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生まれ変わったら曹昂だった。 前世の知識を活かして宛城の戦いで戦死しないで天寿を全うします  作者: 雪国竜
第十四章

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どうする、孫権

 敗残兵の掃討を終えた孫権は本陣にて武将達があげる報告を聞いていた。

 其処に黄祖を追撃していた凌操が帰還して来た。

「ただいま戻りました」

「ご苦労であった。見た所、黄祖を討ち取る事は出来なかったか」

 膝をつく凌操を見て、直ぐに何も持っていないので孫権は直ぐに取り逃がしたと分かった。

 惜しいと思いはしたが、忠臣が無事に戻って来てくれた事に喜ぶ事にした。

「・・・・・・はっ。それが」

 凌操は重い口を開けて、本陣に戻って来る経緯を話した。

「なにっ、劉備が和睦の使者として来た⁉」

「はい。詳しい話はこちらに来る時にするそうです」

「劉備か。話は聞くが、わたしは会った事が無いな。程普よ。お主はどうだ?」

 孫権は家臣の中で最古参で父の代から仕えている重臣の程普に訊ねた。

「劉備ですか。わたしもあまり交流はありませんが、大殿がその将才を高く買っておりました」

 程普が話していると、凌操は思い出したのか懐に手を入れた。

「そうだ。その劉備が送って来た使者が程公と黄蓋宛てに文を渡してきました」

 凌操は程普と近くにいる黄蓋に文を渡した。

 渡された二人の顔には、心底困ると書かれていた。

 二人からしたら交流はあったが、何の恩義も無く貸しを作った覚えも無かった。

 共に戦っただけで親近感を抱かれても困るという思いしかなかった。

 だからと言って、文を読まないのは礼に失すると思い、二人は文を読む事にした。

 二人の文で書かれている内容は同じで、孫権に和睦を勧める様に口添えして欲しいと書かれていた。

 読み終えると、二人は孫権に文を渡した。

 渡された文を目を通し終えると、魯粛が声をかけて来た。

「殿。これは良い機会です。劉皇叔の仲介で劉表と和睦いたしましょう」

 参謀として付いて来た魯粛の言葉に、その場がざわつきだした。

「魯粛。お前は殿と劉表の関係は分かっているであろうっ」

「分かっております。ですが、このまま劉表と争い続けても、喜ぶのは曹操だけですぞ」

 家臣の怒声を聞いても魯粛は冷静に返した。

「大殿の仇を討つのは大事です。ですが、現状では劉表はおろか黄祖の首を取る事すら出来ません。此処は劉表と和睦し同盟を結び、共に曹操と対抗すべきでしょう。そして、曹操を打ち倒した後、大殿の仇を取りましょうぞ」

 魯粛の案を聞き、その場に居る者達は唸るだけで反論できなかった。

 ちなみに、この場に周瑜の姿が無いのは、まだ本調子ではない為、揚州のある地で兵の調練を行っていた。

「和睦か・・・・・・」

 以前魯粛がその様な話をしていた事を思い出し呟く孫権。

 和睦をして内政に勤めるのも手かと思いはするが、一つ困った事があった。

 それは、此度の戦いで配下の徐琨が流れ矢に当たって倒れた。

 当たり所が悪かった様で、そのまま亡くなってしまった。

 徐琨は亡き孫堅の妹と呉郡の豪族の徐真との間に出来た従兄であった。

 孫堅が亡くなった時は、孫策ではなく孫賁に従っていたが、孫策が兵を起こすと徐琨もそれに従った。

 孫策の下でも活躍し、孫権の代になっても変わらない忠誠を尽くしてくれた。

 信頼できる親戚が殺されたので、その恨みを晴らしたいという思いもあった。

(恨みを捨てて和睦するか。曹操に対抗する為仇である劉表と手を結ぶか・・・)

 これは極めて重大な決断だと分かってるからか、孫権は黙って考えていた。

 その場にいる家臣達も孫権がどんな決断をするのだろうと思い黙って見ていた。

「・・・・・・少し考えたい。皆、席を外せ」

 周りの視線を感じて、孫権は煩わしいと思い席を外すように命じた。

 家臣達は一礼した後全員天幕から出て行った。

 一人になった孫権はどうするか考えていた。

(父上であれば、兄上であればどうしたのだろうか?)

 亡き父と兄の事を思い、二人ならどうしただろうと思いつつ、和睦か継戦するか考えた。

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― 新着の感想 ―
[一言] 某大河のタイトルみたいなw史実の対曹操同盟よりも大義もないし、脚が吹けば折れるようなぼろっぼろの烏合野合でしかないのがまた悲壮。孫権が同盟GO!した瞬間に荊州劉表陣で政変起きそうなきな臭さや…
[一言] >この場に周瑜の姿が無い わざわざ周瑜をこの場から外すセッティング。 だとしたらもう答えは出ている様なものですね。 …でも、そこら辺は既にお見通しであろう周瑜様。 お手紙でちょちょいと御…
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