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生まれ変わったら曹昂だった。 前世の知識を活かして宛城の戦いで戦死しないで天寿を全うします  作者: 雪国竜
第二十一章

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戦は数の多さではない

 孫権の牙旗を奪い後退していく張遼の背を、呂蒙達は食らいつこうと追い駆けていた。

 陣形など全くないただ追い駆けているだけであった。

 陣営を出ても足を止める事無く駆けて行ったが、陣営の外には李、学、薛と書かれた字を掲げた軍勢が待ち構えていた。

「敵は見事に掛かったな」

 李典は作戦通りの展開になっている事に、ほくそ笑んでいた。

 張遼達と話していた時に、李典は張遼が本陣に突撃した際、孫権を討つ事が出来なかった場合、牙旗を奪い敵を誘引するようにと献策した。

 結果陣営を出た孫権軍の兵達は数が多いだけで、陣形など統率も碌に取れていないのが目に見えて分かった。

 程なく、総攻撃の合図の太鼓が叩かれた。

「「「全軍、攻撃!」」」

 李典達はほぼ同時に、攻撃の命を下した。

 三方からくる攻撃は容赦なく孫権軍に浴びせられた。

 悲鳴と怒号が響き渡り、多くの兵が倒れて行った。

「退けっ、退け!」

 李典達の攻撃を受けて、追撃していた将達はすぐに撤退を命じると、李典達は容赦なく追撃を仕掛けていった。

 数だけで言えば、孫権軍の方が多かった。

 だが、数が多いため一度混乱状態になると、統制が取ることが出来ず軍の体を無くしていった。

 李典も指揮を執りつつ周囲を見ていると、視界に敵将を見つける事が出来た。

 少ないが部隊を率いている上に、その敵将の手には方天画戟が握られていた。

「あれは敵将か。なんとも目立つ得物を持っているな」

 方天画戟という李典からすれば、何としても倒したいと思っている者が持っている得物を持っているので、狙いをつけるのが容易であった。

 李典は馬上だが、矢を番え十分に狙いをつけると、弓弦を指から放した。

 放たれた矢は、狙い通り敵将の胸に立った。

「がはっ⁉」

「宋将軍!」

「宋将軍が討たれた!」

 敵将の傍にいる部下達が悲鳴をあげた。

 そして、李典は部隊を率いて射殺した敵将の下に駆けて行った。

 部下達を蹴散らして、その敵将の首を取り高らかに宣言した。

「敵将、打ち取ったりっっっ」

 李典が声が響いたのか、周りにいる兵達も歓声をあげていった。

 その歓声を聞いて、孫権軍の兵達は更に絶望を深めていった。

「ここが攻め時ぞ。手を緩めるな!」

 孫権軍を誘引していた張遼は孫権軍の李典達に任せ、再編成を兼ねた休憩を取っていた。

 再編成が終わると、張遼は声を張り上げて再び、撤退する孫権軍に突撃していった。

 逃げる孫権軍の兵達を蹴散らしながら突き進でいると、敵将を見つけた。

 背を向けて逃げているが、張遼はその背を追い駆けて行った。

「其処の敵将、男であれば戦え!」

「っち、張遼か。この梅成が打ち取って手柄にしてやる!」

 追い駆ける張遼を見て、梅成は舌打ちした後、馬首を返して張遼と対面する。

 そして、馬を掛けさせて得物を振るおうとしたのだが。

「遅い!」

 張遼の突きが、梅成の一撃よりも早く繰り出された。

 一突きで胸を貫かれた梅成は声を上げる事が出来ず事切れ、馬から落ちて行った。

 張遼は馬から降りると、梅成の首を切り取り掲げた。

「敵将、梅成はこの張遼が討ち取った‼」

 張遼の宣言を聞いて、兵達は歓声をあげていった。

 暫く追撃していた李典達であったが、孫権軍が陣営に入るのを見るなり追撃を辞めて合肥に帰還していった。

 野には孫権軍の人馬が倒れ、地を赤く染めて行った。

 張遼の奇襲から始まった攻撃により、孫権軍が数千の兵と宋謙と梅成の二将を失うのであった。

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― 新着の感想 ―
この状況になるのに諸葛瑾が早いうちに取られた影響もでかそう
あれこれ史実より酷い展開になってね?
史実の合肥よりこれ…もう再起不能では?wなけなしの兵をかき集めてこの惨状 各地の豪族にも離間策が刺さりそうなタイミング
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