第11話 放課後のお誘い♡
お世話になっております。
たびたび申し訳ございません。
タイトルを『クラスでは大人しい地味子、実は超絶ドスケベでした ~性に飢えた陰キャ美少女が俺にワザとラッキースケベを仕掛けてくる』と変更しました。
それに伴い、一部エピソードの加筆修正を行いました(大きなストーリー変更はございません)。
引き続き、楽しんで読んでいただけると幸いでございます。
授業が始まる。
何のけなく、ドスケベフレンドである名月さんを注目する。
彼女は窓際の席で、まるで空気のように佇んでいる。
「では名月さん、次の文章を読んでください」
「はい――」
立ち上がり、綺麗な声で音読する。
読み終わると、何事も無かったかのように着席する。
休み時間は、誰とも喋ることなく、静かに読書をしている。
名月さんは俺の以前のイメージ通り、静かで大人しくて真面目な印象を持つ女子生徒だ。
……本当にあの子が昨日、今日で俺にドスケベなことをしてきた名月夏輝と同一人物なのか?
「今日、一緒に帰らない?」
放課後、俺の席に名月さんがやってきた。
結局、授業が始まると、流石にドスケベなことをする雰囲気でもなかった(当たり前だ!)、ので、放課後に爆発させる気なのだろうか?
楽しみすぎて、胸が高鳴る。
勿論、暇なモブ帰宅部なので、即承諾。
「いいよ」
というか、女子と一緒に帰るなんて、普通に最高すぎる……!
ようやく、遅れてきた青春を取り戻せそうだ。
女子と肩を並べて歩くだけで、気分が高揚してしまう。
これがドスケベ童貞モブの性なのだろう。
しかし、周りの生徒の目には、俺らのことがどう映っているのだろうか。
友達同士か、はたまたカップルか……。
正解は、ドスケベフレンドなのだけれど……。
俺の家は高校の最寄り駅から三駅ほど隣にある駅から、歩いて十五分くらいのところにある。
ということで、俺と名月さんは電車に乗る。
乗客はまばらで、余裕で座席を確保できた。
俺と名月さんは隣同士で座る。
電車が揺れるたびに肩がチョコンと揺れて、胸がドギマギする。
こんなちっぽけな体験も、俺の中では十分にドスケベである。
公共交通機関に乗っている際は、静かにするのがマナーだ。
特に乗客がまばらな時は尚のこと。
なので、会話など特にせず、ぼけぇとしていた。まあ、お互い陰キャなので、シンプルに会話が苦手ということもあるけど。
……というか、今気づいたが、名月さんと普通の会話が出来ない⁉
いつもドスケベというフィルターを通して会話していたから、普通の世間話をする方が違和感ある、という異常事態が発生してしまっている。
名月さんは難しい顔をして、スマホを見ながら、何かブツブツ言っていた。
そんな顔とは裏腹に、名月さんのデカケツがどんどん俺の方に寄っていく。
不可抗力では無くて、明らかに人力が働いている。
お尻とお尻が高密度で接着しているこの状況は、なかなかにドスケベだ。
「あの~、名月さん? お尻、当たっていますけど?」
「当ててんのよ♡」
「ひげっ!」
そのワードの爆発力たるや。
しかも、スマホの画面を難しい顔で見ながらのノールックで。
真顔にも関わらず、行動はドスケベ。この顔と身体の齟齬から生まれるギャップがたまらない。
これはなかなかハイレベルのドスケベだ……。
『次は~~、次は~~です』
電車は乗換が出来る大きめの駅に到着する。すると一気に乗客が押し寄せ、立ちの乗客も出始めた。
俺たちの目の前には、その駅から乗ってきた二人のおばあさんが立っていた。
ここは優先席ではないけれど、高齢の人が立っていて、若い人が座っているこの状況は不自然だろう。
「座りますか?」
名月さんが先に動いていた。
席を立ちあがり、片方のおばあさんに席を譲っていた。
「ありがとうね~、助かるわ~」
俺も彼女に見習い席を譲る。
「あっ、こっちもどうぞ」
「ありがとうございます」
ということで、俺と名月さんはドア付近に移動した。
しかし、名月さんはあんなにもドスケベなのに、ちゃんと良識を持っているんだな。
なんだか、普通に感心した。
これが、ギャップ萌えというやつなのだろうか……?
「名月さんは優しいんだな」
「そうかしら? 当然のことだと思うけれど」
「そんなことはないと思うよ」
「まあ、別の目的もあるのだけれどね」
「別の目的……?」
名月さんは意味深なことを呟いた。
一体、何の目的があるというのだ……?




