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『宇宙警察L戦士~セルフで異世界構築してラスボスとして君臨してみた~』  作者: ミタラリアット


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四十一話『だーから、お前って自分の軸ってやつ無いわけ?結局人の意見に耳貸してるだけじゃねぇか!』


翌日の朝。何も前触れなく、唐突にドオオオオン!ドオオオオン!と重たい足音が遠くで聞こえる。まるでサ●エさんのエンディングのように、家屋がぐわんぐわんと揺れる。



 「なんだ朝っぱらから⁉」



 叫びながら部屋を飛び出す光太郎。



  通学途中で喫茶キュアミラージュの前を通っていた春華が、「川の方角からいきなり大きな足音が!」と光太郎に説明する。



 光太郎は、「オイオイまじかよ…ゴ●ラじゃあるまいし」と困惑する。



  光太郎が言う通り、スタイルは完全にゴ●ラそのものである。




 「きゃああああああ!」


「うわああああああ!」



  と人々が悲鳴をあげながら逃走していく。



  「駄目!如月の外に出ちゃ!」



 と春華が人々に言うが、パニック状態では人々も話を聞かず如月市の市境のほうまで流出し、



春華は、「あぁッ!」と手を伸ばす。


 遠くの市境のほうで、次々と人が粒子になって消えていく。


市境の隣町側で、粒子となった者を見てしまった人は、違う色の粒子となって消えた。



 「くッ」



 消えゆく人々へ何も行動が出来ない事に悔しさを覚えつつ、


光太郎は「とにかく敵を探すしかねぇ!どんな怪物か、どんな奴かは大体検討がついてる!」


と春華に叫び、真っ直ぐ前に走って行った。


  春華も、「お供します!」とスクールバッグを地べたに置いて光太郎の後ろを走っていく。



 足音を頼りに、駅の方角へと走っていけば、


「子供らはこの状況下でおねんねか?」と小次郎が酒屋から合流する。



 「三人か」と不安そうに呟く光太郎。



 「黒幕の狙いがレッドなら、確実にお前の店の方へ侵攻してくるはずだ。ここで封じよう」


 小次郎の言葉に、光太郎は「嗚呼…」と少したじろぎながら答える。


 遠くの家屋の屋根を突き破るように立ち上がり現れる、


見たことも無いほど巨大なラビット・フレーバー。


 だがその容姿は以前見たものと同じ、

刑事のような見た目をした怪物だ。


 怪物は「グオアアアアアア!」と憎悪も交えていそうな呻き声をあげる。


苦しそうで、何処か辛そうな悲鳴。


 怪物も襲撃したいわけではない。

利用されている、被害者なのだ。


 小次郎の予測通り、怪物は喫茶側に向かって、ゆっくりと歩く。


 あのメインテーマが聞こえてきそうだ。


だが当然、軍隊の力なんてない。銃器も、戦車も、列車爆弾さえ使えはしない。



  空中にダークビリーブが浮く。


  「ダークビリーブッ!」


  光太郎はダークビリーブを見上げた。


  ダークビリーブ、まだ十三歳の少女は「ぁ゛ぁ゛ぁぁ゛ぁぁぁぁ゛ぁぁぁぁ‼」と苦しそうな悲鳴をあげた。


様子がおかしい…??


