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生まれ変わったら曹昂だった。 前世の知識を活かして宛城の戦いで戦死しないで天寿を全うします  作者: 雪国竜
第十四章

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誰も予想できない

 劉備が襄陽に来ることが減った。

 劉表が呼ぶ事が少なくなった為、そうなった。

 家臣の中には前は何かにつけて呼んでいたのに不思議に思っていた。

 蔡瑁からしたら、これは劉備を疑っている証拠だと直ぐに分かった。

(これで、後は劉備を陥れていき、排除するだけだ)

 讒言を聞き続けていたら、その内信じるだろうと思い蔡瑁は気長に行おうと思っていた。


 十数日後。

 陳留に居る曹昂の下にも劉備が襄陽に来なくなったという話が届いた。

「ふむ。予想以上に授けた策が効果を示したようだな」

 報告を訊き、上手くいった事にほくそ笑んでいた。

 もう一押し欲しいが、どの様な策が良いか考えていた。

 其処に司馬懿と法正が曹昂の下に来た。

「失礼します。殿」

「陳留の税収について報告に参りました」

 二人が来たのを見て、丁度良い所に来たとばかりに頷く曹昂。

「おお、良く来てくれた。済まないが、二人に相談したい事がある」

「相談ですか?」

「どのような事でしょうか?」

 二人が訊ねて来ると、曹昂が今、劉備と劉表の仲を引き裂く策を行っている事を述べた。

「そのような事を行っていたのですか」

「あの、お聞きしても良いでしょうか?」

 司馬懿が話を聞いて、何か気になったのか訊ねて来た。

「何か?」

「その策では蔡瑁が詩を書いたそうですが。その詩は誰が考えたのです?」

「・・・父上だ。この策を考えた時に一緒に居たので、考えてくれたのだ」

 曹昂は少しだけ言い辛そうな顔をしたが教えた。

「そうでしたか。丞相が考えたのですか」

「そうだ。わたしはどうも、その手の才が無くてな」

 曹昂は溜め息を吐きながら述べた。

「分かります。わたしも同じですから」

 司馬懿も心底気持ちが分かると言いたげに深く頷いていた。

 二人は同じ思いなのか、重い溜め息を吐いていた。

「・・・おほん。それで、殿はこれから如何なさるおつもりで?」

「わたしとしては、もっと劉備と劉表の仲を引き裂きたいのだが、良い考えが浮かばないのだ」

「左様ですか。では、こうするのはどうですか?」

 法正が策を述べるのを聞いた曹昂は少し考えた。

「如何ですか?」

「・・・・・・悪くはないな。よし、それでいこう。至急、劉馥の叔父上と李通と蔡瑁に文を送れ」

「「はっ」」

 曹昂の命令に一礼し答えた司馬懿達はその場を離れて行った。


 それから暫くすると、劉脩が許昌に送られる日となった。

 城外には劉表、蔡夫人、劉琦、劉琮といった一族の者達が見送りの為にいた。

「良いか。許昌に行っても、わたしの息子として誇りをもって行動するのだぞ。お前の行動次第で、この父が辱められると思え」

「はい。父上」

 劉表の言葉にハッキリと頷いて答える劉脩。

 その後、蔡夫人、劉琦、劉琮が二~三言交わした後、劉脩は劉表達に一礼し馬車に乗り込んだ。

 劉脩が馬車に乗り込むのを見ると、許昌までの護衛部隊の将を務める王威を見た。

「王威よ。息子の事はくれぐれも頼んだぞ」

「はっ。必ずや許昌に送り届けます」

 頭を下げていた王威はそのままの姿勢で後ろに下がり、有る程度下がると劉表達に背を向けて自分が乗る馬の所まで歩いた。

 馬に跨り手を掲げると、劉脩が乗った馬車を守る護衛部隊は進み始めた。

 部隊の最後尾が見えなくなるまで、劉表達はその場に留まった。


 襄陽を出立した王威率いる部隊は北上し続けた。

 途中、何の支障もなく進み続けた。

 暫くすると、南陽郡に入った。

 南陽郡に入った後は、劉備が駐屯する新野を経由して北上し、許昌に入るという行程になっていた。

 何の支障もなく進み続ける事が暇なのか、劉脩は窓を開けて、側にいる王威に話しかけた。

「王将軍。馬車に揺られ続けるというのも退屈だ。何か退屈を紛らわす物は無いか?」

「はっ。そう言われましても・・・」

 馬車の中で出来る事などたかが知れている。

 その上、劉表の息子として可愛がられ様々な娯楽を知っている劉脩に、娯楽をあまり知らない王威は困った顔をしていた。

 そんな我儘を言った為か、何処からか矢が放たれそれが馬車に突き刺さった。

「ひいいいっ」

「敵襲か⁉」

 劉脩は悲鳴をあげながら慌てて馬車の窓を閉めて頭を抱えて丸まっていた。

 王威は腰に佩いている剣を抜き、護衛の兵達に警戒を促した。

 少しすると、何処かに隠れていたのか覆面をした一団が姿を見せて喊声をあげるか、矢を放っていた。

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― 新着の感想 ―
[一言] 法正さんの秘策(腹黒 …まさかの、自作自演凶賊→劉備擦り付け案かな。確かにうまくいけば劉表・劉備は破滅的な関係やろけどw
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