【エッセイ短編】『ほら!!出来ないじゃんか!』(割と介護の話)
人のやる事、やった事を"出来てない"と悪く言う方がいます。
因みに、この場合、言った本人がやればそれはそれは素晴らしい結果になるでしょう。他の人がやっても同じ素晴らしい結果が出る事は無いのかもしれません。
同じ結果でないから"出来てない"と言うのは違うのです。
仕事で、『コレが完成系だ』と終着点や、通過地点での決められた仕上がりに至ってないなら仕方ないとおもいます。
しかし、形がないものや、決まりがないものに対して『出来てない』は違うのです。
早い話、説明で私の状況を例に話します。
祖母の面倒見を親戚で行っております。元々独居の祖母ですが、高齢なこともあります。また、昨年末に体調を崩して、誰もすぐに行けそうにないからと救急車騒ぎを起こしたのです。
しかも申し訳ないことに原因は持病で大した事ではない。(処置的な話で辛い事を否定してるわけではありません)
冬場は毎週通うのが大変だと母が言うので、我が家にやってまいりました。春になるまで我が家に居ろと。
しかしながら、祖母は割と捻くれた性格です。卑屈です。かなりのマイナス思考です。
我が家は基本家に誰かしら人がいます。それが祖母にとってはあまり居心地が良くなく、2階の寝室に時折行って1人で過ごしてます。
大抵の方は思うでしょう。子供や孫が一緒にいてくれるなんてありがたいことだろう。
しかし、うちの祖母は違うようです。
「迷惑をかける」
と、はっきり言いました。自分がいる事で我が家に迷惑が掛かると。はい、そうです。掛かってます。卑屈でわがままで信じられないほど口が悪い祖母ですので迷惑です。
しかし、寒い冬、年配の人は体調が急変します。そんな時期に独居山奥生活の祖母を1人にしておくのはネグレストだなんだになります。
あと、大体具合が悪くなるのは夜なので、深夜に遠くの山奥までなんて行けません。
せめて、暖かくなるまでウチにいてくれと言う話です。
しかし、次女であるウチの母の家、つまり私の家には昔から来たがらないし、今も良しとしておりません。
長女が大好きな祖母。今まではずっと祖母の面倒を見てきました。(と言っても祖母が体調を崩すようになったのはここ2年です。)
しかし、長女と言ってももうみんないい年です。面倒見もできませんし、なんかウチの母と喧嘩しており、姉妹には『祖母の面倒は見ない、他の兄弟でやれ』と言う話になり、謂わば投げられた、押し付けられた状態です。主にうちが。
私がこのような状態なので長距離の運転ができません。近場の買い物に同行するくらいしか祖母を連れ出してあげる事ができません。
祖母はそれもつまらないのでしょうね。
さぁ、前置きが長くなりました。
祖母は長女が好き。次女の家に居たくない。
それはわかります。しかし、だからと言って長女はもう面倒を見ないと言っています。
しかし祖母は長女に連絡をします。
泣きっ面で電話してるようです。演技かどうかは知りませんが。
我が家では買い物に連れて行く、部屋を一つ与えている。お金もあげている。毎食祖母を中心とした献立にしている。
なのに、祖母がして欲しい事、嬉しい事とは少し違うようで何をしてもすぐ卑屈になります。文句を言います。夕方に買い物に出掛けるウチの母に『(こんな時間に出掛けるなど)馬鹿じゃないか!』
と言います。
なんで夕方に買い物に行くと馬鹿なのでしょうね。あぁ、私の解釈で言うなら、夕方に買い物に行く事が祖母にとって都合が何か悪いのでしょうね。
はい、そして長女に連絡して、『長女の家に行きたい』と言う。
長女も嫌だなんだと散々兄弟に言ったので断れば良いのに『泣きっ面して電話してきたから』と祖母を迎えに来るんです。
祖母の面倒をもう見たくないと、お前たちで後は見ろ!!と兄弟に啖呵を切ったのに。
我が家は、祖母の望む事はできていないかもしれませんが、面倒見てます。気にもかけてます。ご飯あげないとかありえません。
しかし、気にかける事を祖母が嫌がるのでほどほどに放っておくのです。
別に、祖母は問題なく生きてます。本人の思い通りには行ってないでしょうけど。
しかし、それを長女は次女である母に電話してきて言うのです。
「ほらっ!!出来ないでしょ!!」
祖母が満足行くようにはできてないかもしれません。しかし、面倒は見てます。すみません、車に関しては不自由なんですけど。
長女はきっと『自分がしてきたクオリティと同じ事が出来ていない』と言いたいのでしょう。
そんなクオリティ、最初から求めてないし要らないんです。
なんでこちらの生活を犠牲にしてまで叶えてあげるんですか。
だからストレスも溜まってもう面倒を見ないと言い始めるんです。
はい、表題に戻ります。
うちは、祖母の面倒を見ております。出来ております。ですが、泣きっ面して祖母が電話を掛けてきたのはうちが面倒を見ないからじゃなくて、祖母が
自分の思い通りにならない。
居心地が悪い。
つまらない。
おおかた上記だからです。
更に、ウチの母だけ兄弟の中で性格も顔も異質です。つまり、似てないんです。祖母からしたらより理解できない存在なのかもしれません。
だから長女に助けを求めるんです。
しかし、それは『出来てない』のではなく祖母が単純に『気に入らない』だけです。
だって、そもそも答えがないわけですから。
それを『出来てない!!』と叱るのはもう状況判断もできなければ感情がごちゃ混ぜになったナンセンスを吐き出してるだけなのです。
祖母を迎えに長女がくると直前に連絡をよこした日の事です。
「今から迎えに行くからご飯は食べさせてやって」
と言われた母。時間は17時過ぎ。猛スピードで食事の支度を始めました。
しかし、祖母は車酔いが酷い人なので『車に乗る前だから食べたくない』と言ったそうです。
その旨を母が迎えにきた長女に伝えると返ってきた答えがこうです。
「あっそう!じゃあ今日はもう何も食べなくていいのね!!」
ーーーえ? そうなるの?
それって虐待じゃないの。小説じゃないから(笑)とか沢山草生やしてよろしいですか?www
それでも祖母は長女の元が良いのです。それが幸せと感じる祖母の感覚、価値観ならば、我が家ではそりゃ何をしてもつまらないし嫌だったろう。ウチではそんな事言いませんから。たまにいますよね、優しすぎるのが嫌いって人。
そんなに優しくしてるつもりではないのですが、とにかく価値観が違いすぎるのでしょう。
長女も普段からこういう事言ってるから、人前でもその言葉が出てくるんです。(偏見)
つまり、日頃からこのような事を言われているのにも関わらず、祖母は長女が良いのです。
それじゃあ、祖母の望むものはウチでは提供できないですよね。
祖母が泣いて長女に連絡をした事で、長女は【次女の家では面倒が見れない。出来ない】となるわけです。そして、"出来ないから"自分が面倒を見ると。
出来ないのではないです。
現状起こっている事を、"納得出来ない"="出来ない"と結びつけてるだけなのです。
それだけ面倒見たくないのなら、長女も祖母から連絡が入っても体よく断れば良いだけの話なんですけどね。
泣いて電話よこして可哀想だから。と思っているなら、それこそ冒頭に書きましたがただの演技かも知れませんよ。
断る事が、"出来ない"んですね。
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