第16話 ボーリング(意味深)
名月さんは「次は私の番ね」と呟き、立ち上がった。
真ん中にある球が出てくる装置の前まで行くと、球を指先でなぞるように撫でている。
……名月さんは何をしているんだ?
先の会話があってからか、その動作が非常にイヤらしく見えてしまう。
「球々は入念にケアしてあげないと~♡」
ほら、やっぱり。
本当にドスケベだな……。
なんて名月さんのことをエロい目で眺めていると……。
とんでもない光景が目に入った。
球が出てくる装置に設置されている送風機から吹き付ける風により、名月さんのミニスカートがなびいている。
送られる風が強くないゆえに、まるで俺を挑発するかのように、見えるか見えないかの微妙なラインでスカートがひらひらと揺れている。
かがんで覗き込めば、見えるかもしれない。
……いや、流石に、それは。
理性が抑え込もうとするが……。
いや、待てよ。
俺と名月さんはドスケベフレンドだ。
本来なら犯罪行為だが、名月さん相手なら契約上は許されるはず。
さすれば、俺の身体は勝手に動いていた。
膝をかがんで、首を斜めに傾ける。どうにかこうにか、彼女のスカートの中身を、この眼に収めたい。
首と身体を動かし、ありとあらゆる角度で挑戦する。
吹き付ける風が気持ち強くなった瞬間、奇跡が起こった。
スカートがひらりと大きくめくりあがり、エデンが目の前で開かれたのだ。
「し、白……!」
純白のソレを見つけた俺は、さながら埋蔵金を発掘した研究者の気分だ。
「残念ね。今回は8ピンだったわ」
名月さんが戻ってくる。
「そ、そうか……ドンマイ」
正直、今はそれどころではない。
「ちゃんと見ていたのかしら?」
「……ご、ごめん。正直、あまり」
「へー、私の投球そっちのけでナニを見ていたのかしらねえ」
「な、なんでしょうねえ……」
名月さんは俺のナニかを視界にとらえると、クスクスと控えめな笑いをこぼす。
「ねえ、平谷君」
「はい」
「どうして平谷君のピンも立っているのかしら?」
「げっ!」
恐る恐る自分の下半身を見ると、そこにはボーリングのピンさながらに、ピンと立っているモノが……。
「ねえ、どうして立っているのかしら?」
「それは……」
これはもう白状するしかない。
普通だったら一発アウトだけど、俺たちの契約から鑑みるに、大丈夫なはずだ。
「ボーリングの球が出てくるやつにある送風機からでてくる風がちょうどスカートに当てられて、パンツが見えそうだったので、覗いでました」
「ふーん、そうなんだ。私の投球ではなくて私のパンツをね。本当にドスケベね、平谷君は」
ゆっくりと俺に近づいてくる名月さん。
なんだか威圧感たっぷりで、怖いんだけど。
そして、俺の耳元に口を近づけて囁いた。
「ワザとスカートに風、当ててたのよ♡」
「ふんにゅ~~~~!」
なんてこった‼
アレも計算のうち、だなんて……!
俺はとんでもない逸材とお近づきになっているのかもしれない。
「ねえ、ボーリングやりましょうか、平谷君」
「いや、もうやっていると思うけど……」
「ボーリングってピンを倒さないといけない競技よね。だったら、そのピンと立っている平谷君のピンも倒さないと」
「な、なにを……!」
名月さんは俺が座っているところに、背を向けながら腰を下ろす。
彼女の大きくて柔らかいお尻が、俺のピンに擦り付けられる。
そんなことされたら、ピンが倒れるどころか、より強固に立ってしまうのですが、それは。
「私のお尻、デカくて丸いのよ。ほら、まるでボーリングの球みたいでしょ?」
そう言って、名月さんは自分の自慢のデカケツをぐりぐりとピンを弄るように押し付ける。
「うわっ! ヤバ……すごっ!」
「余り大きな声出さないでよ。ほら、じろじろ見られているわ」
周囲からは彼氏と、その上に座る彼女がイチャイチャしているバカップルと思われているのだろう。
冷ややかな目で見られている。
それは、こんな健全なスポーツ施設で、こんなドスケベ行為を目の当たりにしては、そうなるのも無理はない。
しかし、これがカップルではないのが驚きだろう。
俺のピンが、球のような名月さんのデカケツに翻弄される。
そして、いよいよ限界を迎える。
「ちょっと……本当にヤバいかも……」
「何が、ヤバいのか言ってごらんなさい」
「……出ちゃいそう」
「また?」
「ごめん……」
そりゃあ、昨日までドスケベを封印された身だぞ。
今日のドスケベ波状攻撃で、もう限界なんだよ。
「じゃあ、行ってきなさい、トイレに」
「ほんとごめん!」
駆け込むようにトイレを向かうと、個室に入る。
勢いよく発射すると、俺のピンは名月さんの言った通り、倒れるようにシナシナになっていった。
「こんなことをされ続けたら、身が持たないぞ……」
こうして、俺と名月さんはボーリングを楽しんだのであった。




