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夢世界レベルアップ ~眠るたび異世界、目覚めるたび最強~  作者: 大雄山
第4章「遺跡編」

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扉の先

 朝日が窓から差し込み、鳥たちのさえずりが聞こえてくる。


 居間へ向かうと、すでにカエデとツバキが朝食の準備をしていた。


「おはようございます。」


「おはよう。」


「おはようございます〜。」


 フィルは、すでに席についていた。


 テーブルには焼きたてのパンとスープ、それに卵料理が並んでいる。


「今日も神殿へ向かうんだろう?」


 カエデが尋ねる。


「はい。」


「まずは、あの扉を調べてみようと思います。」


 カエデは静かに頷いた。


「気をつけるんだよ。」


「はい。」


 そのときだった。


「ママ、頑張ってね。」


 スズが笑顔で手を振った。


 ツバキは優しく微笑む。


「ええ。」


「行ってくるわね。」


◇


 神殿の五階層へ到着した。


 ガーディアンの残骸は、そのまま残されていた。


「やっぱり復活していませんね〜。」


「神殿の魔物は、倒されると復活まで十日ほどかかると言われています。」


 フィルの言葉に、悠真は頷いた。


「それじゃあ、安心して進めるな。」


 三人は巨大な扉の前へ立った。


 悠真は両手をかける。


「よし。」


 グッ――。


 しかし、扉はびくともしない。


「開かないな。」


 今度は引いてみる。


 それでも結果は同じだった。


「押して駄目なら引いてみたんですけどね。」


 フィルが苦笑する。


「悠真さんらしいですね〜。」


 フィルは壁に刻まれた古代文字へ目を向けた。


「ええと……。」


「適合者よ、汝の力を示せ……ですね。」


「何のことなんですかね〜?」


 そして、視線を扉の中央へ移した。


「あれは魔石ですね。」


「魔石?」


 悠真は首をかしげた。


「魔力を蓄積したり、放出したりするための石ですよ。」


 フィルは手を伸ばした。


 淡い光が魔石へ流れ込んでいく。


 しかし――。


「……何も起きませんね〜。」


 ツバキが静かにつぶやく。


「土の神殿だから……。」


 静かな声とともに、土属性の魔力が流れ込んでいく。


 次の瞬間だった。


 魔石が淡く輝き始める。


 光は扉全体へ広がり、無数の紋様が浮かび上がった。


 ゴゴゴゴゴ……。


 重々しい音が響き渡る。


「開きましたね。」


「開いたな。」


「私がやっても開かなかったのに〜。」


 フィルは不思議そうに首をかしげた。


 三人は顔を見合わせ、ゆっくりと階段を下り始めた。


◇


 たどり着いた先には、一匹の巨大な蜥蜴が待ち構えていた。


「ここにいましたね。」


「アースリザードです。」


 アースリザードは大地を踏み鳴らした。


 低い唸り声を上げながら、アースリザードが飛びかかってくる。


「フィル!」


「はい〜!」


「アイスウォール!」


 ガンッ!


 氷の壁へ激突し、アースリザードは大きく体勢を崩した。


 ツバキが氷へ手を当てる。


「(錬成)」


 次の瞬間、無数の氷の刃が弾丸のように飛び出した。


 アースリザードの体へ次々と突き刺さる。


「今だ!」


「ウィンドエンチャント!」


 悠真の剣へ風が宿る。


「ウィンドスラッシュ!」


 鋭い斬撃がアースリザードを切り裂いた。


 巨体がゆっくりと崩れ落ちる。


「とりあえず、という感じですね〜。」


 フィルが息を整える。


「少し休憩したら先へ進みましょう〜。」


 三人は頷き、さらに階段を下りていった。


◇


 そして――。


 高い天井から、巨大な影が舞い降りてきた。


 ドシーン――。


「ドラゴン!?」


 悠真が驚きの声を上げる。


「違いますよ〜。」


 フィルが首を横に振った。


「ロックワイバーンです〜。」


「でも、空を飛び回るので厄介ですよ〜。」


 ワイバーンは大きく翼を広げ、鋭い咆哮を上げた。


 悠真は静かに剣を構える。


「始めよう。」

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