表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夢世界レベルアップ ~眠るたび異世界、目覚めるたび最強~  作者: 大雄山
第2章「王都編」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
8/71

リーフ村の異変

畑に人影はなく、家々の扉は固く閉ざされている。


広場には武器を持った男たちが集まり、不安そうな表情で話し合っていた。


「何かあったんですか?」


悠真が声を掛けると、一人の女性が幼い男の子を抱き寄せながら答えた。


「毎晩……魔物が来るんです。」


「畑を荒らして、家畜を連れていってしまうんです……。」


男の子が悠真を見上げる。


「お兄ちゃん、冒険者?」


「……冒険者ではないかな〜。」


「魔物、やっつけられる?」


悠真は少し笑って答えた。


「約束はできない。でも、できることはやってみるよ。」


その言葉に、男の子は少しだけ笑顔を見せた。


その笑顔を見て、悠真は心の中で決める。


(この村は守りたい。)



村長の家では状況説明が行われていた。


「もう何日も前から被害が続いております。」


「見張りを立てても姿が見えず、朝になると畑だけが荒らされているのです。」


村人の一人がため息をつく。


「足跡も途中で消える。」


「大型の魔物じゃない。」


「正体が分からない。」


畑へ向かう。


踏み荒らされた土。


折れた柵。


散乱した野菜。


悠真はしゃがみ込み、地面を確認した。


「……ある。」


微かに残る足跡。


そして枝の折れ方。


「森へ向かってる。」


森の中へ入る。


静かだ。


静かすぎる。


その時。


ガサッ……


茂みが揺れる。


ゴブリン。


一匹。


二匹。


三匹。


さらに奥から次々と現れる。


そして最後に現れたのは、一回り大きな体をした一体。


鉄の剣を持ち、革鎧を身に着けた個体。


「……でかっ。」


その瞬間。



【クエスト達成】


『リーフ村を救え』



直後、画面が赤く染まる。



【緊急クエスト発生】


『ゴブリンリーダー率いる群れを撃退せよ』


失敗条件


リーフ村への被害拡大


報酬:???



「ギィィッ!」


リーダーが叫ぶ。


ゴブリンたちが一斉に飛び出した。


悠真はリシェルから預かった短剣で一体を斬り伏せる。


だが、横からもう一体。


「くっ!」


腕を切られる。


さらに背後。


見えない。


避けられない。


(しまった……!)


その瞬間だった。


青いウィンドウが黄金色に輝く。



【緊急報酬適用】


調査クエスト報酬を受領します。


《気配察知》



世界が変わった。


風。


土を踏む音。


敵の呼吸。


背後にいる。


右から来る。


自然と分かる。


「そこだ!」


振り向きざまに短剣を振る。


ゴブリンを倒す。


《見切り》と《気配察知》。


二つが噛み合い始める。


それでも苦しい。


肩で息をし、腕は震える。


リーダーが向かってきた。


普通のゴブリンより速い。


重い。


何度も短剣が弾かれる。


「まだ……!」


リーダーの剣が振り下ろされる。


悠真は《見切り》で紙一重にかわし、懐へ飛び込む。


オーガとの戦いで見た、リシェルの剣筋を思い出す。


腰を落とし、全身で短剣を振り抜く。


「はぁぁぁっ!!」


短剣はリーダーの首を切り裂いた。


リーダーはゆっくりと崩れ落ちる。


残っていたゴブリンたちは逃げ出していった。


森に静寂が戻る。


悠真はその場に膝をつく。


「……勝った。」


傷だらけだった。


腕は痛み、足も震えている。


それでも、一人で勝った。


その時。


青いウィンドウが静かに浮かび上がる。



【緊急クエスト達成】


『ゴブリンリーダー率いる群れを撃退せよ』


【報酬獲得】


《アイテムBOX》


レベルアップ!


Lv.8→Lv.10



「……アイテムBOX?」


悠真がそう呟いた瞬間、目の前に小さな空間が開いた。


中は空っぽだ。


「これが……報酬?」


その能力が、この先の長い旅を支える大切な力になることを、悠真はまだ知らなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