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生まれ変わったら曹昂だった。 前世の知識を活かして宛城の戦いで戦死しないで天寿を全うします  作者: 雪国竜
第十四章

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疑惑が強くなる

 王威率いる護衛部隊は劉脩が乗る馬車を守る為、盾を構え守りを固めていたが、其処ではおかしな事が起こっていた。

(おかしいな。賊は何故矢を放つだけなのだ?)

 賊は矢を放つか喊声をあげるだけで、攻め込んで来る気配が無かった。

 放たれる矢は盾で防いでいるが、偶に当たりどころが悪く死ぬ者は居るが殆どは負傷するだけであった。

 賊は何を考えているのか分からなかったが、王威は襲撃を受けている時に、近隣の城に救援の使者を放った。

 このまま時を掛ければ、援軍が来るだろうと思っていた。


 王威がそう思っている時。

 馬車の一団に矢を放っている賊達を指揮している者達は劉馥に帰服した雷薄と陳蘭で、自分達がしている事の意味が分からず首を傾げていた。

「命令とはいえ、何故矢を放つだけで攻撃しては駄目なのだろうな?」

「理由は分からんが。俺達は劉揚州刺史の命令でそうしろと命じられただけだからな」

 命令で豫洲を経由して南陽郡に入った雷薄達であったが、この命令の意味が分からなかったが、とりあえず信頼できる上官の命令を聞く事にしていた。

 暫くすると、北から砂煙が上がるのが見えた。

 付近を見張っていた兵が雷薄達の下に来ると報告した。

「申し上げます。北より数百騎参ります。掲げる旗は張です」

「張という事は、張飛か」

「確か、援軍が来たら退いていいであったな」

「うむ。まぁ、このままでは挟み撃ちになるか退くしか出来んがな」

 迫りくる張飛の部隊を見て雷薄達は撤退を命じた。

 矢を放つのを止めて、雷薄達は撤退しだした。

 張飛達が王威の下に着くと、賊達の姿は消えていた。

 付近を調べさせたが、見つける事が出来ず、とりあえず近くの城に入り劉表に賊の襲撃を受けた事を報告する事にした。

 王威は事の次第を劉表に伝える為に兵を放った。


 数日程すると、襄陽に兵が辿り着いた。

「なにっ、劉脩が乗る馬車の一団が襲われただと⁉」

「はっ。幸い賊の襲撃は防ぐ事が出来ましたので、劉脩様は御無事です」

「そうか。しかし、賊か」

 荊州の統治は行き届いていると思っていたので、賊が出た事に驚く劉表。

 賊が出た以上、また襲撃を受けるかも知れないので増援の兵を送ろうかと考えている所に、蔡瑁が報告してきた兵に訊ねた。

「賊は撃退したというが、王将軍が率いる部隊で撃退したのか?」

「あっ、いえ。劉皇叔の配下の張飛様が援軍としてくるのを見て、賊は慌てて逃げ出しました」

「張飛が? おかしな事よ。劉脩様の一団がいた所と新野からは数十里は離れていたのだぞ。それなのに、何故張飛が救援に来るのだ?」

「わ、わたしには分かりかねます」

 訊ねられた兵も分からないとしか答えられなかった。

 それを聞いて蔡瑁は劉表に「別室で話があります」と述べるので、蔡瑁と共に別室に向かった。

 別室に入ると、蔡瑁は語りだした。

「殿。これはあまりに都合が良すぎます。賊の襲撃を受けて張飛が援軍に来るなどあまりに出来過ぎています」

 蔡瑁はそう言うが、劉備は出迎えの使者として張飛を向かわせただけであったので、襲撃を受けた時に救援に向かったのは本当に偶然であった。

 劉表も劉備の事を疑っている為、蔡瑁の言葉を聞いてた疑念を抱いたが、一つ気になる事があった。

「しかし、劉備が襲撃から儂の息子を助ける理由はなんだ?」

「そんな事は決まっております。この頃、殿は劉備を呼び出す事が少なくなりました。其処で劉備は以前、客舎で書いた詩を読まれたと思ったのでしょう。其処で自分で賊を作り襲撃し、其処を張飛に助けさせて殿の信頼を取り戻そうとしたのでしょう」

「むっ、そうか。そう考えれば納得できるな」

 自作自演で信頼を取り戻そうとしているのだと分かり納得する劉表。

 だが、蔡瑁は困った顔をした。

「しかし、困りましたな。このまま劉脩様を北上させれば、劉備はまた同じ事をするかもしれません」

「ぬう、どうするべきだと思う?」

「此処は一度劉脩様を襄陽に戻して、劉備に南陽郡にいる賊を壊滅させましょう。それが終わってから劉脩様を許昌に送るべきでしょう」

「そうだな。そうしよう。しかし、劉備め儂の信頼を取り戻そうとこの様な事をするとは」

 劉表は忌々しいと言わんばかりに顔を顰める。

 その顔を見て蔡瑁は内心でほくそ笑んでいた。

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― 新着の感想 ―
[一言] 曹操・曹昂<おい、劉表。約束の三男坊はいつくるんや?(棒 ますます劉表の陣営gdgdしそうな火種がメラメラw
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