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《1月23日発売!》Sランクパーティーを追放された鍛冶職人、世界最強へと至る ~暇になったおっさんは気晴らしに作ったチート武器で無双する~  作者: シオヤマ琴
第二章 冒険者編

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第50話 村に現れたマリア

「バランさん、連絡もなしに突然現れてすみません。アナベル様伝いにバランさんの住所を教えてもらったんです」

マリアが真剣な顔で言う。


「あ、ああ、別にいいけど。ちょっと驚いただけだから」


マリアとは昨日再会して荒野で別れたきりだった。

てっきりセフィーロたちのもとに帰ったと思っていたのだが。


「あのう、そちらの女性はどなたですか?」

リエルが俺の後ろから顔を覗かせる。


「あー、えっとこの子は……」

「わたしはマリアといいます。バランさんとは……以前一緒にパーティーを組んでいました」

「そうだったんですか。あ、私はリエルです、マリアさんはじめまして」

明らかに年下のマリアにも丁寧に頭を下げるリエル。


「……? は、はい」

リエルの反応を見て呆気にとられた様子のマリア。


「おっそうだバラン、オレ様とリエルちゃんはあっちに行ってるからよ、貴様らは仲良く昔話でもしてろよな」

そう言うとマリアの隣にいたガジュウは半ば強引にリエルを連れて家を出ていってしまった。

ガジュウなりに気を利かせたつもりか。


玄関で二人きりになる俺とマリア。

「とりあえず家上がれば? 俺の家じゃないけど」

「あ、あの……バランさん。わたしたちがバランさんをパーティーから、その……追い出したってこと、リエルさんたちには話してないんですか?」

「ん? ああ、話してないよ。俺が元Sランクの冒険者だってことは伝えてあるけど勇者のパーティーにいたこととかそこを追放されたこととかは言ってない。この村にはそういう情報は伝わってこないし俺もあえて言う必要はないかなって」

まあ言ったところでこの村の人たちの俺への態度が変わるとは思ってないけど。


「そ、そうだったんですか……わたしそのことでリエルさんとかさっきの大きな男性とかになんて言われるか内心びくびくしてました」

マリアがうつむき加減で言う。


「ふーん、マリアは相変わらず心配性だな」

「す、すいません……」

そう言ったきりマリアは無言で自分の足元をじっとみつめ続ける。



「……なあ、俺に何か用があって来たんだよな? 中で話聞くから上がれよ」

「……」

「おーい。マリア?」

「……すみません、やっぱりいいです」

マリアは首を横に振りながら返した。


『なにこのガキ、イライラするわねっ。言いたいことがあるんならさっさと言いなさいよっ』

エクスカリバーがキレ出した。

俺もキレはしないが用件があるなら早く言ってほしい。


「なんだよ、話があるんだろ?」

「……だってよく考えたら虫が良すぎますから」

「何が?」

「……ゾーンさんに聞いたんですよね、わたしがモンスターと戦うのが怖くなってしまったっていうこと」

「ああ」

前にゾーンに会った時確かにそう言っていた。


「わたし昨日バランさんと久しぶりに会えて嬉しかったんです。まるで同じパーティーの仲間だった頃のような気分になれて……」

マリアは続ける。

「バランさんと一緒ならまた前みたいにモンスターと戦えるんじゃないかって……だからバランさんを誘って二人で冒険に出れたらいいなって思って……今日はそのつもりで来たんです」


俺を冒険に誘いに来たってことか?

『はんっ、ほんと虫が良すぎるわねこのガキ。自分で追い出しといてモンスターが怖くなったから一緒に来てくれって何様なのっ?』

エクスカリバーが俺の頭の中で怒鳴る。

うるさいからやめてくれないかな。


「……わたし、やっぱり帰ります。すみませんでした――きゃっ」

どんっ。

「おっとっと……!」

どすん。

家を飛び出ようとしたマリアがちょうど帰ってきたガゼフさんとぶつかり二人とも尻もちをついてしまった。


「あいたたた……」

「あっ、す、すみません大丈夫ですかっ? ごめんなさいっ」

立ち上がりガゼフさんに駆け寄るマリア。


「いやいや、なあにこれくらいたたたっ……」

「ガゼフさん大丈夫ですか?」

俺も家を出て二人に駆け寄る。


「ち、ちょっと腰をやってしまったようですわい。でもこれくらい少し休めばなんとかなるじゃろうから心配せんでくだされ」

言葉とは裏腹に腰を押さえながら苦悶の表情を浮かべるガゼフさん。


そんなガゼフさんを見て、

「わたしが魔法で治します」

マリアが言った。


マリアは持っていた杖をガゼフさんに向けると「ホーリーヒール!」と唱えた。

するとガゼフさんは暖かい光に包まれていく。



「お、おお! 痛みが嘘のように消えてしまったわい」

ガゼフさんはすっくと立ち上がりその場で足踏みしてみせた。


「お嬢さん、ありがとうのう」

「い、いえ、そもそもわたしの不注意が原因ですから、本当にすみませんでしたっ」

「お嬢さんはバランどのの知り合いかい?」

「は、はい。マリアといいます」

恐縮しながら答える。


「マリアちゃんは若いのにすごい魔法がつかえるんじゃのう。この村には医者がおらんからマリアちゃんがいてくれたら大助かりじゃな、ほっほっほ。そうじゃこれから昼ご飯じゃからマリアちゃんも食べていくとええ」

ガゼフさんは「なんだか肩こりものうなった気がするわい」と肩をもみながら上機嫌で家の中に入っていった。


「ほら、この家の主もああ言ってるんだからもうちょっといろよ」

「……で、でも」

「あ、マリアさん。これからお昼ご飯なんです、せっかくですからマリアさんもお昼ご飯一緒に食べていきませんか?」

「い、いえ――」

「ちゃんと食わないとオレ様みたいに大きくなれないぜ」

お昼ご飯の時間になり戻ってきたリエルとガジュウもマリアに声をかけて家に入っていく。


「ほら、来いってマリア」

「……」

「ほら早く」

「……は、はい」


こうしてこの日のお昼ご飯は俺とガゼフさんとリエルとガジュウとマリアの五人で食卓を囲った。

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