  ダークビリーブからは、大量のマイナスエネルギーが、放出される。


 痛みに悶えながら、「ダーク・ダエモン・シレンティイ!」と叫び、鎌を振り下ろす。


  『ゔああああああああああ!』


  電流を食らう街の人々。


  光太郎は「そんなの卑怯だ…!!」と瞳を震わせる。


 自分が攻撃を食らう分には構わないが、


なんら関係がない街の人々に

直接攻撃を食らわせるなんて卑怯だと

光太郎は怒りに侵される拳を握った。


  そしてユニバースカードリーダーにユニバースカードを差し込む。「ユニバースランスロット!」


  光太郎が叫ぶと同時に、周りを黒一色の光が包み込む。


  「ファウストルミナス!」「マーキュリーインフィニティ!」小次郎、春華も続けて変身する。


  白い光、水色の光がそれぞれを包み込み、即座に変身を完了させる。



  ダークビリーブは、「ダーク・ダエモン・シレンティイ!」と三人を近づかせないように再び電撃技を放つが、三人は飛び跳ねて射程距離から避ける。


 「カタギに攻撃なんて許されねぇんだよバカヤロー!」



  と黒紫の剣を抱えながら叫び怪物のほうへ走るブラックに、怪物は銃を向ける。


 「あぁん?俺とやろうってんなら容赦はしねえぞ?」


  ダークビリーブは痛みに悶えながら、「あなたのような三下なんかに興味ない!」とブラックを否定する。


「あ゛ああああ゛ああ゛あああ゛あああ!!!!」と絶叫するダークビリーブ。


 ブラックは逆転の発想で銃の先にぶら下がりながら、怪物をよじ登る。


 だがそうなればダークビリーブとの距離が近づく。


 ダークビリーブは再び、「ダーク・ダエモン・シレンティイ!」と必殺技を放とうとするが、


「ホワイト・ブレード・ハリケーン!」と、ホワイトが飛ばした無数の刀に視界を遮られ無効化されてしまう。



 頭を避け、ホワイトの刀に顔が切り刻めるのを避けたブラックは、「あっぶねぇだろ!巻き添えにする気か⁉」とホワイトを怒鳴った。



  「ははははははは!ブラック!お前はツッコまずには生きていられない存在か!それよりも今はやることがあるだろう!」



 怒鳴られようが気にする素振りなく、笑いながら怪物のほうへよじ登ってくるホワイト。


 「ホワイト…」



 助けに来てくれたのか。とブラックは感心するが、


その評価は直後に崩れ落ちるものとなる。


  怪物がホワイトをなぎ倒した。


銃口を塞いでいるブラックでは無く

なぜかホワイトを。


  ホワイトは、「うさぎさああああああああああああさん!」と涙目になりながら怪物に手を伸ばした。


 宙を舞っていたホワイトは

ポチャンと川に飛ばされる。


 「冷た⁉」と叫んだホワイトは朱鷺田川(ときたがわ)から上がり、急いで住宅側へ走る。



  「このクソウサギがああああああああああ!」


 と怪物のほうへ突っ込んでいくホワイトを、「ちょっと待って!」とブルーが止める。




  グラグラと揺れているブラック。


  「うわああああああ!酔ううううう!」必死にしがみつくブラックを、ラビット・フレーバーは朱鷺田川のほうへ投げ飛ばす。


 だが、ブラックはニッ。と微笑んだ。


 「ランスロット・ブラック・ライトニング!」


  黒紫の稲妻ががダークビリーブを貫通し、ラビット・フレーバーにまで到達する。


  ダークビリーブは「キャアアアアアアアアアアア」と大声をあげて浮遊状態から地面へ落下する。


  ラビット・フレーバーはバタバタ、とまな板の上の新鮮な魚のように動くが、倒せる気配は無い。


  それどころかもう一度起き上がり、バタバタと喫茶のほうへ走っていく。


  「まずい!」ブラックが言うが、しがみついたまま走るラビット・フレーバーと共に進行するブラックには成す術がない。


 銃口を塞いでいられるのも、時間の問題だろう。

自身に弾が当たるかもしれない。



  ホワイトは「すまないブルー!俺はあいつを追いかける!」と言った後、


スケートボードのユニバースカードを差し込み、それを具現化して走っていく。


 ブルーは、放心しているダークビリーブに近づき、


「大丈夫⁉」と話しかける。


 だがダークビリーブは立ち上がり

ブルーの足を蹴り飛ばす。



 「私はあなたたちとは相容れない存在…!ダークマスター様のしもべなの!」



 明らかに体力を削っているダークビリーブを見て、ブルーは「でも…!」と心配する。



 「ほっといて。私は…私のやるべきことがある…!」



  ダークビリーブはそう言うと、身体の痛む箇所を抑えながらトボトボ歩く。


 「駄目よ!」とブルーが支えようとするが、


「嫌ッ!あなたたちに情けなんてかけられたくない!」とダークビリーブはブルーを引きはがした。

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