雰囲気を出しているが腹で何を考えているか分からないと感じていた。

 だが、世話好きなのか日々の生活に困らない様に贈り物を届けくれたのでありがたいとは思っていた。

「どうかしましたか?」

「いえ、ささ、どうぞ。中へ」

 曹操と違うなと思いつつ、孫権は劉備と共に陣へ入って行った。

 天幕に通されると、劉備は劉表と和睦をする様に勧め、そして利点を述べた。

 曰く、このまま争っても、どちらが勝っても喜ぶ事は無い。むしろ、喜ぶは曹操だけ。

 曰く、それよりも恨みを捨てて手を結び曹操と対抗するべし。

 曰く、さすれば、荊州と揚州の民はもろ手を挙げて喜ぶであろう。

 等々と述べた。

 孫権は話を聞きながら、こいつよく口が回るなと思っていた。

 劉備の話は暫く続き、ようやく終わったので孫権は和睦を受け入れると申した。

 孫権の返事を聞いて劉備は内心喜んでいた。

 詳しい話は蒯良を交えて話すと言い、劉備は一礼し陣を後にした。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 孫権の決断を喜ぶのが魯粛だけという呉陣営危ないような… 劉備陣営だけでなく、孫権陣営も纏まりがイマイチな感じするよー。
[一言] 荊州と揚州の民は両手上げながら泥沼どっぷりや…w そもそも劉表陣だって一丸となって絶対曹操とヤルマン!!じゃないものなぁ。ちょっと突けば孫権だけ貧乏くじって目に見える
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